遠藤雷太のうろうろブログ
何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。




2017/11/9

高校演劇の稽古ってどんな感じなんだろうと思って、札幌山の手高校さんの公開稽古を見に行く。

とはいっても、途中入場だったので稽古は小返しをちょっと見ただけ。あとは通し。

ダメだしのテキパキぶりとか、スタッフチームの訓練されている感じなど見守る。

通しは照明、衣裳なし。効果は音響のみ。

作品自体は地区大会の本番を見ているので、二回目。知っている話でもさくさく進むし、話も面白いので退屈になることはない。

不要な間がないというのはすごい。

反面、もう少しじっくりやったほうが良いところも結構あるので、上演時間との戦いになる。

三重の入れ子構造はきれいなんだけど、一番外側の枠がぼんやりしていて主人公が具体的に何の問題を抱えているのかよくわからない。

脚本上の弱点と言えば弱点なんだけど、抽象度の高さを逆手にとって、この作品は特殊な個人の話ではなく、見ている人たちを含め、私たち全員の話なんだというところまで伝われば成功なんだと思う。



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観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス第36話『シルバーフォックスの秘密』」

2017/11/8

ホストクラブで働く田々南徹がついに肝臓を壊し入院、無理やり退院して復帰したら職場であらためて殺されそうになる話。

やっぱりシルバーフォックスが男前過ぎる。

地下アイドルにもだえていた男と同一人物とは思えない。

久々に超自然的な必殺技も使っていたし、酔っ払って醜態晒している様もかっこいいし、個性が渋滞している。多面性。

眼鏡とバンダナをつけたり外したりしながら、田々南と光源氏が話す見せ方が強引すぎ。

一人二役で立ち位置を変えながらする会話はたぶん濫用してはいけない。

それでも、ギャグ一歩手前でちゃんと形にできる技術はすごい。

ようやくホスト編が終わった。

最後の最後に派手な仕掛けがあって、抑えるところは抑えている。

談志が「弟子に築地に行けと言ったらホントに行ってしまうんだ」とこぼしていた話を思い出してしまったけど、ここではどうやら意味はあったらしい。

《登場人物》田々南徹 シルバーフォックス 光源氏 看護師まいまい 名のないホストたち 中川専務

《作品情報》(観劇三昧HP)

公演時期:2007/12/11
出演者:坂口修一

スタッフ :
作・演出:サシマユタカ
舞台美術:柴田隆弘/演出助手:若旦那家康(ROPEMAN(28))/音響:児島塁(Quantum Leap*)/照明:南勇樹(芝居処味一番)/フライヤーデザイン:黒田武志(sandscape)/webデザイン:山口良太(slowcamp)/写真撮影:森達行/ナレーション:岸本奈津枝
企画・製作:坂口修一
協力:土の会

あらすじ
ホストクラブ源氏物語で一躍スターダムへとのし上がった徹。しかしその成功の陰で徹の肝臓は悪化の一途をたどり、もはや水を飲むことさえ困難なほど重い病魔に冒されているのであった。



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2017/11/6

SP水曜劇場にて視聴。

ちょいちょい入るCMが若干ストレスになるけど、それ意外は普通に見られる。

韓国版。女子大生が反日思想に染まってしまった恋人を正気に戻そうとする話。

日本編とアメリカ編は最初のほうだけ見られなかったけど、だいぶん見た。

「ウヨ」を思想の問題ではなく、個人の問題を国家の問題にすりかえる人たちの話として作られている。

なので、事前に想像していたより、直接的に「ウヨ」をバカにしてもいい対象として描いている。

政治的な話には違いないので、自分だったら、うっかり中立性を配慮するような描き方をしてしまうかもしれない。

ただ、自明のことに対して中立性を保つことは、デマや捏造する側の利になることなので、このバランスで正解だと思う。

ちょいちょいカラオケが始まる。最後への前フリになってるんだけど、ほんとカラオケ好きな団体なんだと思う。

日本、韓国、アメリカの三つのバージョンを作ることで、国や民族の問題ではなく、どのコミュニティにもいる一部の残念な人の話だということをはっきり描いている。

ネトウヨが主役のコメディを韓国で上演? 笑の内閣「ツレがウヨになりまして」ソウル公演 支援プロジェクト
※配役が見られます。



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観劇三昧:坂口修一「ミッド・ナイト・エクスプレス第35話『キャッチ大作戦!』」

