グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

純白のニオイウツギを見つけたのは・・・?

2009年05月07日 | ツアー
昨日、今日と、ロシアからいらした1人旅のお客様をガイドしました。日本語が全くわからないという、サハリンに住む女性でした。

火山が見たくて大島まで来たらしいのですが、2日間とも雨と強風で、三原山はついに見ることができませんでした。さらに「それでは。」と行った火山博物館は電気機器の故障のため、臨時休業。絵葉書を買い求め、火口や三原山の写真を見て、「綺麗!」と言っている彼女が何だかとても可哀想でした。

しかし、レインウェアと長靴をレンタルしての山歩きは、とても楽しかったようです。黒い溶岩、カルデラの中のたくましい植物たち、海岸に打ち上げられた天草、森の中の鳥の声等、サハリンにない自然に出会うたびに目を輝かせていました。小さな花を見ると毎回歓声を上げ、熱心に写真を撮っていました。

彼女からも色々なことを教わりました。サハリンは1年の半分が冬で、花の咲く時期は短いけれど、秋の紅葉はそれはそれは綺麗で、降り積もった枯葉もまた美しいこと。縦長の島には川が多く、産卵に上がってくるサケを狙って熊が沢山現れるので、本当は自転車が好きだけれども、遠出する時は車を使わなくてはならないこと等々…。

今まで私の中でほとんど馴染みの無かったサハリンが、急に生き生きとした身近な場所に思えてきて、ちょっぴり得した気分でした。

たどたどしい英語でも、伝えたいと思う気持ちと、お互いを理解しようという意思があれば、十分この島の魅力を伝えることができるんだなぁ、と実感しました。

さて、今日の写真は咲き始めたばかりのニオイウツギの花です。今日、森の中でニオイウツギは大島の固有種であること、荒れ地に生きるたくましさを持ちながらも、とても美しい花を咲かせること等を説明したすぐ後に、彼女が見つけてくれました!

まだ花の少ない森の中で、まばゆいばかりの純白の花を見つけた時の喜びは格別で、2人で手を叩いて喜んだのでした。“私の大好きなニオイウツギの花が、私たちにくれたプレゼント”そんな感じがしました。皆さんもこの純白を、しばしご鑑賞ください~。

(カナ)
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