『エロティック・ハウス愛奴』
愛奴 INTIMATE CONFESSIONS OFA CHINESE COURTESAN(1972年香港)
監督 チュー・ユアン
出演 リリー・ホー
ユエ・ホア
■ストーリー■
誘拐され高級娼館<四季春>に連れてこられた美女、愛奴(アイヌ)。愛奴は牢番の男と逃げ出そうとするが失敗する。逃亡をあきらめた、愛奴は売春宿の女経営者からの愛情を注がれ、快楽のためのテクニックを教えられ高級売春婦となる。しかし、愛奴は、自分の客4人と娼館の女経営者を狙っていた。
■感想■
キングレコードのショウブラザース黄金のシネマシリーズの1本です。
DVDのパッケージによると、今作のうたい文句は
“香港映画史上最もスキャンダラスでエロチックな作品で初公開後はほとんど上映されなかった幻のカルトムービー”
だそうです!
なんか、すご過ぎな宣伝コピーですね!また、香港映画史上初のレズビアン映画として有名な作品だそうです!!
このうたい文句を見たら、香港映画好きだったら、絶対に見たい!見たい!見たい!って思うはず!
自分には、この宣伝コピーはかなり訴えかけました!!良い購買層でしょ。(自画自賛)
このうたい文句を読んで見たがらない香港映画の武侠映画ファンなんていないでしょう。
イヤ、香港映画ファンでなくともこのうたい文句を読んだら、普通のエンタメ映画ファンなら観たくなるはず!!
で、今作を見た感想なんですけど、1972年の作品だから、今と貞操観念が全然違うんでしょうけど、主人公がキレすぎです!
「そんなに怒らなくても良いのに!!」
誘拐してきた四季春のメンバーは皆殺しは、まだまだ理解できますけど、自分の客たちを殺すのって“あり”ですか??ちゃんとお金払ってる客なのに・・・。
お客さんたちは、そんなに罪深くないでしょ。それとも当時の中国では、こういう商売自体が犯罪だったんですか??そんな描写無いし、一応合法なんですよね。こんな発想してると「スケベ!」とか言われちゃうかもしれないけどネ。
でも、愛奴さんに言いたいです!
「あなた、はっきり言って殺人狂ですよ」
だから、映画になったのか!
まぁ、そんなこと言ったら、ダーティハリーだって警察バッチをつけた殺人鬼だし、チャールズ・ブロンソンが演じたポール・カージーなんて大量殺戮者になっちゃいますけどね!
あと、愛奴の客が1人づつ殺されていくので、愛奴を犯人と気付いた役人が、他のまだ生き残っている愛奴の常連客に注意しろ!!って忠告してるのに、
「愛奴が殺人犯?そんなことあるかっ!!」
って、役人に口答えしてますけど、これって、登場人物たちも、ちょっとマヌケすぎでしょう。いや、“ちょっと”じゃなくて、“かなり”マヌケでしょ。マヌケというより、ストーリー上おかしいです!これで、愛奴が犯人じゃなかったら、ピーター・セラーズの「ピンクパンサー」シリーズの『暗闇でドッキリ』(1964年)になっちゃいますよね!
まあ、エロチック路線まっしぐらみたいな宣伝コピーでしたけど、実は、ストーリーや、剣での戦いのシーンを含めて、かなりマジメな武侠片になってます!この怒りまくった殺人鬼の主人公のキャラクターについていければ、かなり面白いかも。
香港武侠映画の1本として記憶にとどめておいてもいいかもしれない1本っていうことで。 60点
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これで愛奴が犯人じゃ無かったら『暗闇でドッキリ』になっちゃいますよね。
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ブロンソンのポール・カージーシリーズでは1番好き!!『ロサンゼルス』
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ダーティハリーの方が殺人してます!
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