A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

CD不況を一喝!「あまコンピ」企画書 (ハッキリ言って便乗企画)

2013年06月20日 00時24分55秒 | 妄想狂の独り言


90年代~00年代前半にかけてコンピレーション・アルバムのブームがあった。「NOW」「HITS」「MAX」といったヒット曲系、「That's Eurobeat」「SUPER EUROBEAT」「JULIANA'S TOKYO」といったダンス系、「feel」「image」といった癒し系、他にもCMソング、バラード、カフェミュージック、パンク、トリビュート等様々なテーマで編成したコンピがリリースされ、中には100万枚近い大ヒットを記録するものもあった。着うたや配信やYou Tubeのない時代、好きな曲はあるけどアルバムを買うほど好きではない、という多くのリスナーにとってコンピレーションは最適だった。レーベルを超えた選曲を売りにしたCDも多かった。



しかしCDが売れないと言われる現在、コンピ市場はほぼ消滅したといっていい。YouTubeにはヒット曲や特定のテーマで選曲した再生リストが無数にあるし、好きな曲をお気に入り登録すれば自分だけのコンピが簡単に作れる。10年前もてはやされたコンピ盤は、CD墓場ブッコフ¥250コーナーでも売れず、産廃処理される運命を辿る。

そんなコンピ氷河期に敢てコンピ企画を提案したい。まさに今やるしかない旬の企画である。恐らく実現へ向けて動き出したレコード会社もあるだろうから、いち早くリリースした方がいい。

<コンピレーション企画>
「あまコンピ」シリーズ

NHK連続テレビ小説「あまちゃん」が視聴率20%超えの驚異的人気。特に40~50代男性に人気が高い。この年代はCD全盛期に育ちコンピ・ブームに踊った世代で、CD離れが進む若年者層に比べ、所有欲が高く、CDやアナログ盤の中心的な購買層である。さらに劇中で使用される80年代歌謡曲やポップスは勿論、スカビートのテーマ曲などオリジナルサントラ音楽の人気も高く、音楽ファンの掘り起こし効果も見られる。今年の流行語大賞候補No.1「じぇじぇじぇ」をはじめ、社会現象的な話題になっている。

音楽業界もこのブームに便乗しない手はない。ただし相手は公共放送のNHK。表立ってタイアップは不可能。また音楽担当の大友良英はあまちゃんの楽曲が政治や営利目的に使われるのをとても嫌っている。

そこで考えたのが、海女ちゃんではなく「尼さん」のあまコンピ。シリーズ監修は瀬戸内寂聴に依頼する。何故寂聴か、と問われれば、今年のFREEDOMMUNE 0<ZERO>ONE THOUSAND 2013に出演し、Penny Rimbaud(co-founder of CRASS)や大友良英やボアダムズや灰野敬二と対バンするから。萩原健一や辻仁成といったミュージシャン出身者とも付き合いがあるから、音楽に造形が深いに違いない。

ただしジャケットに寂聴の写真を使うと余りに説法臭くなるので、若くかわいい尼さんを起用し、海でフォトセッションをおこなう。法衣で海に入り頭に手ぬぐいを巻けば、天野アキ(能年玲奈)と区別がつくまい。騙しっぽいが、間違いなく本物の尼さんなので問題ない。





シリーズ中、最も力を入れるのは「あまノイズ」である。実はこのシリーズの肝がこの商品なのである。というのは「あまノイズ」に大友良英を参加させて仲間に取り込むことで、便乗商法だと文句を言えないようにするため。さらに「あま階段」を結成すれば、例のイントロの触りだけでも使わせてくれるかもしれない。ちなみにあま階段は潮騒のメモリーズ+非常階段ではなく、瀬戸内寂聴+マル非なのでお間違いなきよう。

このご時世に宣伝制作費はほとんどゼロに近いと思われるので、あまノイズさえちゃんと出来れば、残りの「あまアイドル」「あま歌謡」「あまフォーク」「あまクラシック」「あまジャズ」の選曲に神経を使う必要はない。聴きやすく当たり障りがない、できれば著作権切れの楽曲を適当に繋げばOK。要はあまコンピという体裁さえ整えれば内容はどうでも...というと語弊があるが、まあ気軽に聴ければいいのである。「あまノイズ」以外の購買ターゲットは音楽マニアではなくあまちゃんファンのおっさんとその家族なのであるから。

ここまで考えて、「尼」じゃなくて「甘」でいいじゃないか、ということに気がついた。あま=甘なら瀬戸内寂聴を担ぎ出して高い監修料を払う必要はない。「甘ソウル(Sweet Soul Music)」という商品も増える。さらに甘味業界とタイアップすれば、そこそこの協賛金と販促用試供品が手に入るかもしれない。大きな売り上げは望めないだろうが、損をすることはあるまい。この不況の折にナイス企画だと思うが如何だろうか。唯一のリスクはあまちゃんファンの文化人(とても多い)から総スカンを喰うだろう、ということだけ。

▼次回はお座敷ノイズ電車をやってケロ。




同じ便乗するなら、後追いよりも先駆けでありたい。

便乗は
業界の常
気にしない

なお「あまロック」がないのは、このアルバムに敬意を表するからである。



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音楽革命戦士の半生~ジム・オルーク「ジムO 六デイズ」@六本木SuperDeluxe

2013年06月19日 00時40分27秒 | 素晴らしき変態音楽


ジム・オルーク
ジム0 六デイズ

SuperDeluxeが満を持してお届けする音楽の申し子「Jim O'Rourke」による珠玉の6日間ぶちぬき企画「ジムO 六デイズ」!
80年代に制作した楽曲の20年ぶりの再演にはじまり、大傑作アルバム「バッド・タイミング」と「ハッピー・デイズ」の混合バージョンの再演、世界初演となる新プロジェクト、新曲の披露まで天才の表現力を余すところなく堪能できる貴重過ぎるプログラムが並ぶこととなり、もういやが応にも期待は高まります!地球上、この6日間、東京でしか体験出来ない狂気のプログラムをどうぞお見逃し無く!



