![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/81/dc09c7922aed9f8b886d78b8ab327dee.jpg)
現在は廃刊になったスイングジャーナル誌に、「アイ・ラヴ・ジャズ・テスト」という連載があった。ミュージシャンに目隠しでレコードを聴いてもらい、率直な意見をいただく、という企画だ。その中でボビー・ハッチャーソンが、シンプルなフレーズを重ねているだけの演奏なのに聴き応えがあり、ブルースというフレーズのオン・パレードだ、と答えていた。そして、このフレーズをコピーしたことも告白している。
そのレコードはミルト・ジャクソンのブルーノート盤で、曲はバグス・グルーヴだ。「Bags」はミルトの仇名で、目の下に隈があることからそう呼ばれていたらしい。「Groove」とは愉快なことを指すので、曲名からしてノリが良いし、自分の名前を入れることで名刺代わりにもなる。1952年にレコーディングの話がきたときにメンバーとして誘ったのは、自身が参加していたディジー・ガレスピー楽団のリズム・セクションであるジョン・ルイス、レイ・ブラウン、ケニー・クラークだったが、レイは当時の妻だったエラ・フィッツジェラルドとの仕事を選んだことからパーシー・ヒースが参加することなる。
モダン・ジャズ・カルテットの母体といえるグループが誕生したのはこのときだった。この録音ではルー・ドナルドソンが参加しているが、先にブルーノートと契約していたルーにレコーディングの機会を与えたレコード会社の配慮だろう。ハッチャーソンが言う通りシンプルなテーマの繰り返しだが、心も体もうきうきしてくる。ジャズのセッションでは定番のFのブルースで、演奏するほうも聴くほうもタイトルの如くノリノリになるが、簡単なテーマほど難しい。それも繰り返すだけなので、よほどアイデアがなければ針飛びに聴こえるが、この名曲の初演はその後生まれる多くのカヴァーの完璧な手本といえるだろう。
ハッチャーソンは付け加えるように、ジャズはどんどん複雑になっていったが、この演奏を聴いて思うのは、ジャズはブルースに始まってブルースに終わる、という金言だ。そのことをこの演奏は地でいっている、と。ハッチャーソンをはじめ多くのプレイヤーがコピーしたシンプルなフレーズには、実に多くのものが詰っている。それに気付き、そこから得たものを最大限に表現できなければハッチャーソンのような一流のプレイヤーになれない。
そのレコードはミルト・ジャクソンのブルーノート盤で、曲はバグス・グルーヴだ。「Bags」はミルトの仇名で、目の下に隈があることからそう呼ばれていたらしい。「Groove」とは愉快なことを指すので、曲名からしてノリが良いし、自分の名前を入れることで名刺代わりにもなる。1952年にレコーディングの話がきたときにメンバーとして誘ったのは、自身が参加していたディジー・ガレスピー楽団のリズム・セクションであるジョン・ルイス、レイ・ブラウン、ケニー・クラークだったが、レイは当時の妻だったエラ・フィッツジェラルドとの仕事を選んだことからパーシー・ヒースが参加することなる。
モダン・ジャズ・カルテットの母体といえるグループが誕生したのはこのときだった。この録音ではルー・ドナルドソンが参加しているが、先にブルーノートと契約していたルーにレコーディングの機会を与えたレコード会社の配慮だろう。ハッチャーソンが言う通りシンプルなテーマの繰り返しだが、心も体もうきうきしてくる。ジャズのセッションでは定番のFのブルースで、演奏するほうも聴くほうもタイトルの如くノリノリになるが、簡単なテーマほど難しい。それも繰り返すだけなので、よほどアイデアがなければ針飛びに聴こえるが、この名曲の初演はその後生まれる多くのカヴァーの完璧な手本といえるだろう。
ハッチャーソンは付け加えるように、ジャズはどんどん複雑になっていったが、この演奏を聴いて思うのは、ジャズはブルースに始まってブルースに終わる、という金言だ。そのことをこの演奏は地でいっている、と。ハッチャーソンをはじめ多くのプレイヤーがコピーしたシンプルなフレーズには、実に多くのものが詰っている。それに気付き、そこから得たものを最大限に表現できなければハッチャーソンのような一流のプレイヤーになれない。
