グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

自然のアートが溢れている!

2024年07月21日 | ツアー
昨日、ガールスカウトのリーダーの方が2名で、8月ツアーの下見にみえて、一緒に三原山に登ってきました。

山は濃霧で何も見えませんでしたが、立ち寄る場所と時間を確認しながら歩きました。

霧の中で存在感を増す黒い溶岩を「人の顔に見える」とか

「ガオ〜って口開けている動物に見える」と言いながら進み「子どもたちに(溶岩の形を)どう楽しんでもらおうか?」と話しあいました。

火口も”心の中で想像してもらうこと”しかできませんでしたが…

「8月に期待!」ということで、潔く諦め、早めに引き返しました。

道中、お客様が、落ちているゴミを積極的に拾ってくれていたので感動しました。
「来た時よりもキレイにして帰る」をモットーに活動されているとのこと。
(さすが、ガールスカウト!)

視界は悪くても、この時期ならでは、霧ならではの生きもの達には、色々出会いました。
艶々のサルトリイバラの実。

丸い葉っぱは「キャンプの時のお皿にできるかも!」とのことでした☺️

(キャンプする場所のそばに、あると良いですね〜)

小さなヒメヤブランの花。

ネジバナも何本か、開花していました。

サクユリとガクアジサイと鳥居の組み合わせも、霧ならではの独特な雰囲気が素敵でした💕

夏の終わりに見かけることが多い(気がする)オトギリソウが、

明るい黄色の花をたくさん咲かせていました😮

湿気が好きなカタツムリは、行きにも

帰りにも、出会いました。

(別個体です!)

コウガイビルも歩いていました。(八丈ビジターセンターのHPにある「ワタリコウガイビル」っていうのに似ていますが、大島では私は、初めて見た気がします)

なんとも艶のあるボディなのは、霧で湿っていたからでしょうか?

写真を撮って後からよく見たら、このボディの中に、まるで影絵のような素敵なデザインがあることに気がつきました。

晴れた日も、霧の日も、自然のアートは、あちらこちらに溢れていますね!

小さな発見が嬉しい1日でした。

(かな)





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サンコウチョウ

2024年07月20日 | 
嬉しいことに、一昨日幼鳥を見ることができました。
サンコウチョウの繁殖が確認されたのはたぶん大島では初のことです。

あんまり写り良くないですが写真をご覧下さい。





巣立ってしばらく経っていると思います。
サンコウチョウのヒナはやっと羽毛が生えてきたって頃に巣立つので。










幼鳥は最低3羽はいたよう。
もう自分で食べ物を探していて親鳥の地鳴きとは明らかに違う弱い「ジッ」という声で鳴いていました。

近くにいたオス親。

例の、美しいさえずりを聴かせてくれました。
サンコウチョウはメスもよくさえずるというので2方向から聴こえてくることもありました。

ちなみに先月撮影したメスはこちら。





この頃にはもう営巣していたと思います。

その時のオスも。



私の真上に来ました。
何者か確認しているようです。




人生初の尾の長いオスを見ることができて感激でした。

来年もまたサンコウチョウがこの森に戻って来ますように。
一緒に幼鳥を観察したSさん、ありがとうございました。

がんま
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サクユリ満開💕(2024年)

2024年07月19日 | 植物
ド〜ン!

昨日のブログで田中も報告していましたが、三原山の周辺のサクユリが花盛りとなりました!

ブログを見たら、田中とほぼ同じ場所から写真を撮っていたのがわかり驚きました。(私の方が10分ほど先に歩いていました)

道の両側に白いユリの花が咲き乱れる風景には、やはりみんな♡を奪われますよね☺️

あまりに綺麗なので、三原山とのコラボとか

ナニモノかに見える溶岩とのコラボとか

まだ頑張っているガクアジサイとのコラボとか

ついつい立ち止まって写真を撮ってしまうので、なかなか先に進みませんでした(笑)

虫(ハナムグリの仲間がほとんど)たちも、食事に夢中でした。


ところで、咲き始めたばかりの時の花は、オシベが伸びていてメシベの先はツルンとしていてが粉っぽくないのですが…


オシベが丸まって、メシベの先端に花粉がたっぷりついているいる花もありました。

もう受粉が終わって枯れる準備を始めたのでしょうか?

こうやって日々変化しているのですね〜。

様々な段階の花が見られる、今が旬のサクユリ❣️

ぜひ見に行ってみてください〜!

