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「投資家が「お金」よりも大切にしていること(藤野英人)」という本はとてもオススメ!

2014年02月14日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 「投資家が「お金」よりも大切にしていること」という本は、成長する日本株に投資する「ひふみ投信」を運用するレオス・キャピタルワークスを創業し、取締役・最高運用責任者(CIO)である藤野英人さんが書いた本です。

 この本では、日本人は本来は手段であるお金を貯め込むことに執着し、そのことによって人を信じないし、日本自体が悪循環になっていることを指摘し、これからは、世の中はみんなが使うお金で互助的に成り立っているのだから自らのリターンを得るためにも自覚的に消費や投資をし、清く豊かな明るい未来を目指すべきということについて書かれています。

 そのためには、変化と向き合い、変化をチャンスと捉え、変化や成長を望んで、実際に動くことが大切とのことで、その通りかと思います。

 また、投資とは、明るい未来のために情熱や行動、時間、回数、知恵、体力、お金、運というエネルギーを投入し、モノやサービス、感謝、成長、経験、お金を得ることだということについて書かれていて共感しました。

 また驚いたのは、バブル崩壊後の日本は失われた10年や20年と言われますが、その期間に成長できなかったのは実は大企業であり、東証二部の規模が小さかったり社歴が浅い会社は10年間で67%のプラスであるということです。
 そして2602社中、1705社と66%の会社の株価が実は上昇しているんですね。
 実は日本は成長している部分もかなりあるということです
日本の未来に対しては真面目にやれば楽観的に考えて良いのではと思います。

 この「「投資家が「お金」よりも大切にしていること」という本は、お金や経済、社会の本質について考えさせられ、とてもオススメですね!

以下はこの本のポイントなどです。

・日本の現金・預金の比率が突出して高いことがわかります。日本が55.5%と半分以上占めているのに対して、アメリカは15.3%、イギリスは32.2%、ドイツは39.4%、フランスは31.3%になっています。何が言いたいのかというと、日本は「現金と預金」の比率が高くて、他の国は有価証券や株式といった「投資」の比率が高いということです。

・この統計からわかることは、ずばり、日本人はお金が大好きだということです。現金と預金が大好きといった方が正確かもしれません。お金が好きといっても、お金を使うのが好きというわけではありません。何かを消費するわけでも、株式などに投資するわけでもなく、現金や預金として、お金を自分の懐に貯め込むのが好きなのですから、「お金そのもの」が大好きなのです。日本の個人金融資産は総額1400兆円だと言われていますが、そのうちの半分強、800兆円もの莫大なお金が、現金と預金なんですね。貯蓄型の生命保険も含めると、それ以上のお金が、まったく使用されずに眠っていることになります。

・日本は先進国のなかでもっとも寄付をしない国です。ほとんどの先進国では、家計の2~3%くらいの金額を寄付します。アメリカは3%です。ところが日本人は、家計のたった0.08%しか寄付しないのです。寄付主体における個人の比率を見ると、日本は36%です。残りの64%は企業や団体になります。一方、イギリスでは個人の比率が60%、アメリカでは76%も占め、いかに一般の人々が寄付を行っているかがわかります。

・困っている人のために寄付もしないし、社会にお金を回すための投資もしない。じゃあ、他の先進国の人たちに比べて、公共のためのお金である税金を多く払っているのかといえば、そんなことはない。日本の税率はむしろ低いくらいです。じゃあ、いったい何をしているのか?日本人は自分のこと、すなわち、自分のお金のことしか考えていないのです。自分のお金を現金や預金として守ることしか考えていないのです。

・自分でお金を貯め込んでいるということは、人にお金を出したくないということ。それは、人を信じていないことでもあります。日本人ほど、他人を信じていない民族はないということに他なりません。

・私が強く言いたいのは、アメリカでは「民間人(のお金持ち)」が悪を倒す」といった一般的なヒーロー像がある。それに対して、日本でのヒーロー像はあくまでも「公務員が悪を倒す」である、ということです。

