艶聞小説と評価が定まっている「濹東綺譚」、本屋で目についたので冒頭を読んだ。ちょっと違う世間の評判と違う印象をもった。荷風が著した当時の世情からすれば批判対象かもしれないが、いま、読み返してみると艶聞より人間情話にとどまり、風情を表現している小説だろう。
艶聞小説と評価が定まっている「濹東綺譚」、本屋で目についたので冒頭を読んだ。ちょっと違う世間の評判と違う印象をもった。荷風が著した当時の世情からすれば批判対象かもしれないが、いま、読み返してみると艶聞より人間情話にとどまり、風情を表現している小説だろう。