『追龍』
追龍 CHEISING THE DRAON(2017年香港)
監督:ウォン・ジン
ジェイソン・クワン
脚本:ウォン・ジン
出演:ドニー・イェン
アンディ・ラウ
ケント・チェン
■ストーリー■
1974年以前の香港は暗黒時代だった。警察と黒社会が結託し汚職が横行していた、、。
1960年潮州出身のン・サイホウはそんな香港にやってきた。黒社会のケンカに参加したサイホウと仲間たちだったが、機動隊に捕えられてしまう。サイホウと同じ潮州出身リー・ロック探長は腕っぷしの強さを見込んで釈放し金も与えるのだった。その後、ロックは順調に出世していくのだった。
一方、サイホウは、チウのカジノで盗みを働いた仲間を助けるため黒社会の一員になるのだった。チウの部下となり九龍城砦で働いていた。九龍城砦の地区は南京条約でグレーゾーンとなっておりイギリス政府も香港警察も手を出せない無法地帯になっていた。
黒社会の組織を入れ替えようと画策するロックは。九龍城砦へ交渉へやって来るが、長年争っていた探長トン・ガンと、黒社会のチウとチョンの罠にはまり殺されそうになるのだが、事前に情報を得ていたサイホウに助けられるのだった。しかし、ロックを助けるとき、裏切り者としてチウに膝を砕かれてしまうのだった、、、。
ロックは、サイホウに香港の半分を与え、警察と黒社会が結託し、お互いに利益を分け合うのだった、、、。
■感想■
実在した黒社会のボスと香港警察をモデルにした実録映画。
監督は香港で映画を撮り続けるエンターテイメント派のウォン・ジン。
制作は、ウォン・ジン、ドニー・イェン、アンディ・ラウ、コニー・ウォンと、主演の2人も製作に関わっています。
香港の人にとっては身近な話なんでしょうか??自分は全然知りませんでした、、、。
今作は【香港電影金像奨】撮影賞と編集賞と2部門で受賞。ノミネートは
調べたら、アンディ・ラウは1991年の『リー・ロック伝 大いなる野望PARTI炎の青春』、『リー・ロック伝 大いなる野望PARTII香港追想』でも同じロック役を演じています。
今作で製作もしているので、リー・ロックは、アンディ・ラウにとってかなり思い入れのある役なんでしょう。
麻薬、売春、カジノ、何でもありの黒社会と警察とのつながりって、こわすぎの香港警察。
フランス映画に良く出てくる悪徳刑事が当たり前のような世界、、、。
アンディ・ラウ演じるリー・ロックも悪徳警官ですが、それよりも悪い警官やイギリス警官が、、、。
多少の脚色があるでしょうが、実録物なんで、大まかなあらすじは変更しようもなく、悲劇に向ってストーリーが進んでいきます。どれだけ実際に近いのかは分からないですけど、、、。
セットとか作ったんでしょうけど、九龍城砦とか街なみとかの1960年代の最限度すごすぎです。
香港ノワール度 ★★★
エンターテイメント度 ★★
1960年代再現度 ★★★★★
こういう実録物、または実録系の作品はあまり好きではないのですが、かなり面白く観れました。あまり得意じゃない自分がランニングタイム128分と長い作品で全然飽きることなく観れたので、こういう実録映画好きな映画ファンにはすごーく面白く観れるかも?
アッという間の128分です。まるでTVシリーズを観たかのような満足感。
実録映画好きな映画ファン以外だと、やはり香港映画ファンにも最高の1本かも??
もちろん、ドニー・イェンのファンの方も必見!
無敵のキャラクターでなく、今作では演技派に、、、。
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