◇スーパーノヴァ(Supernova)
いや、なんというか、このカップルがゲイのカップルである物語における必要性は感じられないんだけど、まあ、コリン・ファースとスタンリー・トゥッチの落ち着いた演技があるから湖水地方をめぐる旅もまた落ち着いてみられるのかもしれないんだけど、どうにも脚本がぼくの嗜好と相容れない。
スタンリー・トゥッチが認知症にかかってしまうところはまるで語られず、そのため、そのときの驚きや戸惑いはいっさいなく、すでに認知症が進行してしまってるところから始まる。これがな~。ちょっとな~。まあその分、脳が充分に機能しているように見える最後の段階の旅ってことになって、別れを告げる仲間たちとの宴や会話もじっくりと見ていられるのかもしれないけどね。