△青髭(2009年 フランス 80分)
原題 BARBE BLEUE
staff 原作/シャルル・ペロー『青髭』 監督・脚本/カトリーヌ・ブレイヤ
撮影/ヴィルコ・フィラチ 美術/オリヴィエ・ジャケット 衣装/ローズ=マリー・メルカ
cast ローラ・クレトン ダフネ・ベヴィール マリールゥ・ロペス=ベニテス ローラ・ジョバンネッティ
△青髭のモデルは、ジル・ド・レイ
青髭をあつかったベローの小説も、グリム童話も読んだことはない。
なんでこんなに本を読まないんだろうっていうくらい、恥ずかしい話だ。
もしも漫画になってたら読んだかもしれないんだけど、活字って読むのめんどくさいんだよ~。
で、そんな怠惰なぼくは、映画を観て、わかったつもりになる。
この映画も、そうだ。
耽美的な映像は非常に好みなんだけど、青髭が花嫁を見つけようとする宴は、
ちょっとしょぼい感じがしてしまうのは、予算のせいなのかしら?
映画の構成として興味をひくのは、姉妹が2組出てくることだ。
童話を読んでいる幼い姉妹と、青髭の見合い相手になる姉妹なんだけど、
童話の世界が現実だとすれば、青髭の世界は15世紀の幻想に近い。
原作だと童話を読んでいる姉妹の部分はないらしいから、かなり手が入ってるんだろう。
なんだかまったく独立したふたつの世界っていう印象なので、
どうして現実部分が撮られたのかは、ちょっとよくわからない。
映画の佳境、青髭の首が皿に乗せられているくだりでは、
多くの人達が『サロメ』を指摘してる。
『サロメ』がモチーフになっているかどうかってことは、
なるほど、たしかに『サロメ』の絵を観るかぎり納得はするんだけど、
青髭の妻になる妹が、サロメに見立てられるのかといえば、
ちょっと人間関係が違うような気もするんだよな~。