グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

大島つつじ

2009年05月08日 | 植物
大島は、富士箱根伊豆国立公園に指定されています。国立公園の区域の中は、特別地域、普通地域、などと5段階にランク付けされていて、大島の最も代表的景観で、特に厳重に景観の維持を図る必要のある地域「特別保護地区」が、カルデラと中央火口丘そして裏砂漠の一帯です。

カルデラでお客様に、火山噴出物の上へ最初に登場する樹木のひとつオオバヤシャブシの花について説明している時、枝についている小さなマツボックリのような前年の果穂をおみやげにと希望されました。しかし、この地域の環境を保全するため植物や土石の採取は自然公園法で規制されていることをご理解頂きました。この特別保護地区は、落ち葉や枯れ枝の採取も規制の対象になる程に厳格に自然が守られています。


今日の一枚は、オオシマツツジ。北海道から九州まで広く分布しているヤマツツジが
海岸型、島嶼型に変化し、三浦・伊豆半島伊豆諸島に分布するという準固有種です。朱紅色から紅紫色まで花の色には幅があります。大島では、この外輪山やカルデラ周辺、二子山などに多く見られますが、園芸種オオムラサキなどの植栽の影響で交雑が起き、純系のものが少なくなりつつあるというのは残念です。

オオシマツツジは、環境大臣の指定する植物として、国立公園特別地域での採取が規制されているそうですが、自然保護行政を推進する立場から、園芸種の街路樹をオオシマツツジに置き換えるなど、種(しゅ)を保存することも考えて欲しいものです。

(なるせ)
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