ジム・オルークに初めて会ったのは2002年3月、サーストン・ムーア、マッツ・グスタフソンとのトリオ、ディスカホリックス・アノニマス・トリオでの来日時だった。当時ジムはロック雑誌等で高く評価され注目されていたが、個人的にはノイズ・バンド、オルガナムのアルバムへ参加したことで気になる存在だった。シカゴ音響派/ポストロック出身のジムは90年代前半はK.K.Null、ヘンリー・カイザー、エディ.プレヴォスト等、実験音楽・ノイズ系のアーティストと共演していた。しかし90年代後半には友沢ミミヨのイラストが印象的なアルバム「ユリイカ」を初めとするポップ寄りの作品で人気になり興味が離れていた。しかし2001年に登場した豪腕先鋭ロックとジャズ・ミュージシャン二人と組んだディスカホリックスは、愛想の欠片もない即興ノイズにあふれたサウンドに溜飲が下がる思いがした。熱狂的なアナログ中毒の三人がレア盤探しをする為に結成したユニットで、世界中のレコード店の多い街を選んでツアーするとのこと。当時はまだ東京には多くのアナログレコード店があり、世界中のマニアの憧れだった。インターネットも普及しておらず、貴重盤・掘り出し物を探すためにはレコード箱を掘るしか方法がなかった。ディスカホリックスがワールドツアーの最初の目的地に選んだのは日本だった。当初2001年秋に来日する予定が同時多発テロの影響で延期。その時サポートに不失者が予定されていた。半年後に再アレンジされたが、スケジュールに不失者の名前はなく気落ちした覚えがある。



青山CAYで観たトリオの演奏はCD以上にドローン色が強く、欧米でドローン人気が高いことを改めて実感した。終演後バーにいたメンバーと話をした。電子雑音の故・田野幸治が一緒にいた。ノイズやフリージャズやレコード屋のことを話した。彼らの方が東京のレコ屋に詳しかった。デレク・ベイリーの1st LPを発見したらトリオは解散する予定とのこと。サーストンに頼まれて「幻野」2LPの曲目を英訳した。ディスカホリックスの私家版12インチを持参していて、友人やファンが持ってきたレコードとトレードしていた。アナログへのこだわりが共通していてとても楽しかった。



数年経ってジムからメールが来た。「キミはノイズが好きだったよね、コレクションを整理中だけど欲しいレコードはあるかい?」というメッセージと一緒にレコードリストが載っていた。てっきり売却するのかと思い値段を尋ねたら、売り物ではなくトレード用だとの返事。整理といっても別のレコードと交換じゃ意味がないのでは?と思いつつ欲しいレコードを伝えたら、WANTリストが届いた。現代音楽とフリージャズばかりで、流石に名うてのコレクターだけあり、日本でも超プレミア付きのレア盤中心だった。高柳昌行関係で何枚か手持ちのものがあったのでトレード成立。MB(マウリッツォ・ビアンキ)やBroken Flag、United Diaries関係のレコードを入手した。



さらに数年後、ジムが日本に移住。映画の勉強をしにきたらしいと聞いた。2007年秋に灰野敬二とのデュオ・ライヴで再会。日本語が上手くなっていて驚いた。以来灰野関係のセッション、中原昌也とのSucidal 10cc、坂田明や大友良英との共演、石橋英子のプロジェクトなど様々な現場でジムと会うようになり、顔を見れば挨拶する関係になったがじっくり話したことはない。幅広い演奏活動をしている割に「本当はどんな人?」という疑問符が消えない存在。以前サインにを「音楽革命」と書いていたが、今でも闘っているのだろうか?



そんなジムの集大成イベントが開催中。80年代:カセットテープ時代/大学時代の作曲/Happy Bad Timing Days/ビッグバンドとテープ/未来に向けて:その一/未来に向けて:その二、と題して6日間に亘り半生を辿るシリーズ・ライヴである。知られざる初期の作品も興味深いが、今後の活動を占うラスト二日間が気になる。残念ながら他の予定と被っており、観に行けるかどうか判らない。10年前、目のキラキラした美青年だったのが、頬髭の似合う渋い中年になったジムと、いつかじっくりレコード話でもしてみたいものだ。







●最新インタビューはコチラ

ジムさんは
日本人より
日本的

映画への思いは2008年に若松孝二監督「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」の音楽を担当することで叶ったのだろうか?








