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20XX年5月21日 晴れ 後 雨 風
朝7時45分、北見を出発。
順調に美しい美幌峠を越えた。
2時間ほどで道東のN川水系のとある支流へ着いた。
きっとこの渓流にカワマスがいるのではないかとの予感があった。
この季節ならなんとか川に入ってゆけそうだ。
夏場はあまりにも樹木、草木がうっそうとして、吸血昆虫の猛攻にあうことは間違いなく入ってゆくのは困難だ。
まわりに素晴らしい釣り場が多いこの地域で、一般の釣り人があえてこんな川に入ることはまずないだろう。
灌木の密生する斜面をがむしゃらに降りて、もっともっと灌木の生い茂る遊水地の湿地を必死に進んでようやく川に到達する。
そこには意外にも突然、美しい川が現れた。
むせかえる早春の若葉。音もなく流れる清冽な流れ。
湿原の渓流は頭蓋骨の縫合線みたいに屈曲蛇行を繰り返しながら、まるで生き物のように流れている。
蒼い空を写した水面には新緑も映えて、ほれぼれするような流れだ。
水中には長い緑色の髪のようにゆらゆらとゆらめく美しい水草、バイカモが多い。
入念にさぐりながら釣り登った。
絵に描いたような美しい流れだが意外なことに魚はきわめて少ない。
それでも、やがてオショロコマとカワマスの F1と思われる個体が釣れた。
続いて待望の純系のカワマスが釣れた。
これがカワマスか。綺麗な魚だなあ。声もなくしばらく見入った。
少ないながらオショロコマも釣れた。
純系のカワマス(ブルックトラウト)。
結局、約1時間の釣りでカワマス4匹、オショロコマ5匹、ニジマス2匹、カワマスとオショロコマの雑交F1 と思われるもの1匹が釣れた。
上流に向かうにつれて湿原の渓流は、川底の状況がとても不安定になってきた。
足がはまったらなかなか抜けないような不気味なぬかるみもでてきた。
これ以上の単独遡行に危険を感じ、引き返すことにした。それにしても美しい川だ。
人影で小魚が走るがその数は多くはない。
この渓流にはもともとはヤマベ、アメマス、オショロコマがいたはずだ。
いくつかの理由でヤマベとアメマスはこの水域から消えてしまい、今現在は在来種のオショロコマのほか、放流ニジマス、放流カワマスが自然繁殖し、カワマスは在来種のオショロコマと交雑してF1が見られる。
この4種の本日の勢力関係をみると、純系オショロコマが最も優勢であり、次はカワマス、次はニジマス、オショロコマとカワマスとの雑交F1は意外にも最も少なかった。
よく言われるようにカワマスを放流すると在来種との交雑がすすみ、F1には生殖能力がないため最終的にカワマスも在来種も共に消えてしまうといった恐怖の構図はこの水域では、移植後80年、未だ見られていないように見える。
今後、この渓流の魚たちの勢力関係がどのようになってゆくのか、こまめに様子を見て行きたいと思う。
釣り上げた渓流魚たちは手早く撮影して全てもとの場所にリリースした。
この後、N川水系でカワマスの生息を確認した3箇所の水域において、渓流魚たちの動向を観察・撮影することを開始した。
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朝7時45分、北見を出発。
順調に美しい美幌峠を越えた。
2時間ほどで道東のN川水系のとある支流へ着いた。
きっとこの渓流にカワマスがいるのではないかとの予感があった。
この季節ならなんとか川に入ってゆけそうだ。
夏場はあまりにも樹木、草木がうっそうとして、吸血昆虫の猛攻にあうことは間違いなく入ってゆくのは困難だ。
まわりに素晴らしい釣り場が多いこの地域で、一般の釣り人があえてこんな川に入ることはまずないだろう。
灌木の密生する斜面をがむしゃらに降りて、もっともっと灌木の生い茂る遊水地の湿地を必死に進んでようやく川に到達する。
そこには意外にも突然、美しい川が現れた。
むせかえる早春の若葉。音もなく流れる清冽な流れ。
湿原の渓流は頭蓋骨の縫合線みたいに屈曲蛇行を繰り返しながら、まるで生き物のように流れている。
蒼い空を写した水面には新緑も映えて、ほれぼれするような流れだ。
水中には長い緑色の髪のようにゆらゆらとゆらめく美しい水草、バイカモが多い。
入念にさぐりながら釣り登った。
絵に描いたような美しい流れだが意外なことに魚はきわめて少ない。
それでも、やがてオショロコマとカワマスの F1と思われる個体が釣れた。
続いて待望の純系のカワマスが釣れた。
これがカワマスか。綺麗な魚だなあ。声もなくしばらく見入った。
少ないながらオショロコマも釣れた。
純系のカワマス(ブルックトラウト)。
結局、約1時間の釣りでカワマス4匹、オショロコマ5匹、ニジマス2匹、カワマスとオショロコマの雑交F1 と思われるもの1匹が釣れた。
上流に向かうにつれて湿原の渓流は、川底の状況がとても不安定になってきた。
足がはまったらなかなか抜けないような不気味なぬかるみもでてきた。
これ以上の単独遡行に危険を感じ、引き返すことにした。それにしても美しい川だ。
人影で小魚が走るがその数は多くはない。
この渓流にはもともとはヤマベ、アメマス、オショロコマがいたはずだ。
いくつかの理由でヤマベとアメマスはこの水域から消えてしまい、今現在は在来種のオショロコマのほか、放流ニジマス、放流カワマスが自然繁殖し、カワマスは在来種のオショロコマと交雑してF1が見られる。
この4種の本日の勢力関係をみると、純系オショロコマが最も優勢であり、次はカワマス、次はニジマス、オショロコマとカワマスとの雑交F1は意外にも最も少なかった。
よく言われるようにカワマスを放流すると在来種との交雑がすすみ、F1には生殖能力がないため最終的にカワマスも在来種も共に消えてしまうといった恐怖の構図はこの水域では、移植後80年、未だ見られていないように見える。
今後、この渓流の魚たちの勢力関係がどのようになってゆくのか、こまめに様子を見て行きたいと思う。
釣り上げた渓流魚たちは手早く撮影して全てもとの場所にリリースした。
この後、N川水系でカワマスの生息を確認した3箇所の水域において、渓流魚たちの動向を観察・撮影することを開始した。
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