若い頃に無線に興味を持つと、一生懸命フォネティックコードを覚え、すっかり脳に刻まれて、ベタなアルファベットと区別なく認識できるようになっていることと思います。
若い頃じゃなくても、熱心に無線三昧で過ごしている時期が長い方は、そのような感じになっていると思います。
覚えること、使うことが楽しかったですしね。
そして、無線をやっている人はみんなそうなんだ、と勘違いします。
無線を楽しんでいる方でも、そうじゃない人もたくさんいます。
そのような方は、キロ、と言われたら、即K、と認識する前に、キロはKだな、と変換作業が入ってKと認識します。
逆にKをフォネティックコードでと言おうとするときも、え~と、Kはキロだから「キロ」と発音します。
誤りを減らすためのフォネティックコードを使うことが、逆に手間を増やして難しくしているという状況です。
慣れれば克服できるもの、通信上必要なものなのは重々承知しています。
フォネティックコード撲滅をお勧めしているわけではありませんので誤解のないように。
さて、この事から言えることは、そうでない人がオペレートしている局を呼ぶときは、フォネティックコードを使わないで呼んだほうが拾ってもらえる可能性が高い、ということです。
そもそもフォネティックコードは確認用なので、本文をオールフォネティックコードで読み上げるのは不合理です。
だからコールサインも
「ジュリエット、オスカー、ワン、キロ、ビクター、セアラー」と言われるよりも
「ジェイオウワンケーブイエス」と言われたほうが、サッとメモに取りやすい方も実は結構いらっしゃる、ということ。
それに気が付かなければいけなかったんだなぁと、あらためて思わされた次第です。
先日ある方の運用に立ち会っていたのですが、パイルの中からコールサインを聞き取る時、「キロ、ビクター、セアラー」とお助けするより、「ケイ、ブイ、エス」と言うほうがサッと書けていて、帰ってきてから、あ、そういうことだったのか、と気が付いた次第です。
特にFMモードでは電波が強い人の声しか復調されませんから、次々聞こえるたくさんのコールの中から、即文字として認識される、サッと書き取れるように呼んだ人が勝ちます。
(早すぎて書き取れなかった、ということもありますが)
そういえば、QSOパーティーの時も、フォネティックコードで何度復唱しても伝わらない局に、相変わらずフォネティックコードで伝えようとしている局が居ました。一度でも平文で言えば即伝わるのに・・・と思いました。
さて、呼び方革命が起きるでしょうか(笑)。