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あまちゃんが導く関西NO WAVE 即興音楽シーン~磯端伸一と.es(ドットエス)

2013年06月18日 00時23分46秒 | 素晴らしき変態音楽


NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の大ヒットにより大友良英が大注目を浴びている。間もなく発売のサントラ盤は予約だけで2万枚を超える注文があり、東京で一回だけ開催されるあまちゃんコンサートには定員の10数倍の応募が殺到、テーマ曲が選挙運動に無断使用される問題も発生。大友率いるあまちゃんスペシャルビッグバンドはFREEDOMMUNE 0<ZERO>ONE THOUSAND 2013フェスティバルFUKUSHIMA!に出演する。ほぼ同じメンバーによるフェスティバルFUKUSHIMA!「ええじゃないか音頭」がダウンロード販売中。





●EXISTENCE イグジスタンス/磯端伸一 ソロ&デュオ with 大友良英


あまちゃん効果で大友の本業たる即興音楽活動にも陽が当たることを期待したい。あまちゃん以前にも数々の映画音楽やポップス作品を発表している大友だが、学生時代に高柳昌行の音楽スクールで学んだ前衛音楽家であることは当ブログ読者には周知の事実。高柳との関係には複雑な経緯があり、今でこそ「怖い教室」と冗談めかして語る大友だが、心のわだかまりが長年続いたという。

高柳スクールの同門の即興音楽家が磯端伸一。17年間音信が途絶えていたふたりは2005年に再会し和解。それからさらに8年経って再び共演を果たした。それが「EXISTENCE / SHIN'ICHI ISOHATA guitar solo & duo with OTOMO YOSHIHIDE」。大阪のアート・カフェ、シェ・ドゥーブルを拠点に磯端が1996年から続けるライフワーク「series EXSISTENCE」の記録として制作されたアルバムで磯端のソロと大友とのデュオを収録。アコースティック・ギターを中心にした静謐な演奏は、現代音楽/ドローン/アンビエント/クールコンセプトと多彩な表情を見せる。デュオ演奏での大友のノイズギターとの対比が面白い。求道的なシリアスさに貫かれた一枚。ジャケットはシェ・ドゥーブルを経営する版画家・小谷廣代による美術作品。





●darkness/.es

同じく大阪で活動する即興デュオ.es(ドットエス)の新作「darkness」もリリースされた。昨年11月に彼らの活動拠点である現代アートギャラリー「ギャラリーノマル」で開催された「稲垣元則展darkness」でのセッション音源。毎回度肝を抜かれる激情演奏がますます衝撃の度合いを増していることにまたもや煽られる。ギャラリーの深いナチュラル・リバーヴの中に響くカホンの連打とアルトの魂の咆哮が頭骸骨の中で永遠に反響し続け、熱で膨れ上がりいつ爆発するかも知れぬ存在の危機を味わえる。ギャラリーノマルのレーベルからのリリースで、質感に拘った稲垣元則の写真ジャケットを一枚ずつ手作業でセットしたアート作品である。





ストイックな磯端、アグレッシヴな.esと対照的な両者だが、高柳理論の「漸次投射」と「集団投射」といった二極性を思わせるとともに、どちらもアートギャラリーで活動しアートワークをはじめ美術家・芸術家と様々なコラボをする、という点で驚く程共通性がある。両者は共演したことはないが、公私ともに交流があるらしい。関西という個性的な土地が育んだユニークな音楽群には今後とも大いに注目していきたい。

関西NO WAVE
今に繋がる
マル非ワールド

一生非常階段の大友には是非とも「あまちゃん階段」を結成し、潮騒のメモリーズ=能年玲奈+橋本愛を非情の掟に巻き込んでいただきたい。

コメント (2)
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ユミ・ハラ・コークウェル with フレンズ/及川禅/いとうまく&I T O@高円寺ShowBoat 2013.6.14 (fri)

2013年06月17日 00時13分41秒 | 素晴らしき変態音楽
     

Stoned Soul Picnic Vol.57
プログレ・トランス・サイケの夜!!
【ユミ・ハラ・コークウェル with フレンズ/及川禅/いとうまく&ITO】



今年1月、地下音楽水脈を探る旅の中で辿り着いたBe-2との出会いに関するFB投稿がきっかけで、元Be-2で現在伊勢在住のサイケデリックサウンド最後の伝導師・及川禅が上京し演奏することになった。誠に人の縁というものは不思議なものだ。この投稿をjapanoise.netを主宰するいとうまくが読まなければ実現しなかった。いとうまくと知り合ったのは7年前の灰野敬二との共演であるが、さらに遡ること25年前にノイズ・バンドNORDのメンバーだったいとうを観ていた。灰野のことを知ったのも同時期なので、及川との邂逅は30年の時を隔てた縁の賜物だった訳である。三つ子の魂百までとことわざにあるが、灰野、いとう、及川、そして自分も30年前からの志向・姿勢が変わっていないことに感嘆を覚えずにはいられない。

日本各地の野外レイヴに出演する及川は、出番が真夜中のピーク時ならばトランス、朝方のチルアウト・タイムならアンビエントで演奏すると言う。機材を積んだ車を自ら運転して移動する姿は文字通りのトラベリング・マン。伝道師という呼称はシャレではない。

