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「見て見ぬ振りの流し目」などといわれるように、日本人は顔をむけないで、目だけ向けて見る「流し目」という習癖がある。男女の間で、それとなく相手に関心を持っていることを表現するしぐさで、「色目」ともいわれるように色っぽい目つきだ。奥床しさが残る流し目は日本人独特のもので、欧米では目を大きく見開きダイレクトに相手の顔を見つめるのが愛の表現とされている。
意中の貴方をジッと見つめているのはゴギ・グラントだ。50年代の歌手というとビッグバンド出身が多いが、ゴギはRCAのオーディションに合格してデビューしたシンガーで、往年のポピュラーファンは56年のヒット曲「風来坊の唄」が懐かしい。当時、ビルボードチャートで8週間1位を独走していたプレスリーの「ハートブレイク・ホテル」を抜いてトップに立った大ヒット曲だった。トップは6週間続くが、次のトップがまたプレスリーの「アイ・ウォント・ユー・アイ・ニード・ユー・アイ・ラブ・ユー」である。映画「ヘレン・モーガン物語」の吹き替えを担当したこともあるゴギは、ロック全盛の時代に咲いた一輪の花だろう。
数枚残したアルバムのなかでは、ジョニー・マンデルが編曲と指揮を執った「Granted It's Gogi」がジャズ的な趣向が強く出た内容で、ジャズ・ヴォーカルファンを唸らせる1枚だ。艶のある美しい声は伸びがあり、とりわけ胸の奥から湧き上がる仄かな恋心を託したバラードは情感が漂い、その想いはジャケットの瞳の輝きである。エドガー・サンプソンが作曲したスウィング時代を代表する「Don't Be That Way」をゆったりとしたテンポで歌っていて、これが素晴らしい。グッドマンの十八番で軽快に演奏され踊るための曲であったが、楽曲の細かい襞の折り目を丁寧に整えた歌唱は、腰を落ち着かせて味わう聴く曲であり、聴かせる曲でもあることをゴギは教えてくれる。
今日の日本女性は流し目で婉曲に表現するのではなく、欧米並みに直接相手を見るようになった。もともと伏し目がちだった日本女性の変化は、ファッション雑誌に紹介された化粧法に倣いアイシャドーや付け睫毛までつけて目を大きく美しく見せるようになったからとも言われるが、目だけ大きくみせても心の目を開かないことには愛は伝わらない。
意中の貴方をジッと見つめているのはゴギ・グラントだ。50年代の歌手というとビッグバンド出身が多いが、ゴギはRCAのオーディションに合格してデビューしたシンガーで、往年のポピュラーファンは56年のヒット曲「風来坊の唄」が懐かしい。当時、ビルボードチャートで8週間1位を独走していたプレスリーの「ハートブレイク・ホテル」を抜いてトップに立った大ヒット曲だった。トップは6週間続くが、次のトップがまたプレスリーの「アイ・ウォント・ユー・アイ・ニード・ユー・アイ・ラブ・ユー」である。映画「ヘレン・モーガン物語」の吹き替えを担当したこともあるゴギは、ロック全盛の時代に咲いた一輪の花だろう。
数枚残したアルバムのなかでは、ジョニー・マンデルが編曲と指揮を執った「Granted It's Gogi」がジャズ的な趣向が強く出た内容で、ジャズ・ヴォーカルファンを唸らせる1枚だ。艶のある美しい声は伸びがあり、とりわけ胸の奥から湧き上がる仄かな恋心を託したバラードは情感が漂い、その想いはジャケットの瞳の輝きである。エドガー・サンプソンが作曲したスウィング時代を代表する「Don't Be That Way」をゆったりとしたテンポで歌っていて、これが素晴らしい。グッドマンの十八番で軽快に演奏され踊るための曲であったが、楽曲の細かい襞の折り目を丁寧に整えた歌唱は、腰を落ち着かせて味わう聴く曲であり、聴かせる曲でもあることをゴギは教えてくれる。
今日の日本女性は流し目で婉曲に表現するのではなく、欧米並みに直接相手を見るようになった。もともと伏し目がちだった日本女性の変化は、ファッション雑誌に紹介された化粧法に倣いアイシャドーや付け睫毛までつけて目を大きく美しく見せるようになったからとも言われるが、目だけ大きくみせても心の目を開かないことには愛は伝わらない。
「その手はないよ」という邦題は言い得て妙ですが、今週はヴォーカルでお好みのヴァージョンをお寄せください。
管理人 Don't Be That Way Best 3
Anita O'day / Pick Yourself Up (Verve)