(かな)

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夏の裏砂漠へ

2024年07月18日 | ツアー
本日、ある番組のロケハンで裏砂漠に行ってきました!

夏の到来を伝えるかのような青空です。


夏の風物詩のサクユリも見事に咲き始めて、感動的でした✨


カルデラ内に咲き誇るユリ、今年も出会えてうれしいです!


久しぶりに櫛形山も登りました。


青と黒のコントラストが美しい、絶妙な自然の配色です✨


人のシルエットも美しく際立ちますね。

左中央に蝶が飛んでいるのが写りましたが、遠近感がなんだか不思議です。

無事、登頂です!
「達成感がある」とお客様の感想に納得です🤗


夏仕様の富士山も姿を見せてくれました。


「こんなに広がる大地は見る機会があまりない」との声も!


夏の裏砂漠は日陰がないので、暑いですが、
今日はほどよい風が吹いていて歩きやすかったです!

でもやはり、「こもれびトンネル」は夏の日差しから守ってくれる癒しの道です✨


実際のロケは9月なので、景色は違いますが、
一期一会の風景をお楽しみいただけるかと思います😌

今日の出会いにも感謝です✨
9月も楽しみにしています🤗

(ユリカ)
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ガイド二人でツアー(三日目)

2024年07月17日 | ツアー
ガイド二人リクエストのお客様の最終日。
岡田港の町中の案内を、地元の杉山ガイドに1時間でお願いしました。

歩き始めてすぐ、私たちの前に現れた茶色の猫!

この辺りでは有名人(猫?)らしいです。
挨拶したら、満足して去っていきました🤣

「かつてはここに沢があって、水も流れていたらしいです」と説明を受けていたら

地元の漁師さんがやってきて、道脇にある深い井戸の存在を教えてくれました。

(数mの深さがあり、横に伸びていることがわかってびっくり!)

杉山ガイドは「かつてここに湧水があった」とか

「ここは実は天草がしまってある倉庫」とか、

島に住んでいる我々にとっても「へ〜!」と思うことを、いっぱい教えてくれたので、とっても楽しかったです☺️

得意の絵で、この地の歴史を説明してくれたのも、楽しいひとときでした。

タイワンザルの鳴き声の、演奏付きでしたけれど🤣

(サルに威嚇されると怖いのですが、この日は男性陣がいっぱいいたので、余裕で観察できました・笑)

眼がいい杉山ガイドは、地面に落ちている鳥の巣に人口物が入っていることや

神社の鳥居に蜂が巣を作り始めていることを、遠くから見つけて教えてくれました。

これ、知らずに近づいたら、危ないですよね💦

たった1時間の散策でしたが、「へ〜」がいっぱいあって、面白かったです。

良き時間を表現するように、明るいハート(?)が落ちていたので撮影!

💕

さて、岡田港を1時間で歩き終わったあとは、田附ガイドの案内で、まずは動物園へ。

お客様がダーウィンの「種の起源」に興味を持たれている方だったので、ゾウガメは重要かも?🤣

その後、泉津地区の三原神社(三原山の上とは別の場所です)へ。

参道脇の空き地も、「ここ僕の土地なんだけど、草刈りが大変なんだ」と教えてくれました。


三原神社を祀ったお社のほかに、小さな神様がたくさんいました。
「役行者」(えんのぎょうじゃ)が祀られている祠とか

”ピラミッドと形が似ている”?祠とか

(すみません、どなたを祀っているか忘れました💦)

神社のあとは、海岸に出て

縄文時代の土器などが見つかっている「岩陰遺跡」へ。

田附ガイドは、この遺跡調査を手伝ったそうで、「ここで黒曜石を掘り出したんだ」と教えてくれました!(すご〜い!🤩)

溶岩の上には、今が旬の、ハマカンゾウとスカシユリが、オレンジ色の花を咲かせていました。

キレイ〜😍

最後にお客様の希望で、椿油の製油所に立ち寄りました。

とても熱心に質問されていました!!

お客様は、熱中症の危険がなくなる季節になったら、三原山と裏砂漠にチャレンジされるとのことです。
今回案内したガイドと一緒に、お待ちしております。

(かな)
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ガイド二人でツアー!(二日目)

2024年07月16日 | ツアー
少し間が開きましたが、ガイド2人希望のお客様のガイド二日目です。

この日のもうひとりのガイドは、かつて40カ国以上に仕事で滞在した経験があり、今は郷土資料館勤務、縄文遺跡にも興味を持つ宮原さん。

午前中は、島の東側から裏砂漠へアクセスしました。前日に霧と強風で諦めたルートです。

こちらは、私たちは、日頃はあまり行かないルートなのですが、心配していた通り…

雨で地面がかなり掘れていました!