2017/11/5

ホストクラブに勤める田々南徹とシルバーフォックスが協力し合ってキャッチを成功させようとする話。

ホストクラブ編も8週目。

話全体との関係性がよくわからないので、ちょっと長く感じる。

田々南とシルバーフォックスの協力プレイが見どころ。

超人的な能力をもっているはずのふたりだけど、ここは普遍的な社会にもまれる若者として描かれている。

ホストクラブでホストに1時間もスピーチされたら、座っているだけで結構なお金発生しそう。

場転のときにちょっとBGM大きくなる感じ。

各停飲みのよさはよくわからなかったけど、「女は流した涙の数だけ美しくなれる」飲みが盛り上がるのは何となく理解できる。

そろそろ次の展開に行かないと、ほんとに田々南が肝臓を壊してしまいそう。

《登場人物》田々南徹 シルバーフォックス

《作品情報》(観劇三昧HP)

公演時期:2007/12/04
出演者:坂口修一

スタッフ :
作・演出:サシマユタカ
舞台美術:柴田隆弘/演出助手:若旦那家康(ROPEMAN(28))/音響:児島塁(Quantum Leap*)/照明:南勇樹(芝居処味一番)/フライヤーデザイン:黒田武志(sandscape)/webデザイン:山口良太(slowcamp)/写真撮影:森達行/ナレーション:岸本奈津枝
企画・製作:坂口修一
協力:土の会

あらすじ

ホストクラブ源氏物語のナンバーワンにして敏腕経営者でもある光源氏に認められた徹とシルバーフォックスは、流星騎士として華々しくデビューしたものの、まったく指名されない日々が続くばかりであった。



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2017/11/5

札幌オーギリング。無事オーラスを迎えました。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

色々ありましたが、雑感を書いておきます。

 

