今日9日は暦の上では立秋である。でも首都圏は猛暑が再襲、目にも耳にも秋が来たとは思えない。ここ数年、めっきり減ってきた暑中見舞「カモメール」の葉書が50年来の友人から昨日届いた。最近、賀状でさえ遠慮します、という老人仲間が増えてきているのに有り難いことだ。暑中見舞いは普通、立秋までに出すものだそうだが、文面は残暑お見舞い申し上げます、となっている。今年は夏がながく、残暑見舞いのほうがピタリである。
敗戦後の昭和20年代、文芸雑誌がブームの時代があった。「小説」○○といった月刊誌が幾つも出ていた。その時代に育った僕ら世代は立秋というと、堀辰雄の代表作「風立ちぬ」を思い出す。夏が終わるに近づき、秋の気配が感ぜられる頃、信州のサナトリアム(結核療養所)を舞台にした、若い男女がいたわりあいながら生きる純愛作品である。戦後何回か映画化され、テレビでも放映された。
今年は「風立ちぬ」という同名の宮崎駿のアニメ映画が7月の公開以来、3週続けて興業ランクで1位だという。ゼロ戦を設計した実在の人物、堀越二郎の伝記を同世代の人物、堀辰雄となんとはなくからませて、大正、昭和の時代を描いたアニメ作品だとのことだ。
昭和1ケタの少年時代、ノラクロ漫画で育った僕らは「アニメや「漫画」に対しておかしな偏見と抵抗がある。電車の中で、そろそろ頭がはげかかってきた初老の男が漫画本に夢中になっているのを見ると蔑むの目でみたくなる。ところが、宮崎駿の「風立ちぬ」は、こういったノラクロ世代にも人気が出ているそうだ。何事も好奇心、猛暑がおさまり、秋が目にも見えてきたら、僕も見に行くことにしよう。
敗戦後の昭和20年代、文芸雑誌がブームの時代があった。「小説」○○といった月刊誌が幾つも出ていた。その時代に育った僕ら世代は立秋というと、堀辰雄の代表作「風立ちぬ」を思い出す。夏が終わるに近づき、秋の気配が感ぜられる頃、信州のサナトリアム(結核療養所)を舞台にした、若い男女がいたわりあいながら生きる純愛作品である。戦後何回か映画化され、テレビでも放映された。
今年は「風立ちぬ」という同名の宮崎駿のアニメ映画が7月の公開以来、3週続けて興業ランクで1位だという。ゼロ戦を設計した実在の人物、堀越二郎の伝記を同世代の人物、堀辰雄となんとはなくからませて、大正、昭和の時代を描いたアニメ作品だとのことだ。
昭和1ケタの少年時代、ノラクロ漫画で育った僕らは「アニメや「漫画」に対しておかしな偏見と抵抗がある。電車の中で、そろそろ頭がはげかかってきた初老の男が漫画本に夢中になっているのを見ると蔑むの目でみたくなる。ところが、宮崎駿の「風立ちぬ」は、こういったノラクロ世代にも人気が出ているそうだ。何事も好奇心、猛暑がおさまり、秋が目にも見えてきたら、僕も見に行くことにしよう。