A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

下山(Gezan)/嘘つきバービー/打首獄門同好会/The Acid House.@下北沢Garden 2013.3.3 (sun)

2013年03月05日 00時23分15秒 | 素晴らしき変態音楽


Beat Happening!MAX!
LINE UP:下山(Geazan)/嘘つきバービー/打首獄門同好会/The Acid House.(下津光史 from 踊ってばかりの国)

Beat Happening!参戦は2011年10月以来1年半ぶり。ビーハプは若手中心の4~6バンドの対バン・イベントで通算900回を超える息の長い企画。客層も10~20代の若者ばかりで特に女性客が多い。物販コーナーで出演メンバーがファンと交流したりミュージシャン仲間が観客に交じって観戦したりしていて気軽なコミュニケーションの場でもある。今回は下山と嘘つきバービーというどちらもビーハプで観たことのある曲者の組み合わせが絶妙なので参戦したが未知のバンドとの出会いも楽しみだった。

最初は踊ってばかりの国の下津光史(Vo,G)と林宏敏(G)のデュオThe Acid House.。神戸出身の踊ってばかりの国は2009年のデビュー以来個性的な歌とフラワーミュージックを標榜するユニークなサウンドで異彩を放つ4人組。昨年ベースが脱退し現在活動休止中。下津のソロユニットとしてスタートしたのがこのデュオ。クラブ系っぽい名前だが下津の歌とアコギに林のサイケデリック・ギターが絡むサウンドは踊ってばかり~のアンプラグド版といえる。親しみ易い大阪弁のMCとポップなメロディとシニカルな歌詞がイベントの雰囲気をもり立てる。「今日のイベントは後半に行くに従って爆音になる構成」「下山いいよネ」と語った下津は下山の時客席で大暴れしていた。




2番目はお楽しみの初見バンド打首獄門同好会。首タオル&「獄」Tシャツ姿のファンが前列を固める。結成8年目のベテランだけに根強い人気。TV紀行番組のテーマ曲のSEでお遍路姿で登場。番組DVDの発売記念だそう。お笑いMCをかましての演奏は本格派グランジハードコア。ヘドバン女子ベーシストのぶっとい低音が腰に来る。生活密着型重低音スリーピースバンドと呼ばれるコミカルかつアグレッシヴな演奏はとても面白い。ひなあられ代わりにうまい棒を配る演出も良。「カモン諭吉」「私を二郎に連れてって」のシンガロングが最高だった。

(写真の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)



続いてお久しぶりの嘘つきバービー。2年前メジャー・デビュー・アルバム「ニニニニ」にぶっ飛んで以来彼らの楽曲はiPodの定番となりライヴも何度か通ったが昨年初頭Vo,B岩下優介の緊急入院で半年間活動休止。夏にワンマン「あたらしい嘘つきバービー」で再始動しキノコホテル、八十八ヶ所巡礼、BiSなどと対バン。少し太り妖怪性が増した岩下と椅子ギターの千布寿也、パワードラムの豊田茂の変態ロックを観るのは1年半ぶりなので懐かしくも新鮮な気分。新曲はなかったが何度も聴いて頭にこびりついた楽曲の数々に感動。アメリカの変態バンド、ディアフーフに通じるポップと前衛の融合を実践する彼らの復帰はテン世代ロックシーンのいい刺激になるに違いない。




トリは下山。新しい入場SEはマヒトによるサウンドコラージュか。いつも通りのキレキレのサイコデリシャス・ハードポアが炸裂。十分温まっていたオーディエンスがそれに応じて大爆発、微粒子のブラウン運動を思わせる激しいモッシュが起こる。演奏者と観客が真剣勝負で応酬しあう一体感。うぉぉぉっ!やっぱりこうじゃなくちゃね!1月のワンマン以来心の奥にわだかまっていたモヤモヤが一気に霧散する。生贄の儀式さながらに激しく身悶えし飛び回る4人の姿がスローモーションのように浮き上がる。壮絶な殺戮空間に身を浸す喜び。客席のエネルギーを吸い込みどこまでもヒートアップする演奏はどんどん輝きを増し眩く燃え上がる火の玉と化して客席に飛び込むマヒトの姿にロック究極の曙光を見た。




ロックとは
やさしさとは
何だろう

山を下りれば答えが見つかるかもしれない。
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