路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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《余録・01.26》:京都で他家を訪問した客が…

2025-01-26 02:02:30 | 【観光資源の活用・宿泊税・オーバーツーリズム(観光公害)・インバウンド

《余録・01.26》:京都で他家を訪問した客が…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《余録・01.26》:京都で他家を訪問した客が…

 京都で他家を訪問した客が「ぶぶ漬け(茶漬け)でも、どうどす?」と聞かれたら「帰ってください」の意味だとする言説がある。京都流の婉曲(えんきょく)な言い回しの例として流布したらしい

 ▲「京の茶漬け」という落語の演目もある。大阪の商人が京の知人を訪ねるが、帰りがけに知人の妻が型どおりに「茶漬けでも……」と勧める。意味を知りつつ、悪のりしてごちそうになる話だ

京都観光の玄関口として国内外の観光客でごった返す京都駅前=京都市下京区で2024年4月27日午前10時13分、南陽子撮影

 ▲さてこれは、どんなメッセージか。京都市が、市内のホテルや旅館に泊まる客に課税する「宿泊税」を来年春から引き上げる方針という。宿泊料に応じてこれまで3段階だった税額を5段階に細分化し、1泊1人10万円以上の場合は1人1万円を徴収する

 ▲外国人観光客でにぎわう京都は交通混雑やごみ投棄など、オーバーツーリズムに頭を痛めている。「1万円」と聞くと驚くが、1泊に10万円も払う客ならば、それでも泊まると踏んだのだろう。一方、宿泊料6000円未満の場合、税額は200円で据え置くという。観光客の抑制よりも、税収アップが主眼のようだ

 ▲宿泊税の導入は全国で加速している。総務省によると11自治体がすでに実施し、10以上が新設に動いている。どの自治体も外国人、日本人客ともに課税対象としている

 ▲観光と環境保全を両立させていくための手段ではあろう。公衆トイレの整備やごみ対策の強化など、使い道をできるだけ透明にすることが納得感につながる。納税する宿泊客の理解も置き去りにできぬ、地方の宿泊税ラッシュだ。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2025年01月26日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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