お渡ししたストックを、お使いいただいて良かったです。

道の上には、薄茶色と黒のコニワハンミョウが、たくさん歩いて(飛んで?)いました。

薄茶8割、黒2割という感じですが、色の違う理由は何なのでしょう?
(薄茶の方は、すばしこくて写真が撮れませんでした…)

進んでいくと、餌を食べにきていた2匹のオオヒラタシデムシがいました。

なんど交尾中。出会いのチャンスを逃さない効率の良さ!🤣

オオムラサキシキブの花も、きれいに咲いていました。


そしてついに、前日は濃霧で周囲が見渡せなかった裏砂漠!
最初は海の方まで見渡せていたのですが、あっという間に両側から雲がやってきて…

私たちの行く手を覆ってしまいました!

油断すると転びそうな風(それでも前日よりマシ)の中、粘って一瞬だけ見えた三原山の景色がこちら。

でも、ほとんどが真っ白で、残念でしたが引き返しました。

足元には、キョンに食べられて数が激減したシマヤマブキショウマが咲いていて、嬉しくなりました。

(なぜ食べ残し??)

この後、お客様の希望で、波浮港の「鵜の像」を見に行きました。

ウミネコがやってきて、ポーズとってくれていました〜🤣

その後は、宮原ガイドの案内で郷土資料館の中を巡りました。

ほとんど写真は撮らなかったのですが、宮原ガイドお手製の量りが面白かったです。
自分で体験できるって良いですよね❣️☺️

この日の最後は和泉浜に行って、飛鳥時代の祭祀(神様に祈りを捧げるお祭り)跡の様子を解説してもらいました。

あっという間の一日でした!

(かな)
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ハマカンゾウ

2024年07月15日 | 植物

草の中オレンジ色の花はハマカンゾウです

 今日の注目種

ここ何年もジオパークで開催されている取り組みです。わたしが大島に来てから浜辺に咲いていた花ですが、だんだん少なくなってきたような! もっと前の人はいっぱい咲いていたと! ダンダンすくなっている? なぜ? 

   塩害? たまたましおがかかった?     

 虫やきょん他のだれかに食べられた?いたずらさた?

             

  一日しか咲いていない花はその間に受粉しなければ それも誰でも良いわけでもない、大型の蝶々(なんとめんどうくさい)その蝶が減っている?

蝶の幼虫が育つ草の一つ

           

今を盛りにさいています

花にとって良い環境が整い今以上に花が楽しめればよいのですが。私の謎は増えるばかりですが(しま)

 

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【地球から見る、日本の旅 第30回】鳥海山・飛島ジオパーク 酒の酒田の酒蔵は砂丘の上で酒造り

2024年07月14日 | 火山・ジオパーク
1週間後の日曜日、「【地球から見る、日本の旅 第30回】鳥海山・飛島ジオパーク 酒の酒田の酒蔵は砂丘の上で酒造り」が開催されます。


今回のジオ旅の舞台は、日本有数の米どころで酒どころでもある山形県酒田市。
紹介文には、「酒造りの後ろにある、テロワール(その土地の個性をいかした食づくり)の物語。美味しく飲んでいる日本酒の後ろにある、壮大なつながりを読み解きます」とあります。

ガイドのヘンリー森さんのプロフィールもかなり面白く、文章読むだけで、実践的でありながら、ユーモアたっぷりのガイドさんの人柄がわかります。
(お申し込み&詳細はこちら

実は、2016年6月に鳥海山・飛島ジオパークに伺ったことがあります。
その時、印象に残ったものは…

湧水でできている水路!

とうとうと流れる滝!

海岸にポコポコ湧き出る冷たい水!

川のない伊豆大島と比べて、羨ましかったのを思い出します☺️

でも来週のオンラインツアーの題材は酒!
酒にとって大切なものは水だけではなく、もっと深い物語があるようです。

きっと楽しい時間を過ごせると思うので、ぜひご覧ください!