2003年にスタートしたStoned Soul Picnicはjapanoise.net企画イベントで、いとう自身の様々なプロジェクトに、多彩なゲストを迎えて開催される。今回はいとうのサイケデリック・バンドITO(Inner Trance Organ)、及川のトランス・ギター、アルトー・ビーツで来日したユミ・ハラ・コークウェルのプログレッシヴ・ロック・ユニットの3者による特別編。ジャパノイズのアイドルいとうまくのファン(圧倒的に女性が多く「まく様」と呼ぶ)と及川とユミの古くからの知り合いが混在し、終始アットホームな暖かい雰囲気に包まれた一夜だった。


●いとうまく(G,Vo)&Inner Trance Organ(ITO):烏賀陽弘道(B)、安住希美(Ds)

(写真・動画の撮影・掲載ついては出演者の許可を得ています。以下同)
ITOはいとうのソロ・ユニット。ノイズ演奏ではエレクトロニクスを操るいとうは80年代にChildrenというポップ・ユニットでムーンライダース鈴木慶一のプロデュースでデビュー。ポップ感覚を身につけていることが、他のノイズ・アヴァンギャルド一辺倒のアーティストとの大きな違いである。タイトなビートに乗せて展開する歪んだギターと狂気の歌は決して上手くはないが、聴き手を異世界にワープさせる浮遊感を放つ。よくある情念的なサイケギターではなく、ドライでクールなフレージングはNEU!やCANなどクラウトロックに通じる。




●及川禅(G)

YouTubeで観た野外レイヴの動画通りに、タイダイの布をあしらったテーブルにエフェクターを乗せ、ギターを構えた及川は60年代にヘイト・アシュベリーや新宿に出没していたストリート・パフォーマーの雰囲気。予想外に話好きで、縁の不思議さや自らの生い立ちを語る。気さくな語り口は大友良英に似ている。話の方が演奏より長いと言われるので、とギターを弾き始めると空気が一変。スピーカーから溢れ出す音の波動が空間を虹色に彩る。卓越したギター・コントロールは40年以上ギター即興を追求してきた求道者にしかなし得ない強い意志の力が漲る。圧倒するノイズの壁から繊細な爪弾きまで、自由自在に繰り広げられる音世界が感情の未体験ゾーンへ誘う。陶酔とも浮遊とも異なる不思議な感覚。この異世界への旅が永遠に続くことを望むが、野外で体験したら二度とこっち側へ戻って来れなくなるかも知れない。




●ユミ・ハラ・コークウェル with フレンズ:ユミ・ハラ(Kb,Vo)、いとうまく(G)、宮崎りえ(B)、MEW(Ds)

アルトー・ビーツの日本ツアーが終わったあと、ユミ・ハラ・コークウェルはひとり日本に滞在し様々なミュージシャンと共演ライヴを続けた。この日は、田畑満とのヘヴィ・サイケ・ユニットMAMMAL MACHINEのメンバーの宮崎、アルトー・ビーツ・ワークショップ主催のMEWにいとうまくを加えたスペシャル・ユニットでの演奏。ストーリー性のある緩急豊かな演奏を60分に亘って展開。プログレ的ではあるが、ファンタジックではなくスポンテニアスな即興性とトリップ感のあるジャズロックを展開。ユミのキーボードがオルガンの音色になると途端にカンタベリー風味が広がるのが面白い。ここでもジャーマントランスの香り濃いいとうのギター・プレイが際立っていた。




終演後女性ファンに囲まれていとう・及川・ユミが記念撮影をしていたのが、東京・伊勢・ロンドンの異才が集結した奇蹟の夜を象徴していた。



高円寺
コスモポリタン
夜が更ける

ユミ・ハラ・コークウェル+クリス・カトラー+デヴィッド・アレン=「you me & us」の来日ツアーが10月末~11月に決定したとのこと。

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病んだかな?と思ったら、アーバンギャルドにお任せ!~「都会のアリス」

2013年06月16日 02時48分13秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


2013年の流行語大賞候補は「アベノミクス」か「じぇじぇじぇ」だろう。次点にはきゃりーぱみゅぱみゅ「なんだこれくしょん」か。しかし時代のキーワードとして最も相応しいのは「カオス」だと思う。安倍政権もあまちゃんも官邸前も新大久保もAKB総選挙も、現代社会は混沌の度合いを深める一方であり、カオスの中から新世代の息吹が噴き出すのは時間の問題である。カオスの外壁に亀裂を入れるためには前衛=アヴァンギャルドが最大の武器になることは「世界フリージャズ記」で啓示された通り。前衛による都市革命、ぱみゅぱみゅレボリューションならぬアーバンレボリューションこそが時代の要求なのである。

前衛都市を名のるトラウマテクノポップグループ、アーバンギャルドへの注目が著しい。2部構成で東阪名で行われた「鬱だ一番!アーバンギャルドまつり2013」の追加公演をKAWAii!! MATSURI 2013初日にぶつけて開催。興奮冷めやらぬうちに代々木体育館での「GIRLS’ FACTORY 13」へmiwaクロ (miwa×ももいろクローバーZ)/SCANDAL と共に参加することを発表。時宜を得たタイトルのベスト・アルバム「恋と革命とアーバンギャルド」のジャケットで絶対的アイドル浜崎容子を時代のシンボルに祀った直後に、フジテレビ「ミュージックフェア」への出演が明らかに。まさに世界がアーバンギャルドを求めていることを証明する快進撃である。