・「貧しく」と言っても、理想的な生き方を実現するために自らが積極的に受け入れた貧しさであり、心の貧しさではありません。お金やモノを貪らない生き方、物質的な豊かさを捨て去った生き方は美しいですし、ステキな価値観だと私も思います。ところが残念なことに、この「清貧の思想」は、本来の思想とはかけ離れた解釈で日本人に根づいてしまいました。「理念に生きるために、あえて豊かな生活を拒否する」という思想が、「豊かになるためには、理念を捨てて汚れなければいけない」という考え方に変わってしまったのです。それが「豊かになることは汚れることだ」となり、「お金持ちは何か悪いことをしてお金持ちになったに違いない」といった考え方になったのでしょう。お金持ち=悪であり、悪を倒すどころか、倒される対象となってしまいました。ねじれて解釈され、定着してしまったわけです。私は、この「清貧の思想」の間違った解釈が日本をダメにしているのではないか、とつねづね思っています。なぜなら、「貧しいこと」そのものが美しくて正義であるかのような錯覚に、私たちを陥らせているからです。

・私は長年、投資家として生きてきたからこそ断言できることがあります。それは、「清く豊かに生きることは可能であり、また”清豊”を目指すことが、結果的に長期間にわたって会社を成長させることにつながる」ということです。けっしてあるべき姿だから、という理由だけではなく、ビジネス的・お金的な面からも、清豊を目指すべきなのです。

・昔であれば、「汚いことをしてお金を儲ける」ことができたかもしれませんが、いまの時代では絶対に無理です。そして、一度信用を失うようなことをすれば、株式上場が不可能になるのはもちろんのこと、再起自体も厳しくなります。しかも、上場までいくには、金融機関や監督官庁とのやりとりがあるし、証券会社や証券取引所の審査もあります。そうした「山」をすべてクリアして、さらに機関投資家などにきちんと説明できて、はじめて株式上場を迎えることができるわけです。こうした「軌跡」からわかるのは、「清貧」でも「汚豊」でもダメで、「清豊」でなければ、なかなか株式上場まで会社をもっていくことはできない、という厳然とした事実です。だからこそ、上場会社の創業経営者たちは、私の話に「そのとおりです」と納得したのでしょう。理想論でも机上の空論でもなく、そうしなければ成功できないことを実体験から知っているのです。

・新しいビジネスをつくって成功したり、お金持ちになってお金を寄付したりすることは、世の中に大きく貢献しているころであり、「かっこいい!」というのが、アメリカ人のスタンダードな考え方です。これは、「汚れてもいいので、お金持ちを目指す」か「貧しくてもいいので、清らかさを目指す」のニ択しかない日本人とは、かなり違う価値観だと言えるでしょう。社会的な善とお金持ちになることが両立しているのが、アメリカの社会であり、ビジネスの成功者やお金持ちはパブリックなことをする存在であるというのが、アメリカ人の考え方なのです。

・消費者の要望にすべて応えようとすると、従業員はさらなる仕事をしないといけなくなるし、とはいえ消費者は「より少ないお金で過剰なサービス」を求めてくるので、商売的にもうま味がなく、「あがったり」でしょう。そうすると、労働環境はますます悪くなり、ブラック企業は増え続けることになります。そこで働く人たちは仕事中に多大なストレスを感じ、今度は自分が客になったときに、そのストレスを従業員相手にぶつけることになる。こうしたバッドスパイラルが起きているのが、いまの日本の状況なのです。

・人は生きているだけで消費活動をしていて、誰かの生産活動に貢献しています。もっと言えば、私たちが消費したお金は誰かの給料になっているし、逆に、私たちが得る給料も、誰かが消費したおかげでももらえているのです。すべてはつながっている-このことを、経済用語で「互恵関係」といいます。私たちは誰かを支え、誰かに支えられているんですね。まわりとの関係で私たちは生かし生かされているのだと認識することが、経済を理解するうえでもっとも重要なことです。

・私の座右の銘に「自他不ニ」という言葉がありますが、これはまさに互恵関係と同じことを言っています。自分と他人はふたつに分けることはできない、という意味であって、もともとは大乗仏教の考え方なんですね。自分の喜びは他人の喜びにつながり、他人の幸福は自分の幸福につながる。だから、みんなの幸せを考えることが、最終的に自分の幸せを考えることにつながっていく-この自他不ニの感覚が強ければ強いほど、「社会に対して何かしなければ」という意識が生まれてくるし、具体的に寄付や投資といった活動にも結びつきます。