ミルト・ジャクソンは多くの曲を書いておりますが、なかでもバグス・グルーヴは永遠のスタンダードとして今でも演奏される曲です。今週はバグス・グルーヴのお気に入りをお寄せください。
管理人 Bags Groove Best 3
Miles Davis / Bags Groove (Prestige)
Al Haig / Today (Mint)
Hank Mobley (Blue Note 1568)
ミルト・ジャクソンとMJQは何度も録音しておりますし、有名曲だけあり多くのカヴァーがあります。先週はヴァージョンが少ないお題でしたので、今週は多くて迷うものにしました。(笑)
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Milt Jackson - Bag's Groove
http://www.youtube.com/watch?v=vyTS7uzVM6A
ソロを決めて風景をミルト、世界文化遺産があった
3枚目には、「暖流 / 国仲勝男」を挙げたいですね。
特に、マイスルのテーマが終わって最初のアドリブの入り方はたまりませんね。
ワン、ツーに同意していただきありがとうございます。トップは決定として残る2枚に何が挙がるか楽しみしておりますが、国仲勝男がきましたか。当時の日本ジャズの叡智が詰まった1枚ですね。
マイルスに次いで、オスカー・ピータソンと山本剛、ピアノ2枚がきましたか。ともにブルースの名手だけあり引き込まれますね。
マイルスのは御大の最初のアドリブは勿論ですが、モンクのソロも凄い。マイルスとモンクの間に飛ぶ火花も見えるようです。
最近、店に来る若い人たち(と言っても30過ぎ)に「MJQ知ってる?」って訊いても、知らない人が多い中、ヴァイブすら知らない人も多い中、Bags' Grooveがテーマとは嬉しくありがたく!
MJQのコンサート、何度か行きましたが、いつでも立ち見で超満員だったのが懐かしいので、解散前のアンコール演奏に1票お願いします。
The Last Concert/ Modern Jazz Quartet
FのブルースはNow's the timeとBags Grooveが好きです。
お気に入りは
Bags Groove/ Miles Davis
The Many Sides Of Toshiko/秋吉敏子
Night Train/Oscar Peterson
秋吉敏子を挙げる人は少ないと思います。(笑)
MJQというと最近は「Manhattan Jazz Quintet」をさすそうです。サッポロ・シティ・ジャズに出演しますが、デイ・バイ・デイや馴染みのジャズバーの仲間で行く方はいないようです。今年のシティ・ジャズの目玉は岡林信康や南佳孝、石橋凌だとか。札幌ではこれをジャズと呼ぶらしい。(笑)
MJQのコンサートは残念ながら行く機会はありませんでしたが、ライブ盤で雰囲気を味わっております。
「The Last Concert」はグッときますね。解散は「Modern Jazz」時代の終りを感じました。
Fのブルースは琴線を揺らしますね。ジャムセッションには欠かせない曲ばかりです。
トップは決定として、SHIN さん同様ピアノ2枚できましたか。我らが秋吉敏子がありましたね。アメリカに渡り自信がついた頃の録音だけあり余裕さえ感じられます。
ピーターソンのナイト・トレインは選曲も良く楽しめるアルバムですね。どの曲もさりげない工夫があり退屈させません。
あまり持ってないのですが、誰も挙げそうにないので・・
Movin&Groovin’/Horace Parlan(BN)
好みなんですね~なんと哀愁漂う演奏なんだ! って思って胸キュンで聴いてしまうのですねー。
ピーターソンのナイトト・レインも併せて聴きましたが、完璧なピーターソン・・・
でもな~パーランとサム・ジョーンズ・・泣かせますなー
と言うことで、ホレス・パーランに特大の一票!