Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ZEISSの空気23. サギ

2018年06月11日 | Kyoto city

 今日は台風が太平洋側を通過してゆく。台風のドラスティックな気象の変化で、雨風と晴れたときとで街の風景が変わるから好きな時間なのだけど。

 最近京都の街中でサギをよく見かける。琵琶湖から飛んできて鴨川で餌を探しているのだが、時折街中や高瀬川で家の中をジーッと眺めている。警戒心が薄い鳥だから近寄っても逃げることが少ない。家の住人が玄関の扉をあけたら真っ正面にサギがこちらをみていたなんて場面を想像すると一寸驚くだろう。追い払うとやおら大きな羽を広げてバサバサと助走してしぶしぶと逃げてゆく。

 さてブログ画像の下地にシアン系とピンク系の色を感じるので、やはりコンタックス・ツァイスの色だと一人ほくそ笑む。ツァイスといってもコンタックス系とコシナ系とSONY系とでは、すごしずつ色味が違う。そのなかでもコンタックス系の色が個人的には好きなんだけどさ。

 でっ、いずれ手元に届くであろうニコンF3+MD4にコシナ系ディスタゴンZFをつけて旅に出たいと考えた。経路をジョルダンで検索すると、例えば京都市から秋田市へゆくとすると、大阪空港から秋田直行便で4時間40分が最速、新幹線乗換えで7時間となる。かって北陸線、羽越線を走っていた寝台特急日本海だと12時間かかる。

 もう少しマイナーな都市間移動を想定すると、例えば富山市から秋田市へ行く場合だと、新幹線で富山-大宮乗換-秋田で6時間程度、飛行機だと羽田乗り換えで待ち時間が多く秋田空港まで7時間55分かかる。どちらも昼間の移動しかなく、京都発よりも所要時間がかかる。そして新幹線の経路と飛行機の経路が首都圏経由となりほぼ一緒。ちなみに寝台特急日本海は富山01:20-秋田9:20(8時間)で、乗換なしで日本海側を北上しながら寝てゆける。そして今の飛行機の所要時間と大差がない。

 寝台特急は、夜行バスより快適であり眠ている間に目的地に着き、昼間の時間がフルに使える便利さがあった。そんな風に机上の旅をしていると北陸線経由の寝台特急日本海が意外に便利だったことがわかる。交通関係者のように所要時間だけにしか目がゆかなくなると勘違いをしてくれるわけだ。ようは昼間の旅人としての自由時間がどれだけとれるかが重要なのである。半日移動でつぶされるのでは、所要時間が短くても旅としての意味がない。

 「新幹線の方が所要時間が短いしその日のうちにつけますよ」、といわれるままに切符を買っていた旅行者も多かっただろう。そのあおりで寝台特急から次第に客足が遠のき、そして廃止され、現在定期的に動いているのはサンライズ瀬戸・出雲ぐらいしかない。しかし今でもヨーロッパでは新幹線とともに数多くの寝台特急が走っているというのに、日本でホントに寝台特急を廃止してよかったのですか?、と疑問に思わざるをえない。移動手段が選べる多様性を放棄し昼の列車の択一選択でよいのですか?。私にいわせれば、所要時間だけ重要視し、しかも料金が高いというサギみたいな話だと思うけど。

 だから遊びではなくビジネスライクな寝台特急がもう少しあってもよいのではないですか。そうそう、もう一つ選択肢があった。敦賀から新潟、秋田経由苫小牧行き新日本海フェリーだ。敦賀を22時発、秋田着翌日5時40分、時間はかかるが料金が安いし設備がよいのでこれだな。

 

京都市下京区菊屋町、ContaxT3、プロビア100

コメント
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