
始まる前は興味がなかった平昌オリンピックも日本人選手の活躍をみるとテレビの前に釘付けになる。「そだねー」が早くも流行語大賞の候補に挙がっているカーリング女子の最終戦は、ルールがよく分からないものの固唾を呑んで見守った。銅メダルとはいえ会心のジャンプを決めた高梨沙羅のもとに伊藤有希がかけより抱き合ったシーンは何度見ても涙がこぼれる。
そして華はフィギュア女子だ。金メダルを獲得したロシアのアリーナ・ザギトワの美しいこと。15歳とは思えないほどの色気を放っていた。美しすぎる何々とよく言われるが、ことフィギュア選手は美女であることが条件の一つかと思うほど揃っている。スクリーンから飛び出したようなタニス・ベルビンに、自国フィンランドでモデルの仕事もしているキイラ・コルピ、出てくるだけで銀盤が輝くスイスのサラ・マイヤー、フィンランドの才色兼備といえば数ヶ国語を話せるキーラ・コルピ、今回のオリンピックでは惜しくも銀メダルだったエフゲニア・メドベージェワ・・・
要らぬ妄想をする前に1957年録音のスケートジャケット「Wheelin’ & Dealin’」を出した。プレスティッジのハウスセッションだが、フランク・ウェスにコルトレーン、ポール・クィニシェットというテナーの組み合わせは余程のチャンスがない限りありえない。リズム陣はマル・ウォルドロンにダグ・ワトキンス、アート・テイラーという以心伝心の面々だ。曲によってフルートも吹いているウェスのテナーはコールマン・ホーキンスの流れを汲む正統派で、クィニシェットはレスター派、そしてコルトレーンはマイルス・バンドで急成長を遂げた時期になる。企画物ながら三者三様のスタイルを楽しめるお徳用盤だ。
美しいといえば金メダルに輝いた日本女子チームパシュートの隊列である。1000分の1秒が金メダルと銀メダルを分ける競技だけに一瞬たりとも気が抜けない。フランク、ジョン、ポールのアンサンブルのように息がピッタリ合っていた。先頭交代はこのアルバムのソロリレーのように実にスムーズだ。9日にはパラリンピックが始まった。応援したい選手がたくさんいる。
裏取引とか裏工作という意味の「Wheelin' and Dealin'」から今週は、「Robbins' Nest」を選びました。1947年にサー・チャールス・トンプソンとイリノイ・ジャケーが作った曲とされておりますが、SSJの三具保夫さんによると書いたのはサー・チャールスで、当時のボスのジャケーが割り込んできたそうです。よくある話で「Nardis」や「A Child Is Born」を思い出しますね。1951年に「Just When We're Falling in Love」のタイトルでボブ・ラッセルが詞を付けてミルス・ブラザーズでヒットしました。今週はインストでお気に入りをお寄せください。ヴォーカルは機を改めて話題にします。
管理人 Robbins' Nest Best 3
Frank Wess / Wheelin' & Dealin' (Prestige)
Illinois Jacquet / Go Power! (Cadet)
The Three Sounds / Good Deal (Blue Note)
他にもクロード・ソーンヒルやオスカー・ピーターソン等、多くの名演があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Sir Charles Thompson in Tokyo 2010 Robbins' nest サー・チャールス・トンプソン
https://www.youtube.com/watch?v=pHldbDLacis
この人が作者です。客席から「いいですねぇ」の声が出ます。
こんにちは、dukeさん。
いつもながらブログの枕におけるジャケのセレクトに参るわけでして、スケート、なんかあったっけ?あ、あれだ。とは言われればそうだよなとはなりますが、相当のジャズ連想能力が無いと出来る芸ではないです。
そのスケート、小平奈緒選手の勝負力と発言内容のイケメンっぷりにやられました。
Robbin’s Nest / Sir Charles Thompson (Paddle Wheel)
エンジニアA.T.Michael McDonald、写真のJimmy Katzのコンビでの’90年代におけるオールドスクールマスター達の作品は大好物です。
Girl Talk / Oscar Peterson (MPS)
メロディを頭ん中で反芻させていて、私の記憶の元ネタはこれなわけです。
In The Beginning / Wes Montgomery (Resonance)
地元でのイケイケライブが熱いです。
次点
Xanadu In Africa / Al Cohn Billy Mitchell (xanadu)
なんかビッグバンドかサックスから選出したかったんですが…買ってこなかったんですねぇいいとこを。かろうじてベイシースクールのビリーとリロイがゴキゲンなGirl TalkならぬBoy Talkなジャケのこれを。
ジャケ選びをお褒めいただき恐縮です。どちらかいうと褒められて伸びるタイプです(笑)ブログを始めた当初は真っ白なノートでしたので、どのレコードを選んでもお題にする曲がありましたが、これだけ回を重ねると余白も少なくなりました。このレコードにしても話題にしていない「Robbins' Nest」があったから、つながったようなものです。
小平奈緒選手の走りはいいですね。ゴールを切ったあと、ゴーグルを外す姿にうっとりです。
トップに本家のサー・チャールスがきましたね。持っていませんが、聴いておりますよ。自分の曲を弾く喜びにあふれております。サー・チャールスのヴァンガード盤には収録されていないようですので、これが最初かな。バック・クレイトンとは演奏していますね。
次にピーターソン。これも乗ります。ピアノでは私はジーン・ハリスを選びましたが迷った1枚です。
ウェスは聴き逃しております。地元のライブでしたら盛り上がっていることでしょう。それにしてもResonanceの音源は驚きます。
ザナドゥもありましたね。ドン・シュリッテンの好きそうなセッションです。
梅は咲いたか・・桜はまだかいな・・
まさしくこんな時期の関東。小一週間ほどで桜の開花。桜大好き日本人のウキウキする季節になります!