・初日。ローテーション大喜利は自分の中で一番うまくいった。

・あらかじめネクタイでできることをあれこれ考えていたのがハマった。

・でも、終わってから楽屋でぐったりしていた。それ以降はあんまり覚えていない。

・二日目の夢興行。さとしん博士からのサトシーノになる流れがかわいい。

・10対10のサバイバル式。次々と人が死んでいく頭のおかしい形式。

・自分が殺ったときはちょっと気持ちよかった。

・お題「イライラレストラン。どんなの」で「海原雄山のあだ名のこと」という回答は、多分伝わらないだろうなと思いつつ、出してしまった。

・たとえば栗田さんが「あのイライラレストラン、また士郎さんに嫌味言ってるわ」とか悪態ついてたら面白いんだけど。

・構成のがりんくん登場。裏方ながら誰よりもキレキレの回答を繰り出せる人なのに、満を持しての本番で変な空気になっていたのが面白かった。

・撃たれたあと、ホワイトボードとペンを持ったまま、ぶっ倒れるさまも豪快でよかった。

・タイミング的に回答できなかった氏次くんは無念だったろうな。

・途中で文字を消す布が足りなくなりそうだったので不自然を承知で回収係になった。

・最終的には「余興にいやいや付き合わされてるサラリーマンのよう」という的確なことを言われながら死んだ。

・生き残ったのが、きちんと公演を締められる喰魔骸くんというのが出来すぎ。

・正直、うっかり生き残らなくてよかったと思う。

・もうクタクタの状態で夜の最終興行に臨む。

・タッグ回答形式のほうはいまいち振るわず。

・全体的に身も蓋もない回答のほうがウケがよかった。

・お客さん側も変な高揚感があったように思う。

・2日間合計6時間以上、大喜利ばっかりやっているイベントが成立した。

・試合形式の種類が豊富で飽きさせない。怖いくらい巧みだった。

・そのうえ、一番最後のメインマッチが一番盛り上がるという奇跡。

・及川くんが下克上の末に立てた旗を、すえひろくん、三上くんが引き継ぐというのも出来すぎとしかいいようのない流れ。

・販売パンフのコラムに書いたような構図になって満足。

・三年半も仕込みに使ってここまで盛り上げたのに、これでTGRのオーディエンス賞が取れなかったら、もうやりようないわ。

・オーギリングは休止するけど、関わった人たちの今後の活躍によって、まだまだ評価が上がっていくイベントなんだと思う。

・3年半、ほぼ月一のペースで会場を借り、舞台を設営し、演者・スタッフを集め、観客動員数と質の高さを維持し続けたことは、素晴らしいの一言。

・Jさんは、それでも「まだまだ足りない」とおっしゃった。ここで満足するなというのもそのとおり。

・なのでJさんほど言葉に説得力を持たない自分が代わりに断言しておく。

・オーギリングというイベントは傑作だった。ほんとに。

(画像はオーギリング公式アカウントから)



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オーギリングもいよいよオーラスです。

始まりと終わりはワンセット。

惜しまれるうちに区切りをつけるのも、ひとつの判断です。

と、いかにも年長者らしい俯瞰目線で書き出しましたが、遠藤の立場はあくまで一選手。

求められているのは、己の少ないリソースを総動員して、できるだけ面白い回答を、できるだけ多くひねり出すことだけです。

元々ぐいぐい前にでるような人間ではありませんが、自分より面白くない人が前に出ていくのはイヤなので、しっかり下からプレッシャーをかけていこうと思います。

さて、画像に「ありがとう、オーギリング」とありますが、これは誰から誰へのお礼なのか。

もちろん、一人のオーギリングファンとして、こんな素晴らしい企画を三年以上も続けてもらってありがとうという気持ちはあります。

しかし、今や自分は提供側の人間。

世の中、他にも面白いことがたくさんあるのに、オーギリングへ時間とお金を使ってくれたお客さんへの感謝の気持ちを忘れずに、最終興行に臨みたいと思います。

なので、オーギリングの〆の言葉「スリー、ツー、ワン、(今までありがとう、そして)オーギリング!」というイメージです。

そんな人はいないと思いますが、もし、最終興行だからって浮かれて適当こいているような選手がいたら、過去興行で三上翔選手が放った名言「楽しい大喜利でぶっ殺す」を実行したいと思います。

