テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 舞台から、また舞台へ ―

2016-01-17 21:54:10 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 せーのッ! えいやァ~ッ!」
「がるる!ぐるるるるっがるる!」(←訳:虎です!飛ばしたぞっ元気玉!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日も全力で元気玉をカッ飛ばしました、ユヴェントスのために!
 首位を奪取するまでもう一戦も取りこぼしませんよ。
 一方、本日の読書タイムは、
 イタリアではなく、
 英国と縁深い一冊を御紹介いたしましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



        ―― 蜷川幸雄とシェークスピア ――



 著者は秋島百合子(あきしま・ゆりこ)さん、2015年10月に発行されました。
 『Yukio Ninagawa & William Shakespeare』と英語題名が付されています。
 ええ、シェークスピア劇演出の、
 日本における第一人者といったら、
 最初に名前があがる御方は――

「にながわさんッ、でスかッ♪」
「ぐっるるる!」(←訳:やっぱりね!)

 もちろん、蜷川さんが手掛けておられるのは
 シェークスピアさんの戯曲ばかりではありませんが、
 
   今度はどんな演出を見せてくれるのか?

 と、芝居好きさんの胸を躍らせてくれる、
 チケットをたちまち完売させてしまう、
 そんなチカラを持ちうるのは、
 蜷川さん×シェークスピアさん!の組み合わせだけが
 生み出す魔法です。

 この御本では、

  第一章・蜷川シェークスピアを確立させた初期の四作
  第二章・国王たちの物語
  第三章・異国情緒の武将たち
  第四章・一回きりの歌舞伎体験
  第五章・『オールメール・シリーズ』の喜劇
  第六章・家族の再生を描く『後期ロマンス劇』
  第七章・永遠のテーマ『ハムレット』

 の七つの章に分けて
 蜷川さんが演出・上演してきたシェークスピア劇を
 著者・秋島さんが解説し、
 蜷川さん御自身のコメントも織り交ぜて
 総括してゆきます。

「にほんごでェ、じょうえんッしちゃうゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:外国でもね!)

 劇聖の作品を全編日本語でやってのけた『NINAGAWAマクベス』が
 英国スコットランドのエディンバラ国際フェスで
 大旋風を起こしたのは
 1985年8月のことでした。

 以来、蜷川さんは国内外で
 精力的に新たなシェークスピア劇制作に挑み、
 評価は高まるばかりですが、
 
 どこがどう画期的なのか?
 どのような創意や工夫をこらしているのか?
 
 などの“見るべきツボ”が、
 秋島さんの分析と、
 蜷川さんの言葉で語られているのは
 実に貴重です。

「じイ~んわりィとォ」
「ぐるがるるぐる!」(←訳:身に沁みる言葉!)

 各章ごとに、
 読みどころ、考えどころは幾つもあり、
 その中でも最も印象に残るのは、
 『ハムレット』への熟考を重ねざるを得ない第七章でしょうか。

 いまさら説明の必要もないこの名作品を、
 蜷川さんは2015年の時点で8回も演出している、といいます。

「わおゥ! はちかいィ??」
「がるるぐるるっる?」(←訳:8人のハムレット?)

 どこがそんなにいいんでしょう、『ハムレット』の?

 そして、
 『ハムレット』とは、
 演出家さんにとって、
 役者さんにとって、
 また観る者にとって、
 どんな意味を持つ作品なのか――

「それはァ、えいえんのォ!」
「ぐるがる!」(←訳:命題です!)

 巻末の『あとがきにかえて』では、
 蜷川さんへのインタビューも収録されています。
 本文も、このインタビュー部分も
 演劇マニアさん&蜷川さんのファンの方々には
 ぜひのおすすめ!
 じっくり、噛みしめつつ一読、
 いえ、何度も読み返してみてくださいね。
 蜷川さんのコトバの魔力に、ハマリます!
 
 



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   「いただくなくちゃッ!」
   「がる!」(←訳:だね!)


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