さてお題曲「Robbins' Nest 」
*Buck Clayton/Complete Legendary Jam Sessions: Master Takes (Lonehilljazz)
1953年録音盤、Pfがサーチャールス。ベイシースクール中心の大御所11人プレーヤーが15分に渡っての熱演! 徐々に痺れ始め、次第に乗って来て終盤4コーナーでは恍惚・・・こんなアルバムに仕上がってます・・
*Sir Charles Thompson /Robbin’s Nest(Paddle Wheel)
ご本人の名演盤!E・ジョーンズのウオーキングベースが堪らない!中古で仕入れたCDライナーに(Sir Charles) のサイン入り盤でした。
*Jimmy Forrest /Most Much! (Prestige)
ベイシースクールの一押しテナープレーヤー:J・フォレスト!そのスピード感・重量感は最高!ピアノのH・ローソンがこれまた素晴らしい。
次点
*Claude Thornhill/Snowfall(past perfect)
ベスト盤です。ソーンヒルのピアノ、アレンジそしてソロの格好良さ、現在進行形のビッグバンドと比べても全く遜色無し!
* Sir Charles Thompson /The Jazz Legend(mashmallow records)
マシュマロレコードの上不さんプロデユース、2011年サーチャールスが93才横浜での録音盤。アルバムタイトル通りのサーチャールスです。
桜どころか雪融けもまだの札幌ですが、日中はプラスの気温で春を感じます。
トップにサー・チャールス参加のバック・クレイトンがきましたね。これは芝刈りオヤジさんから真っ先に挙がると思っていました。中間派がお好きな方にとっては堪らないジャムです。リラックスしているようですが火花も飛んでおります。ジャズの醍醐味といえるでしょう。
次にサー・チャールスのリーダー作。サイン入りとは嬉しいですね。レコード業界ではサインは落書き扱いで評価は下がると言われていますが、ファンは堪りません。
そしてジミー・フォレストもありましたね。久しく聴いておりませんが、クネクネしたラインは背中に響きます。ヒュー・ローソンもいいなぁ。
クロード・ソーンヒルは格調が高いですね。この楽曲の奥深さがよくわかります。
・Illinois Jacquet / Jumpin' At Apollo (Delmark)
・Jimmy Forrest / Most Much ! (Prestige)
・The Three Sounds / Good Deal (Blue Note)
イリノイ・ジャケーはこの曲の初演でしょうか?三分弱の演奏ですが、粋です、歌ってます。ジミー・フォレストも大好きで、ペッタラコとコンガが入っていてシリアスなジャズ・ファンには素通りされてしますかもですが、オツなものです。疲れた心身をほぐしてくれます。
今週末の札幌では、dukeさんのご配慮によって、itumojazzさんとのオフ会が予定できました。ありがとうございます。ライブも聴くつもりで、ジャズ三昧となりそうです。
さて、ロビンズ・ネストですが、収録アルバムは手元に数枚だけでした。フランク・ウェスは好きなプレイヤーです。
Frank Wess / Wheelin' & Dealin' (Prestige)
Herbie Steward=Sir Charles Thompson / Magical Live (Marshmallow)
The Three Sounds / Good Deal (Blue Note)
三連符をうまく使った楽しい曲想で、結構メロディが頭の中に残ります。ジャケーがまず浮かびましたが、レコードを売ってしまっていました。ということで親しんでいたフランク・ウェスとジーン・ハリスを。
ハービー・スチュワードとトンプソンの1992年の横浜におけるライブは、ほのぼのして、暖かくて、この曲にぴったりだと思いました。
有名曲はほとんど紹介しましたので、最近はマイナーな曲が多くなりました。ベスト3にかかわらず、この1枚でも挙げていただければ嬉しいです。
トップにイリノイ・ジャケーのアポロ盤がきましたね。手元にありませんが、45年から47年にアポロ・レーベルに録音したものですので、おそらく初演と思われます。SP盤ですので短い演奏ですが、爆発していることでしょう。私が挙げたカデット盤は66年の録音ですが、聴きどころはミルト・バックナーのオルガンです。バックナーはブロックコードを考案したピアニストです。
次にジミー・フォレスト、boogie thing さん好みですね。リアルジャズファンはスルーした人ですが、マイルスとの共演盤が出てから急に名前が知られました。ビッグネイムとの共演は大きいですね。
そして、スリー・サウンズ、私も挙げましたが好きな演奏です。このコンボもリアルジャズファンからは白い目で見られていましたが、自然と体が動きます。これがジャズの魅力でしょう。
itumojazz さんと連絡が付いたようで安心しました。ススキノの穴場を知っている方ですのでお楽しみください。
トップにフランク・ウェスがきましたね。ジャズを聴きだして早い時期に出会うフルートといえばケリー・ブルーのボビー・ジャスパーと、オパス・デ・ジャズのウェスですので、やはり思い入れがあります。記事ではテナーを話題にしましたが、「昔はよかったね」の頭からフルートにやられます。
ハービー・スチュワードとトンプソンのライブ盤は持っておりませんが、この歳でなければ出せない味を楽しめることでしょう。マシュマロレコードさんは凄い企画を立てておりますね。ご立派。
ジーン・ハリスもいいですね。このレコードはジーン・ハリス・トリオのタイトルだったらもっと売れたことでしょう。