ひまわり先生のちいさな玉手箱

著書「ひまわり先生の幸せの貯金箱〜子どもたち生まれてきてくれてありがとう」

《仲間外れは、心も身体も痛い》

2016年01月22日 | こころ
《仲間外れは、心も身体も痛い》

たかが、仲間外れと思っていませんか?

確かに、体の傷は付いてなくても心に傷が付いています。

これまで、見えないと思っていた心の傷が脳神経科学の手法を使って明らかにされた研究がある。

社会的排除〔他者からの拒絶〕に伴う心の痛みが脳に信号として現れることが分かった。

「心が痛い」

「心が傷ついた」

「気持ちが折れた」

「胸が痛む」などと言いますよね。

実際に「身体的な痛み」と「社会的な痛み」が同じ神経基盤を共有していることが分かりました。



私たちは、昔から
物理的刺激があるわけでないのに、
「痛み」という比喩表現を使いますね。

心が痛むのは人類共通の症状のようで、
多くの言語に共通して存在します。

2003年10月の『サイエンス』誌に掲載された論文で、

米カルフォルニア大学のアイゼンバーガー博士は、彼女独特のアイデアに溢れた実験が行いました。

ボールトスのゲームである。

3人で輪になってバレーボールの練習をします。

このゲームでは、テレビ画面を通じて他のプレーヤーとトスゲームを行います。

相手の2人は実際にはヒトではなくコンピューターですが、このことはプレーヤー本人には知らされていません。

ゲームに参加した被験者は、
はじめは皆でボールを回しながら楽しんでいますが、
ある時、相手の2人からボールを回してもらえなくなります。

自分以外の2人だけが目の前で遊んでいます。

あらかじめプログラムされているのだが、
そうとも知らず、
被験者は「除け者」にされるのです。

グループからの孤立、社会的な孤立で精神的苦痛を与えられます。

この時、脳はどう反応するかの実験です。

13人の被験者から脳の活動を検査したところ、仲間外れにされた時、
大脳皮質の一部である帯状野が活動することが分かりました。

検査の後、本人に「どれほど疎外感を覚えたか」を訊ねたところ、脳の前帯状野の活動が強かった人ほど、強い孤立を感じていたことがわかりました。

身体の「痛み」に関係する部位、手足などの身体が痛む時に活動する脳部位が、心が痛む時にも活動したということは、
やはり、心の痛みは、身体の痛みと密接に関係があるということです。

心も身体も痛い
社会的排除、仲間外れはいけません。
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