《余録・01.20》:直訳すれば、小屋の熱となる「cabin fever」…
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《余録・01.20》:直訳すれば、小屋の熱となる「cabin fever」…
直訳すれば、小屋の熱となる「cabin fever」。屋内に長期間閉じ込められることで生じるイライラ状態を指す。暗く寒い冬季に表れやすく、うつや自殺の原因になりかねない
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選抜高校野球大会で母校を応援する生徒ら。スポーツ観戦は心身にプラスに働くという=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2024年3月30日午前11時46分、小坂春乃撮影
▲とりわけ極寒の地となる北極圏では、専門家が市民に注意を呼びかけるほどだ。対策として提案されているのが友人との会話や娯楽で、具体例にはスポーツ観戦が挙がる
▲その効果を初めて裏付けたという研究成果が国際学術誌「予防医学」に掲載された。分析したのは、明治安田厚生事業団の川上諒子研究員(40)ら。2017年度から3年間、健診に参加した6327人(平均年齢51歳)を対象に、観戦頻度と、心身の状態など20項目の関係を調べた
▲頻度が高い人ほど1年後のストレスが減り、幸福感を高め、日ごろの運動不足にも注意を向けるようになった。調査対象の7割超を占めた勤労者は、仕事への活力や熱意も高まったと回答した
▲スタジアムなどに出向かず室内でメディア観戦した場合でも同様の結果だった。「選手のひたむきな姿が人々を鼓舞したと考えられる。労働生産性にもプラスに働く」。体操の国体選手でもあった川上さんは観戦効果に期待を込める
▲きょうは二十四節気の大寒だ。5日の小寒から「寒」の中間点で、これから立春までが一年で最も寒いといわれる。<「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ/俵万智>。観戦に限らず、家族や仲間と過ごす機会をつくる。絆を大切にしたい時期である。
元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】 2025年01月20日 02:05:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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