・コンビニでアルバイトをしている学生が、「お客さんから「ありがとう」と言われると、自分でも信じられないくらい嬉しくなるし、やる気も出てくる」と言っていました。接客業をしたことのある人なら、この感覚がよく理解できるのではないでしょうか?そうすると、「もっとお客さんに満足してもらうために何をすべきか?」などと考えるようになるのが、人間の自然な感情です。ブラック消費者がブラック生産者を生み出すのと180度逆の、グッドスパイラルが生まれてきます。「ありがとう」と言うことは、最終的には、自分のところに返ってくるんですね。

・店員に対して威圧的な態度を取る人は、同僚や恋人や友人に対しても威圧的な態度を取ります。そういうことはむしろ女性のほうがよくわかっていて、デートで相手の男性に対して幻滅するのは、レストランの店員などに対して横柄な態度をとる人だそうです。よく聞く話だと思いますが、なぜ彼女らがそれを嫌うのかといえば、それは自分が恋人や奥さんになったときにされる態度だということに、しっかり気づいているからなんですね。

・自分の消費活動を記録することは、けっして節約するために行うのではありません。もちろんそういう用途にも使えますが、いちばん重要なのは、「お金の使い方に自覚的になる」ためです。

・世の中は、みんなが使ったお金で成り立っています。つい忘れがちですが、自分のカラダが自分の食べたものからしかできていないのと同じことですね。日本の地方や郊外は「ファスト風土」と呼ばれるように、どこに行っても同じような風景(街道沿いにチェーン店やショッピングモールが建ち並ぶ風景)が広がっていますが、それは、みんながそういうお金の使い方をしたから、そうなっているだけのことです。現に、ひとり当たり年間600杯もの珈琲を飲むという珈琲大国イタリアにh、スターバックスが1店もありません。独自のバール(珈琲ショップ)文化が根付いていて、スタバができたとしても誰も行かないんですね。商売として成り立たないので、出店がないのです。県外の人にはあまり知られていませんが、じつは島根県の松江市も、独特のカフェ文化が根付いていて、チェーンの珈琲店がほとんどありません。それも、消費者である地域住民の「選択」なんですね。消費をすることは、大げさではなく、社会を「創造すること」でもあるのです。

・孤独を埋める商品・サービスが売れるからといって、そのことになんの疑いも持たず、単に孤独を煽ってしまえば、結果として孤独感は増幅していき、孤独な人がさらに増えていくことになるでしょう。そうすると、さらにさらに孤独を埋める商品・サービスが市場にあふれ、孤独も無限増殖していく・・・。なんだかデフレスパイラルみたいな現象ですね。そうやって、お金も時間も自分の人生も「消費」してしまって、本当にいいのでしょうか?そこを一度、自問してみてほしいのです。みなさんは、ただ生きているだけで大きな価値があります。であるなら、その価値をさらに大きなものにするように、自覚的に行動してほしい。私はひとりの投資家として、そう強く思っています。

・英語で会社はCompany、そしてこの言葉のもともとの意味は「仲間」です。もうひとつ、会社=株式会社の「株式」という言葉についても考えてみると、株式は英語でShareです。「食べ物をシェアする」とか「シェアハウス」のシェアですね。「分配」であり、「分け与えること」です。

・人間の祖先も多くが死んでしまい、絶滅の淵に立たされたそうです。しかし、ここからが面白いのです。生き残った人間のうち、さらに生き延びることができたのは、血縁でなくてもお互いに助け合い、少ない食べ物を争わずに分かち合ったグループだけなのだそうです。要は「協力」こそが、人間が生き残った大きな戦略であり、人間を人間たらしめている大きな要素だということです。

