Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE1531. 標準レンズ・ボカして&ドクターの話

2018年06月01日 | Kyoto city

 マイクロフォーサーズはフルサイズの1/2の画面だから、標準レンズといっても焦点距離25mmは、立派に広角レンズであり、被写界深度が広がりあまりボケない性質がある。だがそれでも近距離ならばボケてくれるし、本家のライツには及ばなくても分家の分家ぐらいのパナソニック製ライカレンズは綺麗なボケ方をしてくれるようだ。

 さて話題は変わるのだが「ドクター」という言葉があり、社会的にはお医者さんのことでしょ!?、と今でも勘違いしている人間がいる。医者のことを英語ではPhysician(内科医)とかsurgeon(外科医)といった呼び方をするので、ドクターは医者のことではありません。

 正しくは、大学院博士後期課程の最終試験に合格した者に与えられる学位のことを「博士」=ドクターといいます。ちなみに博士前期課程では「修士」=マスターという学位が与えられます。そう正しく理解しておかないと海外へ出たときに笑いものになります。

 最近よく登場する経歴欄に、「博士後期課程満期退学」という記述があります。それは博士後期課程の最終試験を受けていないか合格していない者のことを意味します。だから「博士」の学位はありません。

 通例博士後期課程3年の間で博士論文を提出し学位取得にいたるとはかぎらないのです。工学系の場合は、やはりそこから1年や2年は時間が必要です。だから大方の院生は必要単位を取得して博士後期課程満期退学という記述になります。その後に博士論文を提出し、審査を受け(それ自体半年から1年はかかりますけど)、最終試験という口頭発表会を経て教授会の合議により合格と判定されます。そうすると博士の学位が取得できます。

 博士論文を提出するのには条件があります。工学部系ですと、審査付学術論文を複数編所属学会に投稿し掲載決定を受けなければなりません。だから学会の査読期間などもあり、3年間で複数編の審査付論文をだすというのは結構大変なスケジュールになります。当然3年間という期間を超えたり留年したりする院生もいるのが通例です。

 博士の学位は、国公立大学では教員免許みたいなものですから、将来大学教員をめざすなら必要です。その他研究所の研究者とか・・・。やはり院生が学会へ投稿する査読付論文の研究と執筆で時間もかかり頭の中が大いにスキルアップしてゆくわけです。まあそれを教える教員も大変なわけですけど。私も博士の学位を取らせた院生を複数指導しましたから、普通の人の何倍も頭を使うその大変さは理解できます。もちろん大変だからといって教員に手当はでません。それが仕事だからです。

 博士の学位をとると、もちろん研究スキルが格段に向上しますが、もう一つ給料が違います。大学にもよりますが、公立大学教員ですと、大体一ヶ月当たりで7万〜10万ぐらい給料が上がります。その違いぐらいかな。

 

2018年5月2日、京都市中京区西ノ京船塚町

OLYMPUS E-M1Mark2、LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4

ISO200,露出補正-0.3,f/1.4,1/6000

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