コタツ評論

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正直、驚いた

2012-11-15 15:21:00 | ノンジャンル
正直、野田首相が衆議院解散・総選挙宣言をするとは思わなかった。党内の反対が強いという理由で、のらりくらり予算案をつくる来年まで持ち越すと思っていた。きんきん声で詰(なじ)るばかりの安倍自民党総裁は、時間がたてばたつほど不安定さを晒し、野党自民党の低迷も予想されたからだ。常識的に考えれば、いま総選挙をすれば、民主党が惨敗するのは眼に見えている。にもかかわらず、野田首相が解散という最後のカードを切ったのはなぜか? 「近いうちに」という約束を守り、「嘘つき」といわれたくなかったから。とは誰も思わない。「消費増税法案」を通し、「TPP参加」を公約化し、「議員定数削減」についても、その実現に協力する旨、安倍総裁の確約を得たことで、「政治生命をかける」と見栄を切った重要政策の目途がついたから、潔く身を引いた。とも誰も思わない。

では、なぜ自らが代表をつとめる民主党を瓦解させるような解散総選挙に打って出るか。「第三極を結集」するためではないか。大連立政権の首相候補として再び政権を担う狙いではないか。来る総選挙では、「消費増税」「脱原発」「TPP参加」が争点といわれてきた。しかし、先にも書いたように、「国民の生活が第一」「社民党」「日本共産党」以外の自公民みん維新、そして「太陽の党」などは、いずれも賛成の立場だ。マスコミの区分けによる第一第二第三極とも、この三政策に関して、大きな違いはない。「社民党」「日本共産党」が泡沫政党に落ちた現在、有力な反対勢力は、「国民の生活が第一」以外に存在しない。またもや、政界は、「小沢か反小沢」という政局になるのか。小沢信奉者でもそこまでは思わないだろう。

衆院解散報道は小沢無罪報道つぶしだと明言したサンデー毎日編集長 
http://www.amakiblog.com/archives/2012/11/13/

平野貞夫著『小沢でなければ日本は滅ぶ』を読んで(達増 拓也 岩手県知事)
http://nipponissin1.blog136.fc2.com/blog-entry-191.html

小沢にしても、「国民の生活が第一」は原理原則であっても、「消費増税」「脱原発」「TPP参加」では、いくらでも妥協点を見出すだろうし、代案もあるだろう。選挙民を背景にすれば、ただただ反対はできない。それは「反小沢」にとっても同様で、ただただ賛成を説くわけにはいかない。「消費増税」「脱原発」「TPP参加」のそれぞれについて、国民各層の意見はそれぞれ異なり、どれをとっても一枚岩になることは考えられない。当然、自民や民主ではない、その一部を含む「第三極の結集」や大連立の中軸とはなり得ない。では何が、どんなことが、野田首相にとって、日本のメイストリームにとって、緊近の課題なのだろうか。「集団的自衛権」ではないか。尖閣問題が先鋭化しているいまなら、第一第二第三極とも、改憲まではともかく、少なくとも問題の共有に異論は少ないだろう。

安倍自民党総裁、石原太陽の党代表、橋下日本維新の会代表が、「集団的自衛権」で一致できることには、異論はないだろう。では、野田首相はどうか。と論考ますます佳境に入ってきたところで、驚天動地のニュースというか、正しくはアクセスが・・・ええと、なんと9,500!

NHK森本健成アナウンサー逮捕 強制わいせつ容疑
http://www.asahi.com/national/update/1115/TKY201211150389.html

たぶん、当ブログで、<森本健成問題について>と扱ったことがあるので検索にひっかかった結果でしょうが、2007年11月の掲載、それも毛髪弱者についての記事ですから、詳しい森本情報を期待した人には残念でした。


森本さんが頭下げている写真ではありません。

電車内の痴漢行為には、被害者が真犯人を勘違いしたり、仕組まれた冤罪という例もあるようなので、判決が出るまでは「推定無罪」でいきましょうや(誰も判決まで追いかけないだろうが)。しかし、午後4時頃に当ブログだけでも9,500というアクセスは、もしかするとネットでは、野田首相解散総選挙宣言をつぶしてしまうニュースなのかもしれないな。

(敬称略)