・NPOやNGOの活動のキモは、人に奉仕するために頭を下げ、罵倒されてでもお金を集めていくことです。ここを理解していない人が、いかに多いことか。だから、NPOやNGOを始めても、勝手に幻滅して、すぐに辞めていく・・・。そういう人は、どこかに巨大なお金のプールがあって、そこからいくらかのお金を掬い取って困っている人たちに渡してあげれば、すぐに「ありがとう!」と感謝されて、「ああハッピーだ、良いことをしたなー」という気分に浸れると勘違いしています。でもこれは、考えてみると、ものすごく上から目線ですよね。「良いことをしている」という意識の裏に大きな甘えがあるので、たとえば援助者に対してきちんと説明責任を果たすとか、寄付をもとにした活動のパフォーマンスを上げていくといった基本的なことが疎かになって、とにかくお金が集まらないし、事業も拡大しない。「良いことをしているんだから、少し大目に見てください」と、心のなかでは思っているのかもしれません。日本のNPO・NGOの問題は、一言でいえば、担い手がアマチュアだということです。資金調達に対する知識と知恵と責任感が乏しすぎるので、結果的に、中間支援団体もなかなかお金を出すことができません。結局、お金を出したとしても、ディスクロージャー(情報公開)すらしないような傲慢なNPO・NGOが多いのも、残念なこととに事実なのです。

・ウィプロ・テクノロジーズというインドのITサービス企業の会長は、きっぱりと次のように応えました。「私の成功とは、長期的な人間関係を築いて、人に奉仕することだ」私は、ぶったまげました。一般的に成功というと、「お金」「名誉」「地位」といったことを思い浮かべると思います。しかし彼にとって成功とは、そういった類いのものでも、何かをつくることでもないのです。要するに、たくさんの友達に自分がいろいろなことをしてあげたい。それがいちばんの成功であり、いちばんハッピーだと言うわけです。私は彼の話を聞いてものすごく感動しました。彼が言っていることは、「まったくその通りだ!」と腹に落ちたのです。多くの友達や仲間がいて、彼らに喜んでもらうことがいちばんステキなことではないかと、私も思えるようになったのです。

・アップルの故スティーブ・ジョブズが、まさにそういうタイプの社長だったと思います。彼は、自社の商品やサービスを、企業のトップの視点というより、お客さんの代表としての視点から見ていました。彼はユーザーに「最高のもの」を届けることだけを考えていたんですね。社内事情的にいろいろと問題があったとしても、それはお客さんからしたら無関係なので、いとも簡単に無視していたようです。じつに横暴ですし、一緒に働く人間からしたら最悪でしょうが、ジョブズは本当に真面目だったんだと思います。

・私は「虚業」という言葉が大嫌いです。ITだろうと金融だろうとメーカーだろうとサービス業だろうと、あらゆる業種の社長さん、約5700人と直接会って話をしてきた私は、世の中のすべての仕事や会社は理由があって存在していることを、自分の目で確認してきました。虚業んんて、どこにもありませんでした。提供する商品なりサービスがあり、それを受け入れるお客さんがいるかぎり、その仕事や会社には価値があるのです。あなたには価値が感じられなくても、誰かの役に必ず立っていて、世の中に価値を提供している。雇用も提供しています。世の中には儲かる会社もあれば儲からない会社もある。楽な仕事もあれば、汗水たらす仕事もある。意義を感じやすい仕事もあれば、一見、意義を感じにくい仕事もある。しかし、虚業という仕事は、ひとつも存在しない。

・投資とはいったいなんでしょうか?私は「投資とは、いまこの瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しをいただくこと」だと考えています。「お金」ではなく「エネルギー」をやり取りするのが投資なんですね。エネルギーの中の一つがお金であって、未来からのお返しの中の一つがお金だという認識です。エネルギーの要素として、私は以下の8つのものを考えています
 エネルギー=情熱×行動×時間×回数×知恵×体力×お金×運
未来からのお返しは以下だと考えています。
 未来からのお返し=プロダクト(モノやサービス)×感謝×成長×経験×お金

・私の考える投資の目的はただひとつ。「世の中を良くして、明るい未来をつくること」なんですね。最大のお返しとは、”明るい未来”のことです。そして、未来が明るくなれば、自分自身もより良い人生を送れるようになります。