全国的人気テレビ番組に「トラウマ」を標榜するバンドが出演すること自体が社会の病みの現れ。華やかなセレブに交じって異彩を放つ存在感は病んだお茶の間への福音である。3週連続出演の2週目は新曲「都会のアリス」を元四人囃子・プラスチックスでプロデューサーの佐久間正英と共演。番組終了と同時にYouTubeで解禁になったMVには、病んだ現代の象徴にしてアーバンギャルの憧れであるセーラー服のJK(女子高生)をフィーチャーしオヤジとJK両方を喜ばせる。♪愛してるなんて嘘です/恋してるなんて嘘です/夢見てるそれも嘘です♪と虚実入り交じる矛盾した存在=都会のアリスであるJKの彷徨を克明に描く社会派ソング。




これまで世界は現代日本の象徴として秋葉原=ヲタク&アニメ&アイドル、原宿=カワイイファッションという表向きの顔しか見ようとはしなかった。しかし病んだ都会の現実から顔を背けるわけにはゆくまい。病気をスウィートなテクノポップに包んで描き出すシンデレラの鏡アーバンギャルドこそ、日本が世界に誇るべきカルチャー・アイコンに他ならない。MVが公開された直後に二次創作が行われたことは、初音ミクと同じく文化の鏡像であることの証しである。





恋愛と
前衛と
革命と

●「恋と革命とアーバンギャルド」レコ発インストア・ツアー
→詳細はコチラから

松永天馬、アーバンギャルドを語る
出演:アーバンギャルド ゲスト:宗像明将
日時:6/18(火) 21:00~22:00
会場:ニコニコ本社2F

アーバンギャルドの公開処刑7@新星堂
日時:6月19日(水)18時30分スタート(集合時間18:15)
会場:新星堂サンシャインシティアルパ店

アーバンギャルドの公開処刑8@タワーレコード渋谷店
ミニライブ&サイン入りポスターお渡し会
日時:6月20日(木) 19:00スタート
会場:タワーレコード渋谷店 B1F「CUTUP STUDIO」

アーバンギャルドの公開処刑8@タワーレコード難波店
ミニライブ&サイン入りポスターお渡し会
日時:2013年6月23日(日)13時00分スタート(集合時間12:30)
会場:タワーレコード難波店4Fイベントスペース

アーバンギャルドの公開処刑8@タワーレコード名古屋近鉄パッセ店
ミニライブ&サイン入りポスターお渡し会
日時:2013年6月23日(日) 18時00分スタート(集合時間17:30)
会場:近鉄パッセ 屋上
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アンチのアンチは肯定?~殺傷系音楽、賛成派ロック、不自由ジャズ、脱○○反対

2013年06月14日 00時20分44秒 | 妄想狂の独り言
  

10数年前にヒーリング・ミュージック=癒し系音楽というものが流行った。「心理的な安心感を与えたり、気持ちをリラックスさせたりするために作られた音楽」と定義され、ニューエイジ・ミュージックとも呼ばれる。自然音を真似たシンセのまったり茫洋とした垂れ流しの何処がニューエイジ=「新世代」なのか分からないし、「1/fゆらぎ」「α波」「音楽セラピー」など一見科学風の解説も意味不明。東洋医学やインド哲学や自然主義を説き、白いガウンに身を包んだ姿は某グルの新興宗教を思わせる胡散臭さが漂っていた。癒しを与えてやるという上から目線に大人しく従う大衆が何ともトホホだった。





癒しの音楽があるなら、アンチ癒しの音楽があってもいい筈。聴く人に「心理的な不安を与えたり、気持ちにストレスをもたらす音楽」。HEAL(癒す)の反対語はWOUND(傷つける)。「殺傷系音楽」とでも訳せばいいだろうか。音楽で人を殺せる、と言ったのは阿部薫だが、そのサックスには耳障りなフリークトーンもあるが、根本に日本的な叙情がある。むしろ笑顔で人を殺す冷淡さが必要だろう。そういう意味ではRAGE ROOMという血みどろ破壊パフォーマンスのジョン・ダンカンや巨大小陰唇=マクロニンファが近いか。どんな非音楽的なノイズも、いやマル非であればあるほど、逆に大きな喜びを見出す人々が存在し、そんなマゾンナ(&マゾ雄)にとっては雑音・騒音こそ格好の癒しになるのだから難しい。こればかりは多数決で決めるわけにもいかない。昨日のブログ記事の遅延した飛行機にクラシック楽団ではなく、メールス・ジャズ祭に出演するフリージャズ演奏家や、ノー・ファン・フェスティバルに出演するノイジシャンが乗り合わせていたらどうだろう。屹立する灰野敬二×ヘッドが光る坂田明&JOJO広重×痙攣T.美川×変態拍子吉田達也という夢の共演が実現したとして、乗客がスマホを向けて大喝采したかどうか?ラストにコサカイフミオのダイヴで墜落、というオチも用意してある。





ロック・イン・オポジション=反対派ロックにアンチを突きつける賛成派ロックの象徴は全肯定バンドのイエスだろうか?キャンペーン・モデルはローラ





フリージャズのアンチ、不自由ジャズは五体不満足ミシェル・ペトルチアーニ、もしくは盲目(mecra)ローランド・カークにお願いしたい。ただし両者とも演奏は凄まじく自由奔放である。肉体的ハンディキャップが自由な表現を促すのである。





NO NUKESに対抗するイエス核兵器。反維新の会に対する賛成共産党って同じ意味か?反対の反対は賛成なのか?アンチアンチばかり言う人々はシバカレ隊と思うことはあるのか?意味と意味の隙間に陥る堂々巡りは傷を負った看護婦(ナース・ウィス・ウーンド)に癒してもらうしか無かろう。






反対を
唱えるだけじゃ
変わらない

I LOVE NUKES!と書いたら如何だろう。ご意見求む。
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中国の空港で大遅延発生 → 乗り合わせた音楽隊が即興演奏 → 乗客ニッコニコで拍手喝采!

