「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

   ”OFF LiMITS"(立入り禁止)が多かった占領下の米兵の犯罪

2013-05-23 05:30:20 | Weblog
産経新聞社会面におかしな記事が出ていた。(5月22日首都圏版)”佐世保で二米兵女性暴行の疑い”というベタ記事だが、このニュースソースが米軍機関紙「Stars and Stripes」(星条旗)なのだ。独立国家なのに、外国人が犯した犯罪のニュース源が、日本の捜査機関からではなく外国の新聞(電子版)なのだろうか。記事によると、被害者の女性が米軍基地に訴えたことによって犯罪が明るみに出たそうだ。長崎県警も事件について捜査中とあるが、僕はこれを読んで占領軍下だった頃の連合軍兵士の犯罪を想い出した。

敗戦直後(昭和22年頃まで)まだ紙面が少なかった日本の新聞の社会面に”色の黒い大男”といったような表現で毎日のように進駐軍兵士の暴行、強盗などの事件が載っていた。読者はまた進駐軍の犯罪かと、なかばあきらめながらも恐怖を感じたものだ。その当時東京の町々には”OFF Limits”(立入り禁止)と書いた表示が多かった。僕の記憶では三業地やキャバレーなど進駐軍が出入りするところが多かった。多分、進駐軍兵士による性犯罪が多かったので、警察が進駐軍当局にに頼んでとった措置だろう。

産経新聞の記事を読んで、なにか時計の針が60数年まえに戻ったような気になった。とっくに主権を回復した独立国家なのにいまだに沖縄を中心に米兵の犯罪が後をたたない。テレビの画面で、腕章をつけた米軍の兵士たちが沖縄の夜の繁華街をパトロールしている姿をみた。政府はきちんと対応しているとは思うが、さらにいっそう基地に犯罪防止策を申し出てほしい。場合によっては”OFF LIMITS”を復活したらどうだろうか。