Carol Sloane / Songs Ella & Louis Sang (Concord Jazz)
Julie Kelly / Into The Light (CMG)
流し目でサインを送った貴女も、婉曲に断れた貴方も、これは私です(笑)レスは23日以降になりますが、たくさんのコメントをお待ちしております。
忘れたものを思い出させるような課題ですな。
(アルツ対策には良いかも)
久しく聴いていない歌です、手持ちを捜してみます。
挙がってるキャロルとジュリー・ケリーのは、
未入手です。
1)「Pick Yourself Up/ Anita ODay」
諧謔的な歌詞とメロディに、アニタのヴォーカルは
ぴったりですね。
「Anita Sings The Winners」の、CD追加曲にも
ありましたけど、どうやら同一音源のようです。
ヴァイブは誰だろう、と見てみると、ラリー・バンカー。
そういや、この人も最近亡くなりましたね。
2)「Its Granted!/ Gogi Grant」
可憐な外見の割には、この人、意外に「絶唱」型の
歌い方なんですよね。
切々と訴えかけるように、
「それはないでしょ、ねぇ、アナタ・・・」と、
この人に言われたら・・・・、
もう、イチコロですな(笑)。
このアルバムは、買って10年以上ほったらかしでしたが、
TAKASHI さんほかネットで薦める人が少なくないので、
聴き直してその良さを再認識しました。
3)「The Tender Trap/Stacey Kent」
ややハニー・コーテッドな甘いヴォイスです。
いつ聴いても、上手いですね、この人。
あと、「Pardon My English/ Les Blue Stars」にも。
duke様、皆様、こんばんは。
しかしヴォーカルと言う話だと自他ともに認めるヴォーカル音痴の小生にとっては難問中の難問です。(泣)
早速、退散といきたいところですが、一枚だけ挙げておきます。
「テイク・ラヴ・イージー」エラ・フィッツジェラルド&ジョー・パス
では、足早に退散!!!
久しぶりのヴォーカル課題曲ですが、「その手はないよ」でしたか。
ないようであるのがこの曲ですので、何が挙げられるのか楽しみです。
キャロルのはクラーク・テリーと共演したアルバムです。歌うことをペットを吹くことを楽しんでいる内容ですので、こちらもリラックスして楽しめますよ。ジュリー・ケリーはピアノ伴奏が良く、派手さはありませんが、ツボを得た歌唱はなかなかのものです。
やはりこの曲はアニタですね。ラリー・バンカーといえばエヴァンス盤で絶妙なブラシワークを披露しておりましたが、ヴァイブも味があります。
ゴギの歌唱は記事の通りでして、思いの丈を訴えかける歌い方はときに激しく、ときに優しく、ドラマチックです。私はこのジャケの目だけでまいりました。男殺すにゃ刃物は要らぬ、でしょうか。(笑)
ステイシー・ケントがありましたか。East of the Sun あたり甘い声にぴったりですね。
Les Blue Stars は持っておりませんが、ブロッサム・ディアリーも参加しているのでしょうか。
グッドマンの「カーネギー・ホール」のオープニングはこの曲でしたが、その熱狂はスイング時代の全盛を記録しておりますね。グッドマンのアルバムでは最も多く聴いたアルバムです。
ヴォーカルではエラも外せないところですが、どのヴァージョンも上手すぎて結局外しました。(笑)
「Granted It's Gogi」は、お手ごろ価格で再発されておりますのでお薦めです。このアルバムを聴きこんでも理数系は強くなりませんが、恋愛論は語れるかも知れませんよ。まぁ、私の場合は経験が豊富な失恋論です。スタンダールの「恋愛論」より、切通理作さんの「失恋論」になぜか共鳴します。(笑)
ゴギ・グラントをとりあげていただけるとは嬉しいです。このアルバムは、ジャケットにつられて購入した思い出があります。
①Anita O'day/Pick Yourself Up (Verve)
②Gogi Grant/Granted It's Gogi (RCA)
③Ann Richards/Two Much! (Capitol)
③は、テンポが遅く粘り気味に歌うのが珍しいかもしれません。3枚は瞳が何かを語りかけているようなジャケットで統一してみました(偶然です、笑)
インストは、「From Spirituals to Swing」をよく聞きました。