オンラインツアーの3日後は、森さんがどんな工夫をしてツアーを作ったかの種明かしも聞けるガイド勉強会です。
こちらもぜひ、ご参加ください!(お申し込み&詳細はこちら

(かな)
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三宅島その他の鳥

2024年07月13日 | 
長々と続いた三宅島の鳥シリーズ、今回で最後です。

シジュウカラ。

子育て中でした。

カラスバト。

たーーーっくさんいました。

ハシブトガラス。

カラスバトより少ない感じでした。

キジバト。

鳴いてます。

ホオジロ。

こちらもさえずり中。

メジロ。

さえずりも姿もあまり目立ちませんでした。
イイジマムシクイの影でひっそり暮らしている感じ・・・

カワラヒワ。

大島よりもたくさんいるような。

ヒヨドリ。

巣材をくわえています。
とにかくたくさんいてびっくりしました。

アオバズク。

15:00頃から鳴いていて驚き(この個体ではありません)

その他に私が確認できた鳥は以下の通り。
アマツバメ、イソヒヨドリ、ウグイス、ウミネコ、オオミズナギドリ、キアシシギ、キジ、コサギ、コジュケイ、スズメ、ダイサギ、チュウサギ、ホトトギス、ツバメ、トビ、ミサゴ

最後にオマケの橘丸と大野原島(三本岳)


いやー、三宅島、想像以上にバードアイランドでした。
タイワンリスもキョンもサルもいないのがなにより(イタチは5回見かけました)
また行かなくっちゃ!

がんま
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ガイド二人でツアー!(1日目)

2024年07月12日 | ツアー
以前、日帰りでツアーに参加してくれたお客様が、7月9日〜11日の3日間、ツアーに参加してくれました。

なんと、「ガイドを2人つけて欲しい」とのリクエスト!(「共通の話題について、ガイドそれぞれの意見を聞きたい」とのことで、事前に20冊ぐらいの本を、お送りいただいてました)

イギリスと日本を行ったり来たりしながら、遺跡調査や博物館の展示などに関わり、「考古学ジャーナリスト」を自認する方だったので、地元のくらしや遺跡に強いジオガイドさんをお願いし、昨日まで3日間、3〜5人で島を歩きました。
出会った景色や、「へ〜!」と思ったことなどを、少しずつ(1日分ずつ)報告します。

1日目のガイドは、昨年までジオガイドの会の会長だった田附さん。
高速船到着後、地図やお客様が執筆された本、おすすめの本(2001年宇宙の旅、風の博物誌など)を机の上に広げて、どこに行くかの作戦会議。


その後、裏砂漠を目指しましたが、どんどん霧が濃くなり、風も強くなり…

少し歩いたところで引き返しました。

でも、37年前の噴火で積もったマグマの飛沫(スコリア)と火山灰は、触ってしっかり観察しました☺️

続いて、お客様のリクエストの波治加麻神社へ。

鳥居が地域の篤志家の方からの寄贈であることや、その先の杉の木は一度切られていて、

二股に分かれた部分を境に太さが違うことなどを、教えてもらいました。(言われて初めて気がつきました)

お客様は神社のお社で

「鈴が、なぜ大きさが違う4つなのか」を、興味深げに観察されていました。


いっぽう、私が面白いと思ったのは、田附ガイドの言葉。

「このあたりはポコポコと小さな山があり、それぞれ持ち主がいて、あの山は私の持ちもの」だそうです。

地面には、素敵なデザインの葉っぱが落ちていました(なんの葉?イイギリ??)


美しいブルーが目立つの蝶は、2匹でつながり合ったままでバタバタしていました

交尾中だったのでしょうか? (たぶんカラスアゲハ?)


最後に、これもお客様の希望で、スダジイの根が門のように広がる「泉津切り通し」へ。
以下「 」は、この地で生まれ育った、田附ガイドの言葉です。

「昔の道路の高さはここまでだった」

「この先は道がガクンと落ちていたらしい」


「今人気のフォトスポットの場所は、奥に保育園ができて階段が作られたけれど、昔は細い道だった。雨が降ると水が流れていた。両側の木も、もっと低くて特別な景色ではなかった」


「両側の地主が違うので、その境にこのような細い道が通っていたのだと思う」


先に進んでいくと、統廃合で廃園となった保育園の建物が、森の中に埋もれるように残っていました。

田附ガイドの息子さんは、この保育園に通っていたのだそうです。

当時の子ども達の描いた絵が、しっかり残っていました。

さらに歩いたらすぐに「泉津林道」に出ました。

私は初めて歩く道でした。

私は、なんのガイドだったのか?…という疑問はさておき😅、とても楽しい1日でした。

(かな)
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