グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

雲と感性

2013年10月10日 | ツアー
今日は、とある番組のロケで三原山を歩いて来ました。
(最近このパターンが多い気も・笑)

歩きはじめる前に立ち寄った展望所で見たものは…外輪山を越えて青空に立ちのぼる雲。

この雲が、三原山の景色に様々な演出をしてくれました。

何もない青空より、絶対に雲があった方が楽しいです。
ほら、この景色。

綿アメがいっぱいです!笑

雲の存在が裏砂漠の広さを感じさせてくれました。

カッコいい~。

昼食のあとはゴロ寝タイム。
気持ち良さそうに空を見上げているのは、フリーランスライターT氏です。

T氏は1年のうちの3分の1を、山でテント泊をして暮らしているという山男。
(T氏のブログはこちら。http://yiz00776.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-8a18.html

荒涼とした、イタドリとススキの世界より…


森に入った方が、安心するそうです。

森に守られているように感じるとのこと。

きっといつも、三原山よりずっと高い「森林限界」があるようなキビシイ環境の山を歩いているから、そう感じるのでしょう。

「三原山では植物の根が溶岩を砕いていくけれど、高い山では水が凍って岩を砕いていく」など、興味深い話しがいっぱい聞けました。

面白いものも、色々見つけてくれました。
たとえば、溶岩の亀裂に根をのばすヒサカキを観察していた時…

根があと少し太くなったら岩がはがれそうな状態であることを、発見してくれました。
 
溶岩はこんなに隙間があいてグラグラしていました。

はがれるのも時間の問題でしょう。
木の根っこはこうやって、溶岩を割っていくのですね。

こんなのものも、教えてくれました。

溶岩の出っ張りにあわせて木が…。
こんなふうになるんですね~ビックリ!

さて今日の歩き終わり…
またまた雲が素敵な風景を演出してくれました。

海に「火の玉」のような光が浮かんでいたのです!

「火の玉」は「金色の波」に囲まれていました。
上空を覆う雲が、こんな景色を作ったのでしょうか?

「スゴイ~!」
「こんな景色、見た事ない!」

みんなで海を見つめました。

あまりにキレイだったので、下山してから「お気に入りの場所」に行ってみました。
600年以上前に元町地区を覆った溶岩の一部が、海に突き出した長根岬。

燃えるような赤の太陽が海に沈むのを見つめながら、T氏が言いました。
「この溶岩も、あんな色で流れていたのですね。」

なるほど~!確かに太陽の色と、流れている時の溶岩の色って似ているかも!!
(写真は白くなっちゃっていますが、肉眼で見ると赤いのです)

海に沈む夕日を見て、流れている時の溶岩の色を想像できる…なんて素敵な感性なのでしょう!
これからここで夕日を見たら、お客様に流れている溶岩を連想してもらおうっと。

「山はどうなっているのだろう?」
ふとそう思って振り返ったら、山はグレーの雲に覆われていました。

そしてその雲の上に、ピンクの山のような雲が浮かんでいました。

ちょっと前まで、あそこにいたんだよなぁ…。
今、山にいたら、ピンク色の霧に包まれているのかなぁ??

雲の演出と素敵な感性に、大満足な1日でした。

(カナ)
コメント
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