私達がコインブラへついたのは、もう午後遅く、時刻は夕方に近づいていた。リスボンから200kmはあるから特急列車といえども時間はかかる。もちろん市内へ入る列車に乗り換える時間などなく往復タクシーでコインブラ大学を訪れた。1308年創立とあるから、世界の大学の中でも最も古い部類に属し歴史がある。
私達は、新しい校舎をすりぬけ鉄の門とよばれるゲートをくぐると、昔からある大学のマントを着た女子大生風が、コインブラへようこそ!、と私達を出迎えてくれた。というよりそれはパフォーマンスかもしれない。あまり勉強している学生には、みえないが(笑)。
すでに見学の時間は終わりかけていた。しょうがない伝家の宝刀を抜くか。つまり大学の事務室を訪れ、日本の大学の先生が一寸見学したいと申し出れば、学部長あたりがやってきて思う存分見られる場合もある。実際私の大学ではそうしていた。だが私達にはポルトに行く列車の時間が差し迫っていたから、そんな大仰なことはやめて、もう駆け足で見学者の最後の列に滑り込んだ。
もちろん圧巻は1724年にたてられたジョアニア図書館なのだが、撮影禁止だったのか、あるいはストロボ禁止だったのかは確認しそびれたから画像はない。18世紀に建てられた建築だから画像がなくてもよいか。だが金泥細工で飾られた内部装飾や調度品は、アカデミックな学問の空気が漂っていて凄い。
せめて時計台のある旧校舎でも撮影して・・・、あらいつもの広角ズームレンズは持ってきてないのだ。時計台は入らないし、しょうがない手持ちレンズで我慢して・・・。こういうときにiPhon7のパノラマモードが役に立つ。大いに歪むけど結構使えるサブカメラじゃん。
やはり大学人だったから、大学という空間は知的で落ち着いていて好ましい。ラテン回廊を回ると講義室があり、いまでもここで講義をしていそうだ。やはり学問は、こういうところで重々しく学ぶのも面白いかもしれないと、出身大学も教えた大学も現代建築の軽々とした空間ですごしてきた人間にとっては少しうらやましいものがある。
講義室の廊下の窓から、コインブラの街並みが見えた。ここは大学のあるアルタ地区と、坂道に連なる街並みがあるソフィア地区の両方が世界文化遺産に登録されているから見応えはあったはずである。しかし、もうそこまで見学する時間は私達にはなかった。
さてポルトをめざそう。
EOS1Ds mark3,EF28-300mm/F3.5-5.6
トップ)ISO400,焦点距離300mm,露出補正-0.33,f/8,1/400
2)ISO400,焦点距離28mm,露出補正-0.33,f/8,1/640
3)ISO400,焦点距離28mm,露出補正-0.33,f/8,1/640
iPhon7
4)ISO40,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/1008
EOS1Ds mark3,EF28-300mm/F3.5-5.6
5)ISO1600,焦点距離28mm,露出補正-0.33,f/8,1/25
6)ISO1600,焦点距離28mm,露出補正-0.33,f/5.6,1/60
7)ISO1600,焦点距離135mm,露出補正-0.33,f/5.6,1/2000