・貯金として眠っているお金、特にタンス預金のお金に、世の中を変えるエネルギーがあるでしょうか?いいえ、それはエネルギーが消滅した「死んだお金」です。そういった「死んだお金」の収集に熱心になっているのが日本人であり、テレビやニュースの話題も、「死んだお金」をどう分配するか、といった話ばかりです。そして、多くの人が、自分や自分の家族のためだけに何十年もかけて集めた「死んだお金」を後生大事に抱えたまま、この世を去っていきます。ふだん使っているお金にしても、何も考えずに漠然と消費していたり、ただ「安いもの」を買っているのだとすれば、それはかぎりなく「死んだお金」に近いでしょう。お金に支配された人生とは、自分のことだけを考えている「閉じた人生」に他んりません。自分さえよければいい、自分の家族さえよければいい、自分の会社さえよければいい、自分の地域さえよければいい、自分の国さよければいい・・・こういったものは、きわめて非・投資的な考え方です。

・私はファンドマネージャーとして、「成長する会社」を中心に等しすることにしています。もっと言えば、「利益」を上げ続けている会社を狙って投資を行う。株式市場がステキなのは、どんな会社であろうと、利益が上がればそれに連動して株価も上がるところです。長期的に見れば、利益と株価の高下は完全に一致します。会社の規模や知名度なんて、まったく関係ありません。成長する会社の株価が上がるという意味でいえば、株式市場はかぎりなく平等でフェアなところだと言えるでしょう。そして、「利益を上げる」ということをもう少し突っ込んで考えてみると、結局は「真面目な会社」しか、長期的に利益を上げることはできないんですね。短期的には、株主や従業員やお客さんのことを考えないような「不真面目な会社」が利益を上げて、その株価が上昇することもありますが、長期的に見れば、そういう会社はやがて凋落します。なぜなら、法律やお客さんの目も厳しいし、高すぎたり、ニーズがなかったり、品質の悪い「適切でない商品・サービス」は、競争相手によってやがて淘汰されていくからです。資本主義社会では、正しい方法で、お客さんや世間からの信用を得られない限り、長期的に利益を上げ続けていくのはほとんど不可能でしょう。要は、真面目に世の中のために努力している会社しか、成長し続けられないというわけです。会社もまた、理想と現実の間で揺れ動きながら、最終的には理想を追求していくべき(いかざるを得ない)存在だと言えるでしょう。

・私の運用するファンドにはマイナーな会社の株がたくさん含まれているので、「そんな会社の株を持って、危険じゃないんですか?リスクが高いですよね?」と聞かれることも多いのですが、それはリスクの意味を完全に取り違えています。本来、「成長にかける」ことがいちばん安全で、リスクが低いのです。だから私はビジネスとして、成長株に投資しています。理想論ではなく現実的に、大きな投資成果をあげるためには、それしか方法がないとも思っています。

・地方の田舎の無名会社であろうと、成長すところにいればその人は成長し、東京の大企業であろうと、成長しないところにいればその人はダメになるでしょう。個人レベルでも、「成長にかける」ことがいちばん安全な道なのです。だから、私が就職活動中の大学生に言っているのは、会社の知名度や規模、ましてや給料などではなく「真面目かどうか、成長しているかどうか」で会社を選べということです。

・真の安定とは、変動・変化をしないことでは、けっしてありません。変化と向き合い、変化をチャンスと捉え、変化(成長)を望んで、実際に動くこと。要は、変化こそが安定なのです。

・投資家としての私にとって最終的に大事なのは、「人を信じること」です。私が株式投資で、莫大なお金をある会社に投入するかどうかを判断するとき、最終的には、信じられるかどうかです。その会社の経営者や従業員や株主のことが信じられれば株を買うし、信じられなければ見送ります。

・2002年12月から2012年12月までの10年間のTOPIXが2%しか上昇していない理由は、日本の大企業がダメだったからです。実はその裏側で、東証一部に上場している中小企業(一部の大企業も)は成長していたのです。株価が上がった約70%の会社を見てみると、平均して毎年7%ずつ利益が出ています。この7%という数字は、非常に大きな数字でしょう。なぜなら、10年え倍になるからです。1.07を10回掛けると、1.967となり、ほぼ2倍になります。つまり、日本の東証一部に上場している会社の7割は、この10年間で利益が倍になっているわけですね。利益と株価はほぼ同じように動いており、実際に株価は約2.1倍になっています。利益においても株価においても、高度経済成長期並みの成長をしているんですね。そういった状況にも関わらず、全体を指して「失われた10年」とか「失われた20年」と言うのは、どう考えてもおかしな話でしょう。

