コタツ評論

あなたが観ない映画 あなたが読まない本 あなたが聴かない音楽 あなたの知らないダイアローグ

今夜はミロシニチェンコ

2014-03-30 04:35:00 | 音楽
以前に紹介した「ストレンジャー・イン・パラダイス」でおなじみ、ボロディン「韃靼人の踊り」から。ジャズアレンジです。

"Polovtsian Dances"(piece from Prince Igor)


弾きながらボディをポコポコ叩くギター奏法がありますが、おじさん、ピアノでやってます。叩くと撥ねるの違いはあれど、リズム主体の曲を演奏すると、どちらも打楽器ですね。ピアノをパイプオルガンまで遡ると笛が祖型なわけですが、チェンバロからピアノに革新したときにギター化したのかもしれません。

Daniel Kramer and Roman Miroshnichenko in Minsk


この動画では、ロマン・ ミロシニチェンコのギターは添え物です。その左隣の銀髪のおじさん(Djivan Gasparyan)が持つ、Duduk (ドゥドゥカ)というアルメニアの先住民族(まったく未知だが)に3000年前から伝わる木管楽器が主役です。

wikiによれば、コーカサス、中東、中央アジアではポピュラーな楽器で、トルコ、グルジア、アゼルバイジャン、イラン、ロシア、ウクライナ、トルコなどではよく演奏されているそうです。なるほど、ロシアはユーラシアの一部なんですね。ちょっと日本の尺八にも似て、しかし、3000年続いてきた圧倒的に太い余韻です。

Djivan Gasparyan, Roman Miroshnichenko and Russian National Orchestra


プーチンがまだKGB職員だった頃、冬のモスクワを訪ねたことがあります。こんな風物でした。ミロシニチェンコのように男は無表情でしたが、ウォッカを振るまうと顔を真っ赤にして、何がそんなに可笑しいんだと白けるほど笑い続けました。

SAMBATERIA "CANTO DE PILON"


(敬称略)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする