スティーヴン・ソダーバーグ監督とジョージ・クルーニー一家は、こういう顔見世映画には向かないのではないか。
『オーシャンズ13』
http://wwws.warnerbros.co.jp/oceans13/
『次郎長三国志』のマキノ雅弘監督が撮ったら、もっと華やかでワクワクする「写真」になっただろうに。マキノ映画はいつもスター俳優を綺羅星のように揃えた話題作ではあったが、大作ではなかった。低予算の早撮りで正月興行に間に合わすプログラムピクチャーだった。マキノ雅弘なら、これだけの俳優のそれぞれに見せ場をつくって、1カ月でクランクアップさせてしまっただろう。
ひきかえ、「オーシャンズ」の面々はちっともおもしろくない。だいたい敵役のアル・パチーノが、ダスティン・ホフマンと見分けがつかない。それに悪人バンクといえども、あれだけ働き者だったら、遊んで暮らしているようなルーベン(おお、ご贔屓、エリオット・グールド!)や泥棒たちにしてやられるのが可哀相になってしまう。元祖「オーシャンと11人の仲間たち」のシナトラ一家に比べると、数段見劣りするのは、たとえばサミー・デイビス・ジュニアに対してドン・チードルの地味さでわかるだろう。ウィル・スミスとか、一時の人気は下降したがエディーマーフィーなど、いくらでも適役はいるだろうに。
同じ、新作レンタルの棚に並んでいる『ザ・スナイパー』の方がずっと楽しめた。
http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/cgi-bin/detail.cgi?goods_code=RDD-42586
といっても、映画としては森の中をうろうろするだけのTV並みの低予算映画だが、殺し屋モーガン・フリーマンの男らしくセクシーな魅力は圧倒的だった。これほど恰好よい殺し屋は、『コンドル』のマックス・フォン・シドー以来だ。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=8261
『オーシャンズ13』のイケ面々に対し、モーガン・フリーマンの顔といえば、半白髪に老人班が染み出て、ほとんどホームレス爺である。おまけに志村嵩並みのタラコ唇だ。だが、知的で強い眼光と合衆国大統領役まで可能にしている朗々たるテノールのおかげで、作品が映画スケールになっている。
黒人俳優版『オーシャンズ12』をつくるなら、やはりモーガン・フリーマンが首領役だろう。あとは、ウィル・スミスやエディーマーフィー、ローレンス・フィッシュバーン、フォレスト・ウィテカー、デンゼル・ワシントン ダニー・グローバー、クリス・ロック、サミュエル・L・ジャクソン、ウェズリー・スナイプス、スパイク・リー、キューバ・グッティング・Jr、クリス・タッカー、ジェイミー・フォックス、マリオ・バン・ピープルスなど、主演級だけでもすぐ数え上げられるし、脇役まで広げれば、12人×3チームはできるだろう。
とすると、敵役一味は白人がいい。米英仏で5チームは楽勝だ。ただし、二枚目のスター俳優を揃えると、黒人俳優版『オーシャンズ12』のアクの強さに負けてしまうので、チャズ・パルミンテリやジェームズ・ガンドルフィーニ、ヴィゴ・モーテンセン、エイドリアン・ブロディ、エドワード・ノートン、クリストファー・ウォーケン、 ゲイリー・オールドマン 、ジェイムズ・ウッズ、ジム・キャリー、ジュード・ロウ 、ジョン・マルコヴィッチ、 スティーブ・ブシェーミ、 ティム・ロス、ハリ・ディーン・スタントン、マイク・マイヤーズ、ロバート・カーライル 、イアン・マッケラン、ジャック・ニコルソン、ポール・ベタニー、リーアム・ニーソン、ロバート・ダウニーJr、ジェフリー・ラッシュ、ダニエル・クレイグ、トム・サイズモア、ダン・ヘダヤ、ジェームズ・クロムウェルなどの個性派に限りたい。ボスはやはりジャック・ニコルソンあたりか、ロビン・ウィリアムスも捨てがたい。
