愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

慰安婦・拉致・核・戦争責任を曖昧にする日本がアジアの東アジア非核平和共同体づくりの最大のネックだ

2012-03-02 | 日記
河村発言から、慰安婦問題、拉致問題、核問題、放射能問題などをとおして、日本の戦争責任問題、安全保障問題、憲法9条にもとづく平和外交の推進問題を統一的に考えてみた。

そこに見えてくるのは、日米安保体制を選択した日本の戦後史の枠組みを転換してこそ東アジアの平和構築が可能になるということだ。以下みてみる。

3.1独立運動の記念式典における李明博大統領の演説は極めて道理のあるものだった。
だが、日本政府の対応はどうだったか。「解決済み」「医療福祉支援事業など、最大限の協力」を行うとする手法は、沖縄の「基地撤去」を「負担軽減」「移設」「カネ」にスリカエル視点と全く同じだった。

一方河村市長の発言が「すでに南京と名古屋ではなく日本と中国の問題になってまった」段階だが、動きは、今のところない。

だが、「拉致問題置き去り懸念 米朝合意で言及なし」に対して、「拉致問題が全く進展しない状況で、あらゆる人道支援に反対している拉致被害者家族らの気持ちを重く受け止めなければいけない」と警戒感を示しているという。そうした中で、独自の動きをつくろうとはしていない。あるのは、以下の動きだ、

 藤村修官房長官は記者会見で「決して置き去りにさせない」と強調。山口壮外務副大臣も会見で「6者協議が『拉致抜き』で進まないようにやっていく」と述べ、日米韓の連携に加え、議長国の中国にも協力を求める考えを示した。
 だが、日本の都合で6者協議再開を遅らせることはできない。
 外務省関係者は「拉致問題が動くまで、何が何でも6者協議に応じないということはない」と話す。政府内には6者協議と拉致問題を切り離す案もささやかれている。

もう一つは、朝鮮半島の非核化だ。「朝日」の指摘は、アンフェアーだ。何故なら、3.11が世界にどのような影響を与えたか、日米安保(同盟)体制下における核政策を棚にあげて、偉そうなことはいえるのか?だ。それは以下の指摘だ。

 北朝鮮は5千キロワットの実験炉で核爆弾の材料のプルトニウムを量産し、核実験を2回強行した。その施設は老朽化も激しく、いま動いてはいない。 だが2010年秋に米国の核専門家を招き、ウラン濃縮施設を誇示した。原発で使うための平和利用だと説明しているが、濃縮を重ねれば、ウラン型の核兵器を製造できる。 国際的な監視の目がまったく届かないまま、濃縮が進んでいるとみられる。 北朝鮮は核保有国を自任し、それを金総書記の「革命遺産」だとしている。つまり「核はそうやすやすと手放さない」という意味だ。核計画を捨てたうえに結局は倒れたリビアのカダフィ政権を反面教師としてとらえてもいよう。 一方で、朝鮮半島の非核化は故金日成主席の「遺訓」でもある。最終的には、核放棄もありうるということだ。

慰安婦問題など、加害の事実に向き合うのではなく、正当化といわれても仕方のない対応をしながら、戦争責任を曖昧し続け、河村市長のような政治家を誕生させる政治・文化風土を醸成してきたことを反省も清算もせず、拉致問題の解決を中国に委ねるのだ。

また被害者となってしまった拉致被害者の帰国を実現するための独自の交渉すらできないのだ。そうしておいてアメリカの核の傘の下にありながら、自分でも核兵器を使用できるようにしておきながら、さらには原発事故によって世界に放射能を撒き散らしておきながら朝鮮半島の非核化を北朝鮮に要求する。

というスタンス・傲慢さだ。

李大統領、慰安婦問題に言及 韓国3・1独立運動式典で2012年3月1日11時32分
http://www.asahi.com/international/update/0301/TKY201203010166.html
 韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は1日、日本による植民地支配下の朝鮮半島で1919年3月1日に始まった「3・1独立運動」の記念式典で演説し、旧日本軍慰安婦の問題について「速やかに終わらせなければならない人道的な問題だ」と述べ、日本政府に解決に向けて積極的に動くよう求めた。
 さらに、李大統領はこの日に合わせて元慰安婦らに手紙を送り、日本政府が謝罪することが「韓日間のほかのどんな懸案より至急の問題だ」とした。
 李大統領が「3・1独立運動」の記念演説で、慰安婦の問題に言及したのは初めて。李大統領は昨年12月の日韓首脳会談でも、就任以来初めてこの問題を取り上げており、今後も日本政府に対応を迫り続ける姿勢を鮮明にした。