当然、今回初めて見る人だっているでしょうし、個人的には感傷の押し付けをしないように気をつけたいと思っております。

こういうことは、それぞれの立場でいろんな考えがあって良いんですけどね。

これだけは間違いないのは、「オーギリング」は上田龍成GMが発明し、スタッフ、選手、お客さんが全員で育てた傑作イベントだということです。

三興行もあって大変ですが、万障お繰り合わせの上、お越しいただけたら幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

~~~

札幌オーギリング 休止興行 「ラストアンサー」
札幌の大喜利ファイターが集結!
ストーリーのある大喜利対決のみのお笑いライブ!
遂に、3年5カ月の歴史に幕を下ろす休止前ラスト興行!
七代目王者すえひろと挑戦者三上翔の王座戦の他、菊池アルト組とマッスルカルチャーズのタッグ王座戦など休止興行に相応しいカード満載!

2017年 11月2日(木)

【休止興行 初日】19:30開場/20:00開演

11月3日(金・祝)

【ドリームマッチ】13:30開場/14:00開演
【休止興行二日目】18:30開場/19:00開演

<会場>
演劇専用小劇場BLOCH
(札幌市中央区北3条東5丁目岩佐ビル1F)

<チケット>
一興行券:各1200円
二興行券:1800円(組み合わせ自由)
通 し 券:2400円

●12ページカラーパンフ付チケット +300円
●紙テープ3セット付チケット +300円
●パンフ&紙テ3セット付チケット +500円

●特典DVD付きチケット +1600円(前日までの予約)
「巨大クロスワード大喜利ワンマッチ興行2」DVD(特典限定)+カラーパンフ+紙テープ
DVDの詳細はこちら(各種枚数限定)

<出場予定選手>

楽太郎/三上 翔/澤田へそ太郎/ぞえちゃん/GJ
鈴木/ヤギハツマ/遠藤雷太/安藤友樹/戸田耕陽 / ゼニャ
菊池旭/小原アルト/及川広大/山本輔/佐々木さん/小林つばさ
すえひろ/ノリス・イシハラ/ミラノ風ヤマダ/ガイアドラグーンⅡ世
ドン・サトシーノ/喰魔骸/閻主/夜宵/魔鎖檎 ほか

<進行>
市場ひびき/氏次啓/横澤章悟/コタロー。/盛合でぇすけ/鶴 / 上田龍成

(出場予定選手は変更になる場合がございます)

<問い合わせ先>
(WEB)http://ogiring.com/

<予約>※画面下部に予約フォームがあります。
(WEB)http://ogiring.com/archives/1251 



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観劇三昧:reset-N「reset-N 再起動公演『knob』」

2017/11/1

第四回劇作家協会新人戯曲賞受賞作。

1998年度の受賞作なので、もう20年近く前に作られた作品。

雑居ビルの空き部屋のようなところで、ある男が外にあるらしい恋人の死体を、かたくなに見ようとしない話。

もう高評価が確定している作品なので、そのつもりで見るんだけど、20分くらいで集中力が続かなくなる。

意図的だと思うけど、会話が線になっていないのと、登場人物の関係性と出てくるセリフがうまくつながらない。

新人戯曲賞受賞時の選考を読んでみると、既存の人間関係と乖離していく生きづらさや、構成のよさがポイントらしい。

井上ひさしさんが公開審査で何を言ったのかが気になる。

戯曲を読んだほうが良さが伝わるのかも。

作り手も「わからない人はわからないでいい」という提示の仕方しているので、無理に面白いと思わなくていいんだと思う。

審査員の方がどこを評価したのかは知りたいので、とりあえず劇作家協会の戯曲集を読んでみたい。

==============メモ==============

「芸術賞」に投票(投票期間が過ぎたので気持ちだけ)


上演時間:01:21:36

上演時期:2016/07/01

作・演出:夏井孝裕

(配役)

ミサコ:今井由希(グッドラックカンパニー)
カタヤマ:米田敬(トルチュ)
カナ:佐藤晃子(演劇ユニットG.com)
タロウ:辻井彰太
スズキ:林純平
**:木村圭吾
イワモト:カトウシンスケ



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2017/10/30

ホストクラブ勤めで肝臓を壊しかけた田々南徹が、あたらしい灰皿交換技術を編み出すことで、酒を飲まなくても売り上げを出していく話。

何度目かのマクドナルド会話回。

シルバーフォックスの檄を受けてやる気を取り戻すんだけど、シルバーフォックスのほうも秋葉原の散財でかなり厳しい状態。

それでも、田々南を励ます彼は男前だと思う。

どちらかというと、シルバーフォックス目線で見たかったような気がする。せっかく人間らしいところも出てきたんだし。

ダイコク薬局は札幌にもあるけど、店内をアナウンス気にしたことがないのでよくわからない。

阪急電鉄の創始者「小林一三」の名前が印象的なところで出てくる。今後の展開にもかかわってくるのだろうか。

まだ、ホストクラブへの出向の意図はあかされない。焦らされている。

《登場人物》田々南徹 シルバーフォックス 光源氏

《作品情報》(観劇三昧HP)

公演時期:2007/11/27
地域:関西
出演者:坂口修一

スタッフ :
作・演出:サシマユタカ
舞台美術:柴田隆弘/演出助手:若旦那家康(ROPEMAN(28))/音響:児島塁(Quantum Leap*)/照明:南勇樹(芝居処味一番)/フライヤーデザイン:黒田武志(sandscape)/webデザイン:山口良太(slowcamp)/写真撮影:森達行/ナレーション:岸本奈津枝
企画・製作:坂口修一
協力:土の会

あらすじ

キャバクラで脚光を浴びた経験は、徹に大いなる希望と自信をもたらした。しかし現実は無情。源氏物語で徹を待っていたのは、以前と変わらぬ地獄の日々なのであった。



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