ギリシャ国民投票、12月4日に…独仏は圧力http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111103-OYT1T00578.htm?from=main1
厳しい緊縮財政をともなう緊急支援策の受け入れの是非をめぐり、ギリシャのパパンドレゥ首相が国民投票にかけると表明したことで、デフォルト(債務不履行)を怖れる独仏などに困惑と焦燥が強まっているという。日本でもギリシャに対して、「呑気な対応」と批判的な論調だが、連日にわたる首都の大規模な反対デモを尻目に、政権による強権的な支援策受け入れを期待するとは、無前提に投票民主主義を是としてきた日本のマスコミはいつから宗旨変えしたのだろうか。デモはつねに正しいとばかりに、アメリカのウォール街占領デモなどを羨ましそうに紹介してきたのに、ギリシャ国民の反対デモはなぜ評価しないのだろう。
また、ギリシャの「国民投票」を語る前に、「国民投票」について自らがまったく知らないことや未経験であることを棚上げしてはまずいだろう。戦後60有余年、2度の安保改定や憲法改正問題など、国民投票にかけるべき事案も少なからずあったのに、国民投票の「こ」の字も出なかったではないか。最近でも、消費税の値上げやTPP問題など、国民投票にかけてしかるべき問題は起きているが、マスコミから「国民投票を」という主張が出たとは聞いたことがない。一度も、国民投票をしたことも、考えたこともない者が、遠い他国の国民投票に困惑顔をすることなど、いったいあり得るものだろうか。
ましてや、解散総選挙を打って国民の信を問うこともできない民主党政権が、どの面下げてG20首脳会議で、ギリシャの「国民投票」に困惑顔ができるのか。いや、この読売記事も、財務大臣の困惑顔も、おそらくG20首脳会議に陪席した経済官僚のレクチャーによるものに過ぎないだろう。その経済官僚の情報源はどこなのか。アメリカのシンクタンクレポートあたりではないのか。あまり、知ったかぶりをするもんじゃない。自国のことは自国で決める。その手続きとして、国民投票という直接民主主義にゆだねる。これのどこがいけないのか? 何に困惑するのか? ぜひ納得させてもらいたいものだ。
訂正:11/10 日本にも憲法改正にともなう国民投票法案というのがありましたね。
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