65年のアストロノウツに呆れ、66年のビーチボーイズに失望し、67年のTボーンズには腹を抱えて笑った。来日アーティストのライブはどうしてこれほどひどいのか。レコードではみな安定したプレイをしているのに、なぜ?という疑問からハリウッドの60年代ポップ・ミュージックの謎を解明したのは翻訳家の鶴岡雄二さんだ。著書「急がば廻れ’99」によるとアーティストはスタジオではプレイせず、かわりに一握りのスーパープレイヤーたちが影武者をつとめたのだという。
その一握りのスーパープレイヤーとはドラマーのハル・ブレインや女性ベーシストのキャロル・ケイという膨大なレコーディングを残したミュージシャンや、バド・シャンク、バーニー・ケッセル、シェリー・マン等のジャズマンであり、そのなかにギタリストのハワード・ロバーツもいる。プレスリーをはじめ60年代のヒット曲の伴奏を手がけ、ジャズからポップス、フュージョンまで幅広い芸風を持ち、また音楽学校を起ち上げ後進のギター教育活動にも尽力した人だ。スタジオの仕事が多かったためジャズファンには馴染みが薄いが、正統的モダン・スタイルの安定したプレイと確かなテクニックはポップ・シーンでも際立っていた。
キャピトルを中心にイージー・リスニングのリーダー作品を数多く残しているが、ヴァーヴ盤の「Good Pickin's」はビル・ホールマン、ピート・ジョリー、レッド・ミッチェル、スタン・リーヴィといったウェスト・コーストの仲間と録音した最もジャズ寄りの作品であろう。スタンダード中心の選曲で、「Will You Still Be Mine?」、「All the Things You Are」、「Lover Man」、そしてロバーツのギターをフューチャーした「Easy Living」が聴きものだ。指が絃に絡みつくのか、絃が押さえる指をよぶのか、指と一体となったギターは独特の美しさを弾きだす。三つのメイジャー・コードだけですむポップスでも丁寧に弾いたロバーツの音楽性は、まさにタイトルの「Good Pickin's」である。
「急がば廻れ」は有名なベンチャーズのヒット曲で、本のタイトルから察しが付くと思われるが、ベンチャーズの録音にも影武者がいたことが明かされていた。ライブでも満足できる演奏をするベンチャーズのこと勿論全部ではないが、ハリウッドで録音された同じ日にハワイで演奏をしているデータもある。一世を風靡したベンチャーズのテケテケ・サウンドはもしかするとハワード・ロバーツだったのかもしれない。
その一握りのスーパープレイヤーとはドラマーのハル・ブレインや女性ベーシストのキャロル・ケイという膨大なレコーディングを残したミュージシャンや、バド・シャンク、バーニー・ケッセル、シェリー・マン等のジャズマンであり、そのなかにギタリストのハワード・ロバーツもいる。プレスリーをはじめ60年代のヒット曲の伴奏を手がけ、ジャズからポップス、フュージョンまで幅広い芸風を持ち、また音楽学校を起ち上げ後進のギター教育活動にも尽力した人だ。スタジオの仕事が多かったためジャズファンには馴染みが薄いが、正統的モダン・スタイルの安定したプレイと確かなテクニックはポップ・シーンでも際立っていた。
キャピトルを中心にイージー・リスニングのリーダー作品を数多く残しているが、ヴァーヴ盤の「Good Pickin's」はビル・ホールマン、ピート・ジョリー、レッド・ミッチェル、スタン・リーヴィといったウェスト・コーストの仲間と録音した最もジャズ寄りの作品であろう。スタンダード中心の選曲で、「Will You Still Be Mine?」、「All the Things You Are」、「Lover Man」、そしてロバーツのギターをフューチャーした「Easy Living」が聴きものだ。指が絃に絡みつくのか、絃が押さえる指をよぶのか、指と一体となったギターは独特の美しさを弾きだす。三つのメイジャー・コードだけですむポップスでも丁寧に弾いたロバーツの音楽性は、まさにタイトルの「Good Pickin's」である。
「急がば廻れ」は有名なベンチャーズのヒット曲で、本のタイトルから察しが付くと思われるが、ベンチャーズの録音にも影武者がいたことが明かされていた。ライブでも満足できる演奏をするベンチャーズのこと勿論全部ではないが、ハリウッドで録音された同じ日にハワイで演奏をしているデータもある。一世を風靡したベンチャーズのテケテケ・サウンドはもしかするとハワード・ロバーツだったのかもしれない。
ビリー・ホリデイの名唱で知られる極美のバラード「イージー・リヴィング」は、元はインスト曲でした。今週はインストでお好みのバージョンをお寄せください。ヴォーカル、楽器別ベストは機を改めて話題にします。
管理人 Easy Living Best 3
Clifford Brown Memorial Album (Blue Note)
Paul Desmond / Easy Living (RCA)
Bill Evans / New Jazz Conceptions (Riverside)