慰安婦問題、強く非難  韓国大統領「日本に失望」「朝日」3月2日付 13面
 日本政府が「過去の問題に縛られない」と高く評価してきた李明博・韓国大統領は1日、植民地時代最大の独立運動の記念日にあたり、旧日本軍慰安婦問題は法的に解決済みとする日本の姿勢を厳しく非難した。背景には歴史認識問題に加え、当局間のパイプが細り続けている現実があり、早期の改善は難しい状況だ。
 韓国で「3・1節」と呼ばれ、休日となっているこの日、李大統領は2段階で慰安婦問題を取り上げた。
記念式典の演説では、問題解決に向けた日本の具体的で速やかな措置を求める一方、元慰婦に手紙を送付。手紙には、ソウルの日本大使館前に立った慰安婦問題の記念像の撤去を日本が求めていることに「大いに失望した」とつづり、日本の要求をはねつけた。
 李大統領はこれまで、領有権を主張する竹島(韓用名・独島)問題で韓国メディアが過熱している時でも歴史認識での積極的な発言を避けてきた。だが、昨年夏の韓国憲法裁判所の判断を受けて韓国政府が開催を求める協議に日本政府が応じてないことに、強いいらだちを募らせている。
 昨年12月に京都であった日韓首脳会談でも李大統領は、大半の発言を慰安婦問題に費やした。日韓両政府の当局者によると、このとき日本側は別途、外相会談を設定し、慰安婦問題を取り上げさせる「ガス抜き」を図ろうとしたが、日本側が竹島問題を取り上げることを察知した韓国政府が反発。事前の十分な調整ができないままトップ同士の会談に突入し、慰安婦問題に関する野田佳彦首相の対応に「大統領はキレた」(韓国政府関係者)。
 日本政府はその後、当局者らを韓国に派遣し、基金の設立による元慰安婦への人道支援などを模索している。だが、1995年に設立された「アジア女性基金」は、韓国では支援団体の反対などに遭い、成功しなかった。
 韓国政府内では、日韓請求権協定にのっとり、第三国を交えた仲裁委員会の設置を提起し、国際社会にも問題を訴えていくべきだとの声が強まりつつあり、日本側の対応を見て結論を出す方針だ。(ソウル=箱田哲也)
「知恵絞り検討」藤村官房長官
 藤村修官房長官は1日の記者会見で、李明博大統領が演説で、慰安婦問題の早期解決を求めたことについて「政府として、医療福祉支援事業など、最大限の協力を行ってきた。今後も何ができるか知恵を絞って検討を進める」と述べた。日韓関係に与える影響については「時おり難しい問題が起こるが、全体に悪影響を及ぼすことがないよう、両首脳ともに十分理解している」と語った。

拉致問題置き去り懸念 米朝合意で言及なし 6者と分離案も  朝日4面
 ウラン濃縮活動の中断を柱とする米朝合意に、日本人拉致問題への言及はなかった。日本政府内には6者協議の再開に向けた環境整備だけが進み、拉致問題が置き去りになるという懸念が広がる一方、拉致問題と6者協議を切り離す案も浮上している。
 「我が国にとって拉致、そして核・ミサイル。こうした解決に向けた重要な一歩であるとして、歓迎している次第です」。野田佳彦首相は1日の衆院予算委員会で、米朝合意についてこう語った。
 ただ、拉致問題解決に向けた糸口がつかめない状況に変わりはない。2008年8月に北朝鮮側が拉致被・害者の再調査を打ち切って以来、日本は6者協議メンバーに「拉致・核・ミサイル」の包括的解決を訴え、米国が北朝鮮に働きかけてきた。
 こうした中での米朝合意に懸念も出ている。1日の自民党外交部会で「拉致問題が置き去りにされる」という指摘が続出。松原仁・拉致問題担当相はこの日の衆院予算委で「拉致問題が全く進展しない状況で、あらゆる人道支援に反対している拉致被害者家族らの気持ちを重く受け止めなければいけない」と警戒感を示した。
 藤村修官房長官は記者会見で「決して置き去りにさせない」と強調。山口壮外務副大臣も会見で「6者協議が『拉致抜き』で進まないようにやっていく」と述べ、日米韓の連携に加え、議長国の中国にも協力を求める考えを示した。
 だが、日本の都合で6者協議再開を遅らせることはできない。
 外務省関係者は「拉致問題が動くまで、何が何でも6者協議に応じないということはない」と話す。政府内には6者協議と拉致問題を切り離す案もささやかれている。(松村愛)

