Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ZEISSの空気28. エゴタウン

2018年06月24日 | Okinawa

 1週間沖縄へダイビングに出かけていた。今週で梅雨が明ける沖縄の風が心地よい。旅の終わりから話を起こそう。

 最終日京都に帰る朝、ホテルで朝飯を食べ少し海岸散歩。沖合に防波堤と高架道路が視界を遮るので海が遠いぜ。そう那覇市内は波の上宮のところに僅かに砂浜があるだけで、海岸の多くは港湾、物流施設で占められている。だから海を全く感じない。

 画像は、沖縄本島を縦貫する幹線道路国道58号線。このあたりは県庁や市役所、オフィス街、数多くのホテル、松山の歓楽街、多数のチェーン店の豚肉酒場などなどがある那覇市の中心部。ならばカフェにゆき沖縄の空気を感じよう。沖縄の心地よい風が抜けてゆくカフェテラスなんかよいのだが、それが無理ならスタバかドトールでもよいさ。だが・・・ない、ない、すべてない。なんとこの都心のホテルから歩いてゆける範囲にカフェが1件もないのだ。

 ならばコンビニのテーブルでカフェか・・・。そんな気の利いたコンビニが、これまたない、ない、ない・・・ようやくソルビィータホテルのファミマにテーブルをみつけた。しょうがない、ここで朝の珈琲か。

 椅子の向きを窓側に向けて外を眺めながら珈琲を飲んでいた。視界の中にはいってくる沖縄の叔母半がなにやら茶色い餡子をさしだしている。「食べない?」という意味らしい、ゲッそれ芋だろう、「いいよぅー遠慮しとく、おおきに」沖縄の女性は気さくで優しいらしいよ・・・という話ではなく、この街は夏の暑いときでも珈琲を飲むという習慣がないのだろうか。

 海が見えない、喫茶店がない港街かぁーー。

 このあたりのホテルには、朝飯のないところも多々ある。だからコンビニで朝飯を調達するらしい。そういえば歩道に座って珈琲を飲む若者、歩きながらお弁当を食べている猛者とすれ違った。なんだこの街は?。作り方を間違えたな。

 那覇の中心は、これだけ観光客が来ていても、朝から開いているカフェが一つもないという、どうもハードウェア志向や利権がらみで街をつくっちゃったのではなかろうか。とてもアメニティだの界隈だのヒューマンでソフトな環境まで手が回らない。そうしたハードウェア・利権志向の街をエゴタウンといっておこうか。カフェの存在は都市文化を示すバロメーターだと思うけどな。

 

那覇市

SONYα6000,Ziess Vario-Tessar E F4/16-70mm ZA OSS、ISO100,焦点距離50mm,f/13,1/80

コメント
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