多くのプレイヤーが取り上げておりますので何が挙げられるのか楽しみです。
アストロノウツやビーチボーイズ、Tボーンズの来日ライブをご覧になった方もご感想をお寄せください。
今週もたくさんのコメントをお待ちしております。
それも、テナーよりもアルトのイメージなんです。
1)「WARM WOODS/ PHIL WOODS」
2)「PERSONAL APPEARANCE/ SONNY STITT」
3)「EASY LIVING / PAUL DESMONDE」
おっしゃるようにこの曲はアルトサックスが似合いますね。アルトの音色でより曲の美しさが出るのでしょう。その意味で選ぶと私はデスモンドをトップに挙げます。アルバムタイトルにしただけあって際立った美を放ちます。
ウッズの「WARM WOODS」はタイトルとジャケ通り温かみがあります。バックがやや弱い感じもしますが、クイルが抜けたワンホーンということもありマイペースで伸び伸びしておりますね。
スティットは忘れておりました。確かティモンズ参加だと思うのですが、こちらもワンホーンで吹きまくりでした。このアルバムはなぜかニューヨークの秋とユービーソーのイメージがあります。
クリフォード・ブラウンもいいのですが、ワーデル・グレイが一番好きです。
Wardell Gray Memorial Vol.1では、この曲ばかり何度も聴いてしまいます。
アル・ヘイグのピアノも良いです。それに、ドラムが私の好きなロイ・ヘインズですから、何と言ってもこれが一番です。
Wardell Gray Memorial Vol.1
Clifford Brown Memorial Album
Phil Woods / Worm Woods
イージー・リヴィング・・・ブラウニーはもちろん良いのだが・・・あえて外して、
「ザ・トリオVol1」ハンプトン・ホーズ
心地よいテンポでの演奏で気に入っている。
「イントロデューシング」リー・モーガン
短い演奏ですが、ハンク・ジョーンズの美しいソロが好きだ。
「ゼム・ダーティー・ブルース」キャノンボール・アダレイ
キャノンボールの歌心・・良いな。
これはもうパブロフの犬現象で、あまたあるヴァージョンの中で、Easy Livingといえばこれしかありません。ということで①と②は僕の中では決まりです。
①Wardell Gray / Memorial Vol.1(Prestige)
②John Lewis / Grand Encounter (Pacific)
③Hampton Hawes / The Trio Vol.1 (Comtenporary)
③は迷いました。Sonny StittやClifford Brownはもちろん、Tommy FlanaganがメドレーでやっているMontreuxの77年ライブとか、好きな演奏があり迷いました。
ワーデル・グレイがトップできましたか。グレイは期待していた1枚です。このアルバム自体素晴らしいものですし、全曲力あふれるプレイは何度聴いてもあきませんね。
次いでブラウンは私がトップに挙げましたが、このメロディーの歌わせ方はブラウニーならではのものです。グレイとも Memorial です。
ウッズは 25-25 さんがトップに挙げられましたので聴き直しました。私は冬限定でしたが、春に聴いてもいいですね。冬に聴いて燃料代を節約しているわけではありませんよ。ジャケでは暖炉が灯りません。(笑)
私は何故か、(初聴きの時)エドガー・ウィリスの
ゴツゴツしたベースが、耳に焼き付いて離れませんでした。
>②John Lewis / Grand Encounter (Pacific)
そうか、これがありましたね、忘れていました。
ビル・パーキンスのテナー、渋くていいですね。
話は、変わりますが・・・・。
本日、関内のいつものお店で、
「MISTY BURTON」をゲット。
73年の六本木「ミスティ」でのライブで、
ケン・マカーシーp、稲葉国光b、村上寛ds が歌伴。
4438miles さんは生で聴いておられるのでは?
ハンプトン・ホーズがきましたね。ピアノではエヴァンスと迷った1枚です。ねばるようなタッチとジャケのような軽やかさはたまりませんね。
リー・モーガンがありましたか。荒削りですが、器の大きさを感じさせるプレイです。
キャノンボール・アダレイのバラードは独特の円やかさがありここでもよく歌っておりますね。
今週はトップが予想できない展開になってきました。万馬券が出るかもしれませんよ。(笑)
パブロフの犬現象でグレイとルイスですか。グレイの2枚はかつて1100円盤で発売されたときにレコード店の開店のベルとともに買いました。このアルバムがしかも廉価盤で・・・あの時買い占めておけばよかったと。(笑)
ルイスの Grand Encounter はイーストとウエストのプレイヤーが組んだアルバムですが、不思議と統一感があり癒されますね。というよりジャケで癒される方が多いのかもしれません。(笑)
フラナガンのライブもありましたね。週初めで挙がったアルバムは既に10枚ですが、やはり一度は取り上げてみたいバラードの傑作なのでしょう。