オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

ブルックとドリーバーデン、F1、レインボーが共存共栄する川

2013-02-21 20:41:26 | カワマス
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20XX年春、ブルックとドリーバーデン、F1、レインボーが共存共栄する川

20XX-5-17    晴れ 曇 雷 晴れ
朝9時に北見を出発。道東のN川水系の某支流にカワマス、オショロコマ、これらのF1、およびニジマスのこの年の生息状況を見にいった。



カワマスは従来オショロコマしかいなかったこのN川水系全域に約80年ほど昔に放流され、今も純系カワマスとオショロコマとの雑交 F1(生殖能力は無いとされる)が生き残っている支流がある。

移植されたカワマス個体群年齢としてみれば約80歳で、外来魚問題をたいそうえらそうに論じている我々人間に匹敵する長命である。

カワマスは放流されると在来のトラウトと交雑し在来種も己自身も結局は滅びて、そこは死の川になるとまことしやかに述べられることが多かった。

米国では、そのような事例もあるようだが、今のところこの付近の水域ではそのような事実はない。






外見的に純系カワマスと思われる個体たち































オショロコマとカワマスとの雑交F1と思われる個体たち

カワマスの特徴が背ビレにでるもの、カワマスの体側斑点とオショロコマの細かな赤点紋理が混ざる物、
外見的に大きな口を有するがオショロコマの斑紋をもつもの、逆にカワマスの斑紋だが口が小さく体型がオショロコマ的であるもの
これらが複雑に混ざる物など、最終的にはF1 かどうかの外見的判断には、どうしても主観が入るのはいなめない。





















ニジマスは比較的近年に放流されたようだが、ここでは他のトラウトほど繁殖力は強くないと思われ、個体数は最も少ない。ただ大型化しやすいので他の魚類を補食する恐れが強く要注意と考えられる。

草木が新緑の緑を増し、川岸に自生するクロユリの花のつぼみが膨らんできていた。

エゾノリュウキンカが川岸で黄色い花をつけている。

今日は思いがけずハナカジカが多かった。







最初は小型オショロコマばかりだったが、やがてカワマス純系やF1が見られるようになり、この時期には産卵行動に参加中と思われる大型ニジマス♂は撮影中に思い切り放精した。












オショロコマは若魚、成魚がけっこうみられ、幼魚は特に個体数が多く安定した繁殖が行われているとおもう。
ただ、もしかするとF1かも知れないと迷うものもいて時に判断に迷う。











































この水域では80年かかってブルックとドリーバーデンと、それらのF1、およびレインボー、ハナカジカが共存共栄する特異な生態系が構築されていた。

すなわち、今となっては、この水域ではカワマスやニジマスのみを別格視して駆除するのは、もはや陳腐なことだ。

この日の問題点はこの川ではとても水中で魚を撮影しにくかったことだ。

川底には春先のせいか粒子の細かい泥状の堆積が多く、クレッソンやバイカモにも付着し魚が暴れるとすぐ濁る。撮影にはとても苦労した。


本日観察した渓流魚たちは、すべて撮影後ていねいにリリースした。





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コメント
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