Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE192. 似合いすぎる風景

2011年11月12日 | Kyoto city
 御所をゆく、下級武士。どうも日本人には、この和服姿がよく似合うように見えてくる。 それにしてもこの場所に和服は、似合いすぎる風景である。そうなると髪型も髷を結っているのかと勘ぐりたくなるぐらいだ。明日からこのスタイルで登城ならぬ、会社に行きなさい、と言われても違和感はない。
 京都の太秦には、現在でも松竹と東映の撮影所がある。東映では、太秦映画村と称して時代劇のセットによるテーマパークとなっている。昔から映画づくりが盛んだった名残である。なにしろ名作映画を数多くつくってきた大映、古くはマキノ映画といった今では存在しない名スタジオもあった。だから京都は、映画、それも時代劇の街といってよい。当然時代劇を支える衣装や鬘といった専門職人も数多くいる。
 映画の街といえばアメリカのハリウッドや、イタリアのチネチッタである。イタリア語でチネとは映画、チッタは都市を意味する。やはり映画の街である。今映画産業も、デジタル化によって必ずしも都市を必要とはしなくなった。それでも、都市の必要性、つまり多くの人と技術と情報が集まるという点では、バーチャル環境上に映画都市ができているのかもしれない。
 いやそれ以前に、プロデューサーや監督や脚本家や俳優や多くのスタッフが集められ、スタジオを必要とし、ざまざまなセレモニーでできるという点では、やはりリアルな都市は必要とされているのだろう。

京都御所,2011年10月23日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm,f2.8.
ISO200,露出補正-1/3,f3.2,1/800,i-Finish
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