「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

半世紀続く町の夏のラジオ体操

2014-07-23 05:27:09 | Weblog
昨日から町内会主催の朝のラジオ体操会が始まった。左膝の痛みで昨年は参加できなかったから2年ぶりだ。昨年暮の人工関節置換手術の結果がよく、杖なしでも歩行できるようになった。しかし、大事をとり、跳んだり跳ねたりする運動は避けているが、運動不足がちの老体には気持ちがよい。朝の新鮮な空気を十分に吸って、手足を動かしている。

町のラジオ体操会は、半世紀以上前から当時町内会会長だった家の前の公道で催されている。公道といっても東京の住宅街なので、交通はほとんどない、。しかし、あらかじめ警察の許可をとり、隣近所に対して気配りはしている。ラジオ体操は戦後昭和25年までは”進駐軍の命”によるものだろうか一時中止されていた。時代も食糧難で、皆で体操する空気でもなかったのかもしれない。

戦前昭和から戦中にかけて、夏休み、学校の校庭で催されたラジオ体操は、日本の風物詩であった。子供たちだけでなく、町内のステテコ姿の大人たちまで大勢参加し大声あげてラジオ体操の歌を合唱した。”新しい朝がきた”という今の歌ではなく”踊る旭の光を浴びて”の昔の歌だ。考えると、この昔の歌を知ってい世代は皆、後期高齢者ばかりになっている。

最近、街から子供たちの遊ぶ姿がめっきり減ったが、ラジオ体操の会場には、昔ながらに首から出席のカードをぶら下げた子供たちが、どこからともなく集まってくる。中には浴衣姿の男の子の姿まである。子供たちが集まって遊ぶ機会が減り、その場所も少なくなってきた。夏休みの想い出造りの一つである。社会の大人たちが、もっとこのような機会を提供したほうがよい。