迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

わしと和紙。

2025-03-09 20:34:00 | 浮世見聞記
川崎市市民ミュージアムのオンライン展覧會「紙すくひと」を棲家で觀る。「紙」とは、植物などの繊維を水に浸して絡み合わせものを云ひ、日本古来のそれは酸性度が低いため強度と保存性に富んでゐるのは、繊維中に潜んで酸素と結合して劣化を招く不純物(ゴミ)を職人がひとつひとつ丁寧に取り除く熟練技のおかげにて、奉書に刷られた浮世絵の、美人の顔が美人のまま現在に至ってゐる秘訣も、まさにこの賜物なり。私も趣味柄、百年 . . . 本文を読む
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