2013年06月13日 00時21分30秒 | 音楽ちょっといい話



先日、中国の北京首都国際空港で大幅な遅延が起きたそうだ。遅れは3時間以上。中国では過去に飛行機の大幅遅延が起きた際、対応が不満だとして多くの乗客がブチギレて空港を破壊するという事件が起こっている。

今回もあわやと思われたが……なんと偶然乗り合わせていたアメリカの名門オーケストラが即興演奏! イラ立っていた乗客の気持ちを見事に鎮め、笑顔にしてみせたのである。その機内の様子は「Philadelphia Orchestra musicians perform on flight waiting on Beijing tarmac.」で確認できる。
  
・北京空港で大幅な遅延発生
2013年6月6日、北京首都空港は大雨のため多くのフライトに遅延やキャンセルが出ていた。北京発マカオ行きの便も離陸を見合わせることになり、乗客はそのまま機内で待つことになった。だが中国人はせっかちな人が多い。待たされると我慢できなくなって、何かのキッカケで喧嘩や暴動になるのも珍しいことではない。
 
・米国名門オーケストラが乗客のために演奏を始める
機内でイライラが募るなか、アメリカから来た4人が立ち上がった! 彼らは楽器を手に取り、乗客のためにその場で演奏を始めたのである。この4人の正体はアメリカの名門オーケストラ「フィラデルフィア管弦楽団」の団員だ。同楽団はコンサートツアーのため中国を訪れており、たまたま同じ飛行機に乗り合わせていたのである。
 
・美しいハーモニーがイライラを鎮める
乗客たちは4人の元に集まり、思いがけないひとときのコンサートを楽しんだ。そして演奏が終わると乗客は皆笑顔になり、機内は拍手喝采! とても離陸が遅れた飛行機とは思えない温かい雰囲気に包まれたという。
 
・このニュースに対するネットユーザーの声
この “機内演奏会” のニュースには多くのネットユーザーが感激したようだ。ネット上では

「いいなぁ、こんなのなかなか巡り会えないよ!」
「美しい音楽はイライラも悩みも全部ふっ飛ばしちゃう!」
「マナー良くできるのは本当に素晴らしいこと。すごく感動しました」
「ほらね、音楽には国境なんてないんだよ」
「人間は音楽と共に生きてるんだなぁ」
「世界は愛にあふれてる!!」
「辛いなかにも喜びを見つけられるって素敵」
「中国の航空会社はこの経験を生かして、カラオケでも設置したらどう?」

などというコメントが寄せられた。
 
・音楽の力で3時間の待機を笑顔で過ごす
結局、この日の北京首都空港では荒天の影響で112便が欠航、95便ものフライトが遅れ、「機内演奏会」が行われたフライトも3時間以上も遅れたそうだ。だがそんな外の様子なんて嘘のように機内の中は明るく穏やかな雰囲気が漂っている。たった5分の演奏がイライラした人々に笑顔をもたらすとは……やっぱり音楽の力ってすごい! 





フライトが
演奏会に
早変わり

数年前にKLM機内でもこんなシーンが。


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アヴァンギャルド革命のドキュメント~「世界フリージャズ記」

2013年06月12日 00時22分26秒 | 書物について


副島輝人 世界フリージャズ記

前衛ジャズ/即興音楽の昨日、今日、明日
アフロ・アメリカンの先鋭な表現として産み出された「フリージャズ」は世界各地に飛び火し、いかなる変容と発展を遂げたのか。激動の現代史のもとでラディカルな表現を追い求めるミュージシャンたちに肉迫し、ヨーロッパ辺境からアジアまで世界の革新的ジャズシーンを先取りしつづける著者渾身のドキュメント。

2002年に「日本フリージャズ史」を著し、それまで語られることの少なかった日本の前衛ジャズ/即興音楽の詳細にして克明な歴史を詳らかにした評論家・プロデューサー副島輝人の最新刊。今回は世界が舞台だが日本のフリージャズ運動に関わるうちに興味に駆られ独自にヨーロッパのフェスティヴァルに乗り込んで行った著者だけに、伝聞や記録に頼った評論とはまったく質の違う生々しさと真実味に溢れたドキュメントになっている。


冒頭で紹介されるのはエヴァン・パーカーのマルチフォニック奏法、マルチ・リードの巨星アンソニー・ブラクストン、二つの対照的なジャズサキソフォン・カルテット、音楽解体者ジョン・ゾーン。このラインナップを見ただけで尋常なジャズ論ではないことは一目瞭然。判りやすく言えば、ロック・ギター教本で最初にジミヘンのギターの燃やし方とピート・タウンゼンドの風車奏法とリッチー・ブラックモアのギター破壊法を解説するようなもの。82歳の著者は今でもジャズの改革と解体に強い関心を寄せている。一生非常階段ならぬ一生前衛主義者に他ならない。

