コタツ評論

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こだまでしょうか、いいえ、誰でも。

2011-03-19 21:39:00 | 3・11大震災
しかし、「え~し~♪」には飽きたな。



昨日、都心に出た。日暮里駅から繊維街の「布の道」を歩く。好天。いつもより人通りも車の往来も少ないが、いろいろな布地や生地の店々にはお客は入っている。美容院にも入っている。あたりまえのことに感心するのも、福島第1原発のせいか。ボタン屋の店先に出された段ボール箱で、布地のガムテープが売られていた。210円とマジックインキ。紙のガムテープに比べると、丈夫な布ガムテープはもっと高いはずだから、良心的な価格といえる。ガムテープの使用用途はいうまでもなく、万が一の際、窓やドアの隙間に貼って、外気に含まれる放射能物質の侵入を防ぐためだ。

「ちい散歩」したのは、とあるばあさんを訪ねる用事があったからだ。携帯電話の受信音量を上げてやらねばならない。ばあさんは一人暮らしだが、ちょっとしたマンションのオーナー。80歳を過ぎていながら、大家として30人の店子の面倒をみている。都内の古い賃貸マンションには、中国人や韓国人の入居が占める割合が多くなっているが、ばあさんのマンションは8割が外国人の若者である。最上階のばあさんの部屋を訪ねると、思ったより元気だった。「声が遠くて、聞こえないよ」とこちらのせいにするのを(何いってやがる、耳が遠くなったんだろ)と疑っていたが、たしかに受信音量のレベルは1だったので、9に上げてやって喜ばれた。

11日から昨日18日までのことをしゃべるしゃべる。やっと切り上げさせて部屋を出た。かねてから、東京直下型の大地震に備え、3日分の水と食料を店子たちの分も含めて備蓄していたのだから、多少講釈が長くてもしかたがない。地震見舞いどころか、「何いってんだい、困ったらうちへおいで」と笑い飛ばされた。16日に中国人が2人退出し、19日に韓国人が1人、帰国するそうだ。あと3人くらいは出ていきそうと、ばあさん。一時帰国と退去があるが、いずれの場合も、ばあさんは1万円渡したそうだ。「空港まで行くのに、日本円がかかるからね」。退去した中国人は、家賃を精算せず、荷物も置いたままだというのに、貸すのではなく、あげたのだ。わがままなばあさんだと思っていたが、ちょっと見直した。

中国人研修生を避難させた日本人社員が津波の犠牲に、研修生らは全員無事―中国紙
http://news.livedoor.com/article/detail/5421700/


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