・私は、日本の未来に対してきわめて楽観的に捉えています。日本の先行きは暗い、とも思っていないし、経済がダメになるとも考えていません。それは、ひとりの投資家として、全力で生きる多くの人を間近で見てきたから、そう言えるのかもしれません。真面目で、成長している会社を主に見ているので、未来は暗いと思うことのほうが、むしろ難しいくらいです。私には、会社がひとつの生命体にも見えるし、株券や紙幣がただの紙切れにはどうしても見えない。その裏に、多くの人の努力と忍耐、勇気と挑戦、汗と涙、希望と歓喜、怒りと哀しみ、賞賛と嫉妬があることを知っているからです。

<目次>
はじめに
 あなたがペットボトルに支払った「150円」の行方
 お金について考える、ということ
第1章 日本人は、お金が大好きで、ハゲタカで、不真面目
 8割の学生が「お金儲け=悪」
 日本人は世界一ケチな民族
 お金について「何も考えていない」
 日本人は不真面目なお金教の信者
第2章 日本をダメにする「清貧の思想」
 バットマンはなぜ「かっこいい」のか?
 日本のヒーローは・・・公務員
 日本人が美徳とする「清貧の思想」
 じつは、清豊でなければ成功できない
 新しいビジネスを始めるのは、立派なことか?
 「なぜ国がやらない!」と怒り出すのが日本人
 「アリとキリギリス」のアリにそっくり
第3章 人は、ただ生きているだけで価値がある
 経済って、よくわからない・・・
 残業250時間の「ブラック企業」
 誰がブラック企業を生み出すのか?
 いま、”ブラックスパイラル”が起きている
 経済は「互恵関係」
 経済の語源は「共同体のあり方」だった!
 「ありがとう」はチップ
 ひとりひとりが日本経済
 一ヶ月の出費をすべて記録すると、何が変わるか?
 自分のお金をステキなものに使う
 「孤独」を埋める消費
第4章 世の中に「虚業」なんてひとつもない
 日本人は仕事も会社も同僚も、あまり好きではない
 「会社」とは何か?
 なぜ、社長に対して学生がプレゼンを行うのか?
 NPOや社会起業家に対する誤解
 「ぼくはフォースの暗黒面に落ちていた」
 会社とは、きわめて人間的な存在である
 会社の価値は、何で決まっているのか
 株主総会でわかる、会社の真面目さ・不真面目さ
 私がインド人経営者にぶったまげた理由
 あなたの会社の社是は形骸化していないか?
 従業員の頑張りはお客さんには無関係
 日本の投資信託がトピックス型だらけの衝撃理由
 「金の卵」の失望
 ソニー凋落の兆しはプレゼンに表れていた
 真面目な会社はどうかを見分ける方法
 「虚業」と言い切る人は、自らの無知をさらけだしている
第5章 あなたは、自分の人生をかけて社会に投資している、ひとりの「投資家」だ
 投資は、「お金」ではなく「エネルギー」のやり取り
 エネルギーの8要素
 駅のトイレで出会った、偉大な投資家
 なぜ「カネの話は人生でいちばん大切」なのか?
 ブレてもいい。揺れ動いてもいい。一歩ずつ理想に近づいていこう
 私が「成長する会社」に投資する理由
 本当の安定とは「成長し、変化すること」
 あなたはなぜ「行動」できないのか?
 最後の最後は「エイヤ」
 投資の果実=「資産形成」×「社会形成」×「こころの形成」
 ネガティブ情報の洪水に溺れそうな、日本の若者たち
 誰が日本経済を「失わせた」のか?
 日本経済の足を引っ張っている「日本経団連」
 モノクロのレンズを捨てよう。世界はもともとカラフルなところなのだから

面白かった本まとめ(2013年下半期)

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