日中友好の年 なぜ  河村市長発言に南京市民困惑 朝日3面
 名古屋の河村たかし市長による「南京虐殺」否定発言で揺れる中国江蘇省南京の街を訪ねた。地元政府は強く反発し、影響は名古屋との公式行事中止にとどまらず、日本政府の事業や民間交流に広がる。憤りとともに「なぜ今、そんな発言をするのか?」との疑問を
感じる市民は少なくない。
 「個人の意見を持つのは仕方ない。でも、それを公にしたとき、どんな結果になるのかを考えるのは政治家の責任じゃないか」
2月29日夜、南京市中心部の会員制クラブ。事業家ら9人が地元料理の円卓を囲むと、すぐ河村市長の発言が話題になった。男性経営者は昨年3月、日本の震災後に個人で1千万円を寄付した。残念だ、と何度も口にしながら続けた。「南京からわざわざ出向いた友好訪日団にあんな発言をしたら、中国側は立つ瀬がない」
日本在住が15年以上の別の南京の事業家も「国交正常化40周年の年に、なぜあんな発言をしたのか分からない」と困惑する。約4時間の夕食会で、半分以上が市長発言の話題だった。
発言から10日。市内は表向き、変わっていない。日本への抗議活動もなく、人ごみのなかで日本語で電話をしても誰も気にとめない。街中では[政治家と市民は別だから](「男性のタクシー運転手)、「誰が何を言っても、歴史は変わらない」(男性のITエンジニア)と冷静な意見も多かった。
でも、市長発言への関心は高く、ある経営者は今春の日中交流の準備をしながら、心の中では「裏切られた気分だ」。地元当局者の1人は「日本人の9割以上は友好的だと思うが、市長があんなことを言ってはいけない」ともらした。
 「日本という2文字が敏感な言葉になっている」(日中関係者)のは事実。地元の共産党関係者は「友好使節団ですらあんな目にあっだのだから、政府関係者は誰も名古屋へ行きたがらない」と語気を強めた。
文化交流行事を延期
 日本の上海総領事館は1日、同総領事館などの主催で9日から3日間開く予定だった日中交流文化行事「南京ジャパンウイーク」を延期すると発表した。名古屋の女性アイドルグループ「SKE48」の公演も予定され、国交正常化40周年や日本の震災支援へのお礼の意味合いもあった。
 五輪金メダリストの山下泰裕氏を招いて2日に予定されていた日中柔道交流も中止に。地元政府は「日本から来てもらって、万一事件が起きたら、問題がさらに拡大する」(当局者)。
南京市人民代表大会常務委員会の黄煌副主任は「すでに南京と名古屋ではなく日本と中国の問題になってまった」とし、中央政府に判断を仰いでいることを示唆した。(南京=奥寺淳)

北朝鮮の核―濃縮停止から道を開け  社説 http://www.asahi.com/paper/editorial.html
 北朝鮮がウラン濃縮を一時停止する考えを明らかにした。核実験や長距離ミサイルの発射実験も当面しないという。
 中東でイランのウラン濃縮をめぐってきな臭さが漂うとき、東アジアの核危機の源である北朝鮮が濃縮を止めるのは、世界の安定を進めるうえでも好ましい。大きな転機になる。
 ただ、3年以上も止まっている6者協議を再開する入り口にやっと立ったにすぎない。これを、北朝鮮に核を放棄させる目標に向けて、うまく生かしていかねばならない。
 米国と北朝鮮が北京で先日あった協議で基本的に合意していた。金正日総書記亡き後の「金正恩体制」にとって、初めての外交交渉だった。米国は引き換えに、ビスケットなどの栄養補助食品を送る。
 早くウラン濃縮を止め、国際原子力機関の監視要員を北朝鮮の核施設に戻すべく、両国を中心に細部を詰めてほしい。
 ウラン濃縮によって東アジアの核問題は大きく変わった。
 北朝鮮は5千キロワットの実験炉で核爆弾の材料のプルトニウムを量産し、核実験を2回強行した。その施設は老朽化も激しく、いま動いてはいない。
 だが2010年秋に米国の核専門家を招き、ウラン濃縮施設を誇示した。原発で使うための平和利用だと説明しているが、濃縮を重ねれば、ウラン型の核兵器を製造できる。
 国際的な監視の目がまったく届かないまま、濃縮が進んでいるとみられる。
 問題はほかにもある。濃縮施設は、米国に公開したもの以外にもあるだろう。
 米韓などはそう判断する。濃縮を一時止めるのは公開済みの施設だけであろう、ということは考えておかねばなるまい。
 北朝鮮は核保有国を自任し、それを金総書記の「革命遺産」だとしている。つまり「核はそうやすやすと手放さない」という意味だ。核計画を捨てたうえに結局は倒れたリビアのカダフィ政権を反面教師としてとらえてもいよう。
 一方で、朝鮮半島の非核化は故金日成主席の「遺訓」でもある。最終的には、核放棄もありうるということだ。
 北朝鮮の核の実態を解き明かし、放棄まで持っていく。国際的に孤立しているこの国にとって数少ない切り札だけに、長く厳しい道のりと忍耐強い交渉を覚悟せねばならない。
 ウラン濃縮停止と6者協議の再開は、日本も歓迎できる。拉致問題の解決につないでゆく戦略が再び問われる。


あの時の過ち認め筋とおすアジアに宣す九条つかふと
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