A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

酒とノイズ第2回@渋谷UPLINK FACTORY 2011.5.15 (sun)

2011年05月17日 00時45分59秒 | 素晴らしき変態音楽
非常階段/インキャパシタンツの美川俊治氏によるノイズ講座の3月に続く第2回は題して「Borbetomagusとその周辺」。前回のザ・ニュー・ブロッケイダーズは私もコレクションしており馴染みがあったが、ニューヨークの轟音即興トリオ、ボルビトマグースは聴いたことがなかったので楽しみにして出掛けた。内容がかなりコアだけに動員が不安だったが、日曜日ということもあり50席くらいの会場はほぼ満員に近い入り。ただしノイズ・ファンだけじゃなく日本酒関係のお客さんもいた。


ボルビトマグースは非常階段と同じ1979年結成。基本編成はサックス二人とギタリストのトリオだ。美川氏は当時秋田昌美さんの書いた雑誌のレビューで知りデビュー・アルバムを手に入れ、フリージャズのインプロを遥かに凌駕した激ノイズ・サウンドに惹かれて以来彼らを追っている。1988年にニューヨークを訪れ、かなり危険な地域にあるクラブへ彼らを観に行ったという。メンバーは日本に自分たちのファンがいるとは思わず、半信半疑だった。そんなエピソードを語りながらレコード/CDを聴かせる。NYで彼らと共演したハードコア・ノイズ・バンド、Demo Moeのライヴ音源(美川氏録音)や、彼らとの共演歴の長いヨーロッパのノイズ・デュオVoice Crack、メンバーのソロや別ユニットなどレア音源がたっぷり聴けた。

美川氏の尽力で日本盤CDがリリースされたり来日公演が実現したりした。渋谷ラママでのライヴは美川氏が今まで経験した中で最も大音量の演奏だったという。インキャパシタンツが前座で出演し、最後に共演したが緊張のあまり遠慮した演奏になってしまったことなど、当事者しか語れぬ興味深い話が続く。ボルビトマグースは現在も精力的に活動しており、まさにアメリカの非常階段といった存在である。

17:30に始まり2度の休憩を挟んで終了は21:30。レアなノイズと美味しいお酒をたっぷり堪能した。個人的にはもっと大音量で聴かせて欲しかったが。

イベント終了後、ヘアスタのライヴで知り合ったK氏(中原昌也氏の「作業日誌2004-2007」にも登場する)と居酒屋に飲みに行きディープな音楽談義に花を咲かせた。

ノイズ聴き
お酒を飲んで
いい気分

酒とノイズ第3回は7月頃の予定らしいが、既に相当マニアックな領域に踏み込んでしまったので次のテーマを何にするか美川氏も悩んでいた。


コメント
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