「日本フリージャズ史」と本書を読めば、著者の行動の根本動因が未知のものへの興味と探究心であることが判る。日本のニュージャズの胎動に突き動かされ「ニュージャズ・ホール」を開設・運営し、「フリージャズ大祭」等のイベントを企画。同時に海外シーンを探るためにメールス・ジャズ祭をはじめ様々な現場を訪れ、日本にいては知り得ない生の息吹を身体で感じてきた。そこで得たミュージシャンやプロデューサー等との繋がりが日本と海外の太いネットワークに育つ。R.I.O.&レコメンがロック・シーンに産み出したのと同じ、自主・独立・自由なコミュニケーションの場を即興の世界で創造してきたのである。方法論の革命~ヨーロッパ、ロシアのムーヴメント~昨年までの現場体験による即興音楽の現在へと著者の冒険は広がる。

21世紀も10年を過ぎ、国境は勿論、ジャンルを隔てる障壁も完全に消え失せた。混沌・カオスこそテン年代以降の創造力の源泉である。そんな時代に前衛音楽の現在を克明に描いたドキュメントが登場したことは啓示的である。存在自体がカオスを目指すアヴァンギャルドが現代カルチャーにとって欠かせない要素であることは確かだし、混沌という革命を経てこそ人類が大きく進化する可能性があることは間違いない。いわば本書は新世代への黙示録なのである。

●Evan Parker



●John Zorn's Naked City



●Cecil Taylor



時代の亀裂
けものたちは
前衛へ向かう

間違いなく世界はアヴァンギャルドへ傾斜している。
「恋と革命とアーバンギャルド」





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映画「アバウト・ロック・イン・オポジション」+アルトー・ビーツ@渋谷 Uplink 2013.6.9 (sun)

2013年06月11日 00時22分49秒 | 素晴らしき変態音楽


<映画「アバウト・ロック・イン・オポジション」日本語字幕版上映+アルトー・ビーツ ライヴ>

自らの信ずる音楽を、自らの手で伝えたい。国境を越え、仲間たちと手を結び――
70年代末期、商業主義から弾き出された先鋭的ロック・ミュージシャン達が結束した反対派ロック運動「ロック・イン・オポジション」。当時の貴重な映像を交えつつ、その歴史と現在、そして新たな世代の誕生を、豊富なインタビューとライブ演奏の数々で綴り、連帯と意志の持続を称揚する驚異のドキュメンタリー映画「アバウト・ロック・イン・オポジション」、待望の日本語字幕版上映!
さらに元ヘンリー・カウのメンバーが在籍するアルトー・ビーツのコンサートもあわせて開催!

●映画「About Rock In Opposition

80年代にアングラな青春を過ごしたロック・マニアにとって「R.I.O.(Rock In Opposition)」と「レコメン(Recommended Records)」はレコードを購入する際のひとつの基準だった。レコード店のコメントに「レコメン系」と書いてあれば即レジへ直行したくなる魔法の言葉。渋谷系に先んじて音楽に於ける「○○系」の元祖かもしれない。この言葉が世間に流布したのはひとえに雑誌「フールズ・メイト」の功罪である。黒を基調としたゴシック風アートワークと中世音楽と現代音楽を混合したシリアスな音楽性のとっつきにくい印象をさらに増幅する禍々しい誌面構成と難解な解説がレコメン系の「異端」「暗黒」「悪魔的」というイメージを広めたのは間違いない。その中心人物クリス・カトラー他元ヘンリー・カウのメンバーがアルトー・ビーツとして来日するのに合わせて、関係者の証言に基づいて描いたドキュメンタリー映画が上映された。



メジャー・レコード会社に独占された音楽業界へのアンチテーゼ、音楽活動の完全な自由を求める闘い、シリアスなイメージの裏に漲るユーモア、本質的にライヴ・バンドだったヘンリー・カウ、未知のバンド同士の深い交流、90年代以降のアメリカの影響、21世紀における華麗なる復活など、80年代当時は世界各地のマイナー音楽家の組織ということ以外には知り得なかったR.I.O./レコメンの背景が様々なバンドの映像とともに紹介される。何よりも印象的なのはR.I.Oが過去の遺物ではなく現在進行形の運動体だという事実である。イギリスの新進チェンバー・ロック・バンド、グアポには音楽性はもちろん、ジーザス&メリーチェインを思わせるロック風ヴィジュアルにも新鮮な息吹を感じる。それを伝えるためにもこの映画が全国各地で上映されることを祈っている。





●The Artaud Beats

(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)
映画に続きアルトー・ビーツのライヴ。昨年の初来日時にはワークショップかぶりつきライヴでたっぷり堪能し本懐を遂げた。クリスもジョン・グリーヴスも覚えていて「元気かい?」と声をかけてくれた。昨年は知名度を活かせばもっと大々的なツアーができるのにとか、ヘンリー・カウは再結成しないのか、とかロートル・ファンの見果てぬ夢想をしたものだが、映画で語られた通り「独立」「自主」「自由」を活動の支柱にしてきた彼らの姿勢が現在もそのまま貫かれていることが良く理解できた。今回のツアーは第1部がジョン・グリーヴスの弾き語りソロ、第2部がアルトー・ビーツという構成なので、この日は第2部だけを披露したことになる。完全即興だがストーリー性のある展開にはダイナミズムとリリシズムが溢れ一幕の叙情劇を観るような感動がある。ジョンとジェフ・リーのヴォイス・パフォーマンスも魅力。素材をバンドに提供することを条件に録音・録画を許可する彼らは、その音源を元に昨年のツアーの全公演を収めた12枚組CDR+DVDRボックスを制作したが、今回のツアー音源・映像も同様にリリースされるに違いない。R.I.O.本来のインディペンデント・スピリットがアルトー・ビーツの活動に息づいていることを心から実感できた。





