ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

ファミリーサポート Sちゃんとのてんやわんや その4

2024-01-14 18:58:19 | 子どもと学ぶ
Sちゃんに大きな声で怒ってしまった。

その日は風邪気味で調子が悪かった。
本当のところ、Sちゃんの世話という気分ではなかった。
けれど、その日の朝になって「今日はできません」と言われても、Sちゃんのお母さんは困るに決まっているし、頑張ればなんとかなるかと思って、いつも通り学童へ迎えに行った。

仲良しのNちゃんが給食袋と体操服の袋と筆箱を持ってきてくれた。
私は体操服の袋を持ち、筆箱をその袋に入れた。
Nちゃんも一緒に帰る途中、Sちゃんは反射タスキをランドセルから出してほしい、と言う。
ランドセルのフタを開けるが、どこにあるか分からない。
「どこ?」「筆箱の入っているところ」って。
筆箱は体操服の袋に入っているから、ランドセルにあるわけがない。
「自分で出して」と言ったら、ランドセルを降ろしてNちゃんのほうへ行ってしまった。
ランドセルに入っているものを取り出して、ようやくタスキを見つけて渡す。
この時点で、私はかなり頭に来ていた。
出したものを入れて、「ランドセルは自分でもって」というと
「いや!もって!」と叫ぶ。

私はその場にランドセルを置いて歩きだした。
「もって!」と叫ぶけれど無視した。
するとNちゃんが持ってくれたのだ。
「Nちゃんはやさしいな」というと
Nちゃんは「ぜんぜん重くない。平気」という。
「Nちゃんは強いな」と私。

Nちゃんと別れるときになって、またSちゃんは私に「もって!」と叫ぶ。
私は、「人にものを頼むなら、『もってください』でしょ!」と叫んでしまった。
今から思えば「もってくれますか?」だろうか、などと思う。
とにかく頭に来ていたのだ。Sちゃんに対して大声をだしたのは初めてだ。

Sちゃんが言い直したので、持つことにする。

Sちゃんはぶすっとしている。
私が大声を出したことに怒っているのか、
Nちゃんの前で私に屈服したことで、プライドが傷ついたのか。

それでも途中でお絵かき歌を歌って、機嫌を直したと思っていた。
私の家に着くと、いつもはすぐに晩ご飯だけれど、この日は椅子に座るなり寝始めた。
それで「ソファーで寝る?」というと、本当にソファーで寝始めた。
「寒い」というので毛布をかける。

結局、おかあさんがお迎えに来るまで私は声をかけなかった。
Sちゃんはずっと寝ていた。
単に眠たかったのか。ふて寝なのか。よく分からない。
よく分からないので、鬱々した気分になる。

食事をしなかったので、その日の食費はもらわないことにした。
お金のためにしているわけではない。
けれど、本人が食べなかったからと言って、食費をもらわないのは違うかも。
日頃から、おかずは3品か4品、200円では賄えない食事を用意している。
好き嫌いの多いSちゃんのために、毎回手作りしているのだ。
メニューが同じになりがちで、毎回モヤシ炒めがないと機嫌が悪いので用意するけれど、
私は連日モヤシ炒めを食べたいわけではない。
それなのに。
もやもやする。

本当は今日は預かりたくなかった。
でもそれが言えないのは、代わりの人が居ないと分かっているから。
前もって言えるときはそうするけれど。
お母さんの立場に立てば当日言われても困る。
多くの人がこの制度を知って、子どもの預かりに関与してくれると良いのだが。

学童を延長するという制度も考えられるだろうけれど、
一人っ子の多い昨今、他所のうちで自分のうちと違うことを体験するのは、
子どもにとっても良いことではないかと思う。
けれど、1対1でやりくりしなければならない大変さを今回はつくづく実感した。
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