青森のリュウ君からメールが来た。小樽に来たので昼ご飯を食べようというお誘いだった。今月もインポの治療薬をもらいに小樽の病院へ来た。ということは、フィリピーナの奥さんと仲が良いのだろう。
ナンタルの小さなレストランでリュウ君とランチだ。
リュウ君「私の娘が関心を持ち始めて、夜の夫婦の閨房をドアの鍵の隙間からのぞくんだよ」。
「高校生だろ、年頃だからな。彼氏ができれば好奇心は彼氏に向かうよ。そのための勉強だろう」。
リュウ君「上さんが言うには、『夕べはすごかったよ。パパは歯を食いしばってやっていたもん』。そんな話しを上さんとしているんだよ。上さんもおおらかだから、ここぞとばかりに娘に性教育をするんだよ。でも快感の方法とか・・・、あれが性教育かなぁー」。
「そこまでませていれば教育する必要が無いと思うけどなぁー。つまり女同士で情報共有をしているわけだ」。
リュウ君「きっと子供をつくるという女同士の共通話題があるからね。そんで痛いのとか、いやいや痛いからこそ快感をえる方法が必要だとか・・・・、そんな話題に発展して。だから朝起きると娘はママに、サムズアップなんだよ。夕べはどうだった?、というわけだ。それでママもサムズアップを返したり。もうなんだよ!!!、女同士で秘密の会話をして・・・、だよ」。
「ちらっと話題を振りまいてあとは、お・ん・な・ど・う・し・の・は・な・し・というわけだ。ちらって見せておいて隠しつつ、男のテンションを高めようとしているんだろう。リュウ君がインポだって娘も知ってるだろう。だからママに協力するんだよ」。
リュウ君「あれが協力体制かなぁー!?」。
「そこが女同士のずるいところさ。結局きみんところの娘はパパとママで仲良くやっていてほしいわけだろう。不仲になったら娘にとっては死活問題だからさ。人間の本能という奴かなあ」。
リュウ君「なんかバレバレの暮らしですねぇー。はやく娘に彼氏をつくってもらわねば」。
そんな話しに始まり、なぜか話題はフィリピンの高速道路網計画に発展し、人の来ない小さなレストランで大風呂敷の話しが続いた。もう寒いから表のテラスのテーブルが利用されることがなく落ち葉が溜まっている。
リュウ君「さて今日は海も荒れているから陸路でゆこう。」
そういってリュウ君はナンタルから千歳まででて函館行き特急に乗り、函館北斗で新幹線に乗り換える、といってナンタルの駅に向かった。
・・・
空はいまにも雪が降り出しそうな暗い雲が出ている小樽である。