反体派
貫く意志は
永遠に

映画の中でR.I.O.のバンドを示す表現として「アヴァン・プログレッシヴ(Avant Prog)」という言葉が使われていた。コレは便利でいいかも。







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初音階段/非常階段etc.@四谷OUTBREAK! 2013.6.8 (sat)

2013年06月10日 01時28分48秒 | 素晴らしき変態音楽


自家発電Vol.01 -Let's get phisycal-テーマ「保険体育」

<出演>非常階段/猛毒/初音階段(非常階段×初音ミク)/突然段ボロイド(突然段ボール×ボーカロイド)/快楽亭ブラック/玉袋筋太郎(浅草キッド)/桐畑トール(ほたるゲンジ)/ストリップショウ(かすみ玲、麗華)/東京ガールズ/BBG48/DJ オッチー

昨年11月18日に第1回(Vol.00)が開催されBiS階段等ハードコア、ノイズ、アイドル、芸人、カマの油売りが入り乱れるカオス空間を現出したイベント「自家発電」の第2回。前回はBiS目当のアイドルヲタが大挙して押し寄せたが、今回は本物のアイドルは無し。その代わり下水アイドルとストリップとボーカロイドが参加する続 混沌に集客は?別件で開演から4時間遅れて到着。殺害塩化ビニールのバカ社長率いる猛毒や突然段ボール蔦木俊二+ボカロの突然段ボロイド、エロいという噂のストリップなど大半は終わっていたが、会場は満員御礼。ヲタ抜きでもイベント自体のファンがいる模様。

●玉袋筋太郎(浅草キッド)

玉袋筋太郎&桐畑トール。浅草キッドは名前しか知らないが、テレビで人気の芸人らしい。テレビで絶対言えないネタ連発で会場は爆笑の渦。玉袋がデビュー曲「酔街エレジー」を歌唱。




●快楽亭ブラック

落語家の快楽亭ブラック。過激な放送禁止落語で人気との前評判そのままの放送禁止用語連発のブラック小咄はお見事と言うしかない。


●初音階段(非常階段×初音ミク)/非常階段

(Pix by Yuko Under)
最後に目当の初音階段・非常階段。初音階段=白波多カミン+JOJO広重+T.美川はコミケ等のイベントに出演しもはやレギュラー・プロジェクト化している。初ライヴの時は2曲しかやらなかったが、荒井由美「卒業写真」など新曲も披露。カミンのミク・コスプレも堂に入ってる。最後の裸のラリーズ「白い目覚め」の後半でJUNKOと岡野太が参入し、そのまま非常階段に雪崩れ込む。マル非のアナーキスト=コサカイフミオは欠席だが、カミンがコスプレのままミニギターで参加。そのせいでいつものマル非より艶のあるステージ。美川が激しく痙攣。最近コサカイがいないことが多いので美川コーナーもレギュラー化しつつある気がする。広重と美川がパフォーマンス色を強めるのに対してサウンド面ではJUNKOのスクリームと岡野のパワー・ドラムがぐいぐいリードする。30年以上続けてきて未だに進化を止めないマル非はまさに生きたノイズである。アンコールを含め1時間のステージにカオスの神髄を見た。7月13日に予定されているFREEDOMMUNE<ZERO>2013に初音階段の出演が決まったらしい。



自家発電の次回は11月16日(土)開催。マル非、QP Crazy他。

初音ミク
音楽界の
革命だ

6/19発売 「極悪の教典・完全盤 ~日野日出志 VS 非常階段~」12枚組(11CD+DVD)

・・・・・高いけど豪華なパッケージに心惹かれる。

<非常階段ライヴ・スケジュール>
● 2013.6.29. at 新宿・ネイキッドロフト 東京
『日野日出志 vs JOJO広重 トーク地獄変!』
出演:JOJO広重、日野日出志

● 2013.6.30. at 新大久保・アースダム 東京
『雑煮音鍋セッション祭VOL.4』
出演:非常階段、遠藤ミチロウ、BIGスパゲティ、kuruucrew ほか

● 2013.9.14. at 青森・夏の魔物 青森
『夏の魔物』
出演:非常階段、初音階段、フラワー・カンパニーズ、ZAZEN BOYS、TOTALFAT、group_inou、でんぱ組.inc、BiS、アップアップガールズ(仮)、人間椅子、ROLLYwith人間椅子、曽我部恵一、ひとりTOMOVSKY、ザ50回転ズ、Wienners、三上寛、GOMA&The Jungle Rhythm Section、桃井はるこ、milktub、DJ.ダイノジ、大仁田厚、DDTプロレスリング、MC.アントーニオ本多、and more...

● 2013.11.16. at 四谷・アウトブレイク 東京
『自家発電Vol.2』
出演:非常階段 ほか

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