迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

「杜若淋色紫(かきつばたひとりえどぞめ)」。

2022-05-18 19:53:00 | 浮世見聞記
國立劇場の五月前進座公演を、四年ぶりに觀に出かける。今回の狂言は“五世河原崎国太郎三十三回忌追善”として、「杜若艶色紫(かきつばたいろもえどぞめ) お六と願哲」、四世鶴屋南北の作で先代国太郎も二度上演云々。(※五世河原崎国太郎のお六)悪婆物を得意にしてゐたと云ふ先代の追善には相應しい狂言ではあり、孫の當代國太郎が悪婆のお六を女の色香と貫禄たっぷりに、また二役の遊女八ツ橋を薄幸可憐に魅せる熱演ぶり、 . . . 本文を読む
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