Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ZEISSの空気22. クロッキー

2018年06月03日 | field work

 時にはSONYのツァイスで。

 最近フイルムに傾倒しているので、数少ないデジタルストックだが、そこから幾つか画像を探し出しアップさせては没にを繰り返した結果最後に残った画像、やはりこれだな。つまり白を撮せばツァイスの色が出るかなと思った。結果はわからなかった。

 それよりも、このチアガール?(子供がいる体型だけど)の画像が興味深い。というのも、それはクロッキー(早描き)しやすい体型だからだ。腰からケツ・・ではなく骨盤、そして大腿部にかけてたっぷり筋肉か脂肪のある量感がわかりやすい。だからコスチュームの上から裸形がよくわかる。

 屋外で人物のクロッキーをするとき、先ず裸形で人体を描いてから、コスチュームを着せる描き方が通例だ。コスチュームを先に書くとファッション画になってしまうからだ。

 でっ、描き慣れると街をあるく人々の裸形が大体読めてくる。私は、男は勉強していないが女性は随分描いたので、ケツの形や量感はこれぐらいで大腿骨がこんな感じではいって・・・とコスチューム上からある程度類推できます。だから私の目の前を歩くと、私の意識がクロッキーモードになっていればですが、裸同然で歩いていることになります。

 そんなクロッキーを一ヶ月に1000枚書けという宿題が美大あたりで出題されるようだ。だから学生達は、街へ出て必死に描きまくるわけだ。なかには、帽子、サングラス、マスクで顔を隠して地下鉄の柱の後ろから描くという方法も。それってすごく怪しい空気でバレバレだよとクロッキー教室で話題になっていた。

 とにかくクロッキーは、早描きしながら一瞬の人体の表情や動作を書き留める訓練である。そういう私もあるとき地下鉄で、偶然葉書大のクロッキー帳を持った画家に描かれていた。だから眼線を動かさずできるだけ動かないようにしてあげた。1分ほどで次のモデルへうつっていった。なにしろクロッキーで人間の動作を一瞬のうちに把握するというのは、もう理屈ではなく頭の中にたたき込む訓練!、訓練!!なのだ。

 そうやって、日々デッサン力の維持につとめているのが、画家であったり彫刻家であったりグラフィックデザイナーであったり、そして漫画家であったりするわけだ。特に最近の漫画家は、人体をちゃんと勉強し観察しているので旨いよなと思っている。

 

2018年5月3日、福岡県福岡市博多どんたく、SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar E 4/16-70mm、ISO400,焦点距離70mm、露出補正0,f/4.0,1/3200

 

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