遠藤雷太のうろうろブログ
何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。




2016/8/14

・戯曲審査をしたので、決勝も関係者気取りで見に行く。

・ここまで書いたら乗りかかった船なので、ひととおり書くことにする。

・最初は宮川サキさんの『円山』。

・この教文短編フェス決勝をひとつの興行と考えると、本作のように、客席の雰囲気に惑わされず、手堅く盛り上げられる存在はとても頼りになる。

・干し芋のくだりが、昨日より長かったと思う。

・お客さんの反応を見て演技を微調整しているあたり、手練れの落語家さんのようだった。

・わんわんズさんの『恋はいつでも、レイアップ?』。

・フィジカルを活かした過剰なリアクションが楽しい。満場一致でダンクのシーンは笑える。

・実力は間違いなくあるのに、周りの人ほど楽しめていないのは何故だろうと考え込んでしまう。

・ひとつ思い当たったのは、自分自身、演劇を観るときには、そこまで「笑い」を求めていないということ。

・お笑い好きには信じがたいだろうけど、大部分の小説好きが小説に笑いを求めていないように、演劇好きにも無視できない割合でそういう人がいると思う。

・「笑いはそんなにいらないです」というタイプのお客さんに何を見せるのかが今後の課題になるのかも。

・TBGZさんの『6/13 no.502』。

・昨日より会話の連携がスムーズになっていた。

・しかし、戯曲で読んだ面白ポイントを結構取りこぼしていたような印象。

・お気に入りのパンのくだりとか、離婚届とつかまえてごらんのくだりとか、浮気話のときの立ち位置とか。

・まだまだ良くなりそうなのがもったいない。

・最後は東海連合の『そして、彼女は』。

・思春期をこじらせた女子高生が、憧れの先輩の前で自問自答を繰り返す話。

・実質、女子高生の一人芝居だが、全く声を出さずにバレエっぽく動く「先輩」「その彼女らしき女」が出てくる。

・女子高生の「語り」に対して、先輩が「ダンス」でリアクションするさまが、とてもシュールで笑ってしまう。

・それも、「女子高生が期待する歪んだ理想の先輩像」と考えれば物語上の必然性もあって、思いつきだけで作っていないように見える。

・最後は意味わかんなかったけど、それも含めて楽しかった。

・結果、東海連合が優勝。

・観客投票方式なのにアウェーで勝ってるんだから、これは本物としか言いようがない。

※東海連合というネーミングが関東豪学連みたいで怖い。



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2016/8/13

・戯曲審査をしたので見に行く。

・元審査員としての反省もこめて、普段より辛めのことも書くけど、お許しいただきたい。

・アトリエさんの『綺れい』、もう少しかっこよく語れる想像をしていた。脚本が面白いだけにもったいない。

・イチニノさんの『第2回もう帰りたい選手権』、題材の採り方には賛否あるけど、チャレンジはできていたと思う。

・前回よりもセリフがきちんと聞き取れていた。声は生きているうちに上げるもんだ。

・票が取れてなかったのは残念だけど、第三回も見たい。

・劇団820さんの『世界』は、脚本→俳優→演出のリレーが全演目を通して一番うまくいっていた。

・セリフも理屈ではなく情緒で緊張感を作れるのが強みで、演劇としての完成度は頭ひとつ抜けていた。

・父親であらねばならないという決意は、呪いにもなるという話と解釈した。怖い。

・あと、自分には今回の20分くらいがちょうどいい。

・決勝進出のTBGZさんの『6/13 no.502』は、ブログで「一読して本選に残るべき作品」と書いてしまった手前、見るほうも気が気じゃなかった。

・紹介VTRであらすじを読み上げていたのがほんとに残念で、知らない人は知らないまま観たほうが絶対楽しい。

・雲の劇団雨蛙さんの『Too Late springs!!』。脚本段階では、バスを待つ二人を同一人物として見せるのかと思っていたら、別人として見せていたので混乱。

・宮川サキさんの『円山』。こういう作品の良さを脚本段階で見抜けるようになりたい。

・ゲラゲラ笑う感じじゃないけど、身ひとつで舞台上に花見の空気を作りあげる演技力。どこの北島マヤだ。

・落語はオチが大事という意見には同意できず。落語のオチはかなりの割合で地口。

・えんさんの『影二つ。』は「総合芸術ユニット」の持ち味が出ていた。

・紹介VTRも札幌勢の中では一番良くできていた。

・わんわんズさんの『恋はいつでも、レイアップ?』。食い気味にお客さんが笑っている印象で、自分自身はなかなか面白さの波に乗れず。

・ラーメン屋さんでラーメンを頼んだのにチャーハン出された客のような観劇感。

・ゲスト審査員の南参さんの「バーカ(笑)」という「はたしてそれは評と言えるのか」という評が一番芯を食っていた。



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