監督は、やはり野村克也だろう。
『オーシャンズ13』
http://wwws.warnerbros.co.jp/oceans13/
『次郎長三国志』のマキノ雅弘監督が撮ったら、もっと華やかでワクワクする「写真」になっただろうに。マキノ映画はいつもスター俳優を綺羅星のように揃えた話題作ではあったが、大作ではなかった。低予算の早撮りで正月興行に間に合わすプログラムピクチャーだった。マキノ雅弘なら、これだけの俳優のそれぞれに見せ場をつくって、1カ月でクランクアップさせてしまっただろう。
ひきかえ、「オーシャンズ」の面々はちっともおもしろくない。だいたい敵役のアル・パチーノが、ダスティン・ホフマンと見分けがつかない。それに悪人バンクといえども、あれだけ働き者だったら、遊んで暮らしているようなルーベン(おお、ご贔屓、エリオット・グールド!)や泥棒たちにしてやられるのが可哀相になってしまう。元祖「オーシャンと11人の仲間たち」のシナトラ一家に比べると、数段見劣りするのは、たとえばサミー・デイビス・ジュニアに対してドン・チードルの地味さでわかるだろう。ウィル・スミスとか、一時の人気は下降したがエディーマーフィーなど、いくらでも適役はいるだろうに。
同じ、新作レンタルの棚に並んでいる『ザ・スナイパー』の方がずっと楽しめた。
http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/cgi-bin/detail.cgi?goods_code=RDD-42586
といっても、映画としては森の中をうろうろするだけのTV並みの低予算映画だが、殺し屋モーガン・フリーマンの男らしくセクシーな魅力は圧倒的だった。これほど恰好よい殺し屋は、『コンドル』のマックス・フォン・シドー以来だ。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=8261
『オーシャンズ13』のイケ面々に対し、モーガン・フリーマンの顔といえば、半白髪に老人班が染み出て、ほとんどホームレス爺である。おまけに志村嵩並みのタラコ唇だ。だが、知的で強い眼光と合衆国大統領役まで可能にしている朗々たるテノールのおかげで、作品が映画スケールになっている。
黒人俳優版『オーシャンズ12』をつくるなら、やはりモーガン・フリーマンが首領役だろう。あとは、ウィル・スミスやエディーマーフィー、ローレンス・フィッシュバーン、フォレスト・ウィテカー、デンゼル・ワシントン ダニー・グローバー、クリス・ロック、サミュエル・L・ジャクソン、ウェズリー・スナイプス、スパイク・リー、キューバ・グッティング・Jr、クリス・タッカー、ジェイミー・フォックス、マリオ・バン・ピープルスなど、主演級だけでもすぐ数え上げられるし、脇役まで広げれば、12人×3チームはできるだろう。
とすると、敵役一味は白人がいい。米英仏で5チームは楽勝だ。ただし、二枚目のスター俳優を揃えると、黒人俳優版『オーシャンズ12』のアクの強さに負けてしまうので、チャズ・パルミンテリやジェームズ・ガンドルフィーニ、ヴィゴ・モーテンセン、エイドリアン・ブロディ、エドワード・ノートン、クリストファー・ウォーケン、 ゲイリー・オールドマン 、ジェイムズ・ウッズ、ジム・キャリー、ジュード・ロウ 、ジョン・マルコヴィッチ、 スティーブ・ブシェーミ、 ティム・ロス、ハリ・ディーン・スタントン、マイク・マイヤーズ、ロバート・カーライル 、イアン・マッケラン、ジャック・ニコルソン、ポール・ベタニー、リーアム・ニーソン、ロバート・ダウニーJr、ジェフリー・ラッシュ、ダニエル・クレイグ、トム・サイズモア、ダン・ヘダヤ、ジェームズ・クロムウェルなどの個性派に限りたい。ボスはやはりジャック・ニコルソンあたりか、ロビン・ウィリアムスも捨てがたい。
監督は、やはり野村克也だろう。