立命館大学での免許状更新講習。
参加された先生方に、ドラマの手法を取り入れた協同学習について、自分ならどうするかを書いていただきました。
いくつかのアイデアを紹介します。
・証券会社の社員と顧客になって、やりとりをする。(商業)
この分野、私の一番苦手とする分野で、あまりイメージが湧かないのですが、証券の仕組みをいくつかの資料を使って理解したうえで、やりとりをするようです。教師としては、学習者の理解度を測るためにも使えそうですね。
・ブレヒト作「ガリレオの生涯」の宗教裁判のシーンを教材として台本化する。(理科)
「なぜガリレオは裁判で負けたのか」「この裁判の意図は何か」「教師がこの活動を意図した理由」を考えさせる。そのために様々な資料をジグソー法で共有。
私たちの思考が時代や場所によって限定されていることを実感することや、自然科学を学ぶ意味も考えられる面白くかつ深い内容だと思いました。ぜひ実践していただきたいです。
・竹取物語。(国語)
まず絵本で「かぐや姫」を読む。かぐや姫が月へ帰っていく場面を演じる。
次に古典「竹取物語」を作品の背景もまじえながら読む。同じ場面を演じる。
絵本と古典について、その違いについて話し合う。
絵本は絵本のよさがあるでしょうが、古典のよさを発見するのではないでしょうか。
・白雪姫(道徳)
白雪姫が毒りんごを食べてしまうシーンを演じる。
なぜ知らない人から勧められたものを食べてしまったのかを話し合う。
どうしたら断れるか、ロールプレイで断るシーンを演じてみる。
白雪姫という物語を味わうためでなく、「うまい話に乗せられず、うまく断る」という安全教育のために白雪姫を用いるという発想が面白いと思いました。
貴重なアイデアを、ご本人に断りなくこういうところで紹介するのは、知的財産権からいうとどうなのでしょうか(詳細は省略しましたが)。
でも、こういった原石をご本人と私だけが所有しているのは、なんともったいないことです。ぜひ磨かれて世に出て欲しいものです。