
ビ・バップが誕生してから70年経った今は、その音楽性に異論を唱える人や、難解な音楽だと言う人はいないが、誕生したころは理解されなかったという。1940年代にタイムスリップしてみると、当時はスウィング・ジャズが主流で、それに合わせて踊るのが音楽の楽しみ方だ。そこに複雑なコード進行を使って、リズムも次々と変化させるジャズが登場したものだから踊る以前に耳が付いて行かない。
そんな難解なジャズを、「Bop For The People ~ 大衆のためのバップ」の旗印のもとに誰にでも親しめるように演奏したのは、テナー奏者のチャーリー・ヴェンチュラだった。バップ本来の即興性を失わずに、エンターテイメント性を前面に出したスタイルは見事なものだ。このバンドが当時どれほどの人気だったかは、1949年にカリフォルニア州のパサデナ市で開かれたコンサートで知ることができるが、とにかくメンバーが凄い。主催者のジーン・ノーマンのアナウンスからバンドテーマ「Yesterdays」でヴェンチュラがソロを取ったあと、リーダー自らメンバーを紹介している。
まずはトゥ・ベース・ドラムで有名なエド・ショーネシー、次いでベースのケニー・オブライエン、ピアノのロイ・クラール、トランペットのコンテ・カンドリ、バリトンのブーツ・ムッスリ、そしてトロンボーンはベニー・グリーンだ。そのグリーンのソロを満喫できるのが「Pennies from Heaven」で、ヴェンチュラが「Bennie」と「Pennie」をかけて紹介するあたりは小生同様、オヤジギャグ的発想で好感が持てる。(笑)このバンドにシンガーとして参加しているジャッキー・ケインとのちにジャッキー&ロイのデュエットを組むクラールのピアノは、バップ・フレーズを刻んでおり、グリーンも当時としては高低差のあるホットなソロだ。
1940年代から現代に戻って、今度はビ・バップに慣れた耳でスウィング・ジャズを聴いてみよう。それもSPレコード時代の1930年代後半から40年代前半がいい。SP盤の枠内3分にきっちり収まるように練られた緻密なアレンジは、短い演奏ながら起承転結がありドラマティックな展開だ。モダンジャズの基になったビ・バップも、踊るためのスウィング・ジャズもその時代の最先端を行っていたに違いない。
そんな難解なジャズを、「Bop For The People ~ 大衆のためのバップ」の旗印のもとに誰にでも親しめるように演奏したのは、テナー奏者のチャーリー・ヴェンチュラだった。バップ本来の即興性を失わずに、エンターテイメント性を前面に出したスタイルは見事なものだ。このバンドが当時どれほどの人気だったかは、1949年にカリフォルニア州のパサデナ市で開かれたコンサートで知ることができるが、とにかくメンバーが凄い。主催者のジーン・ノーマンのアナウンスからバンドテーマ「Yesterdays」でヴェンチュラがソロを取ったあと、リーダー自らメンバーを紹介している。
まずはトゥ・ベース・ドラムで有名なエド・ショーネシー、次いでベースのケニー・オブライエン、ピアノのロイ・クラール、トランペットのコンテ・カンドリ、バリトンのブーツ・ムッスリ、そしてトロンボーンはベニー・グリーンだ。そのグリーンのソロを満喫できるのが「Pennies from Heaven」で、ヴェンチュラが「Bennie」と「Pennie」をかけて紹介するあたりは小生同様、オヤジギャグ的発想で好感が持てる。(笑)このバンドにシンガーとして参加しているジャッキー・ケインとのちにジャッキー&ロイのデュエットを組むクラールのピアノは、バップ・フレーズを刻んでおり、グリーンも当時としては高低差のあるホットなソロだ。
1940年代から現代に戻って、今度はビ・バップに慣れた耳でスウィング・ジャズを聴いてみよう。それもSPレコード時代の1930年代後半から40年代前半がいい。SP盤の枠内3分にきっちり収まるように練られた緻密なアレンジは、短い演奏ながら起承転結がありドラマティックな展開だ。モダンジャズの基になったビ・バップも、踊るためのスウィング・ジャズもその時代の最先端を行っていたに違いない。
「ペニーズ・フロム・ヘブン」は、ビング・クロスビー主演の1936年の映画「黄金の雨」の主題歌としてアーサー・ジョンストンが作曲し、ジョニー・バークが詞を付けた曲です。先週の「From This Moment On」同様、ヴォーカルのイメージが強い曲ですが、今週はインストでお気に入りをお寄せください。ヴォーカルは機を改めて話題にします。
管理人 Pennies from Heaven Best 3
Lester Young - Harry Edison / Pres And Sweets (Verve)
Zoot Sims / Stretching Out (United Artists)
J. J. Johnson / The Eminent Vol. 2 (Blue Note)
他にもレスター・ヤングと対照的なベン・ウェブスターをはじめスタン・ゲッツ、デイブ・ブルーベック等々、多くの名演があります。ベニー・グリーンは自身のアルバム「Swings The Blues」
でも取り上げております。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Charlie Ventura Septet Live 1949 ~ Euphoria
http://www.youtube.com/watch?v=KFW_VFKoTKM
記事で紹介したチャーリー・ベンチュラのメンバー紹介が聴けます。
ベンチュラの音源は数多くYouTubeにアップされておりますが、残念ながら動画はないようです。
「Pennies From Heaven」ですが、たくさんヴァージョンがあって驚きました。ヴォーカルですが、2007年にエミリー・クレア・バーロウが録音するなど、最近も録音があり、これからも愛されていく曲ではないでしょうか。スイングスタイルでも抜群の実力を発揮するゲッツが浮かんだので、
①Stan Getz / With Oscar Peterson Trio (Verve)
②Zoot Sims / Stretching Out (United Artists)
③Lester Young / Pres And Sweets (Verve)
ゲッツにはルースト・セッションもありますが、①で。ズートは、自分のブログにも取り上げたことがあります。レスターとハリー・エディソンの組み合わせもいいし、ハリー・エディソンは自分のリーダーアルバム{The Inventive Mr.Edison」でも取り上げていて、この曲好きなのでしょう。ジミー・レイニー、ポール・クインシェットなどなどやってますが、上記3つで。
急に寒くなって、ちょっと風邪気味です。信州では松茸が結構出始めたのですが、ちょっと雨がほしいところです。
ヴォーカルの印象が強い曲ですが、インストの録音も多いようです。1936年に書かれた古い曲ですが、今でも録音される素敵な曲です。
ゲッツにズート、レスターとレスター一派が並びましたね。ベン・ウェブスターも録音しておりますが、曲調のせいかレスター・スタイルのほうが面白く感じます。
ハリー・エディソンの「The Inventive Mr.Edison」でも取り上げておりましたね。アーノルド・ロスのピアノが良い感じです。パシフィックらしい伸び伸びとしたセッションです。
こちらも寒くなりましたが、秋の味覚が楽しみの季節になりました。
>ちょっと雨がほしいところです
「The Inventive Mr.Edison」に「9月の雨」が入っております。(笑)
Pennies from Heaven Best 3
Lester Young - Harry Edison / Pres And Sweets (Verve)
Zoot Sims / Stretching Out (United Artists)
Stan Getz / With Oscar Peterson Trio (Verve)
多くの投票はいただけませんでしたが、本家のレスター・ヤングをはじめズート・シムズ、スタン・ゲッツといったレスター派が人気でした。
最近はあまり演奏されませんが、素敵な曲ですのでアルバム選びの参考にしていただければ幸いです。