雑務が多いのは1つの作業にどれくらい時間がかかるかを認識していないこともあるかもしれない。たとえば課題分析の実施に利用者宅訪問にどれくらいかかるか、利用者と会うときの書類など準備にどれくらい時間がかかるか、利用者とあっている時間だけで予定していると、ほかの作業ができなくなくなり、雑務が多い、忙しいとなる。
雑務が多くていつも時間に合われているという介護支援専門員から相談を受けた。他からの求めで処置させられると辛い。できる限り自分のペースで仕事をしたい。そのために優先順位をつける、急ぎの回答でないものは受けた、いつまでに回答するということに理解してもらう。これで自分の都合で仕事ができる。
サービスの提供や利用者の状態は連絡事業者などと連絡を取りあうが、特に密に取りあいたいのは初めの数か月とターミナルの時期。詳しい情報のやり取りがいらない状態であれば、訪問の事実ですむので、ある人はLINEを活用している。
吐き気や見るに堪えない苦しみを目の前にしたら家人は気が動転するだろう。または意識が混濁したり消失したりチアノーゼを呈するかもしれない。そのようなときには前の決め事にこだわらずに「どうしますか、入院できますよ」と、で最後在宅でできることもあればできないこともある。
要介護状態が安定しているときに折を見計らって今後の治療の希望を確認しておきたい。一時的に病状が悪化したときには別の考えになるかもしれない。また、退院したときは別の希望を持たれるかもしれないので、一度の決まりにこだわらずに希望を聞きたい。それは家族がいれば家族の希望も同じ。
状態が安定している時期に要介護の原因となった病気以外にも気をつけていても時として状態が悪くなることもあるだろう。それでも日頃の状態を継続的に把握できていると診断の助けになるだろう。それが予後の改善につながると期待される。
新しくかかわりをもった数か月が過ぎると大方の高齢者の状態は安定する。安定してきたら安心することなく普段と異なることはないか、支援のもととなった疾病だけにとらわれずに全体の状態の変化に注意したい。
新人の介護支援専門員が担当する利用者の初めの数か月間に居宅サービス計画の変更があったり状態が変わるのは介護の特性によるのであって新人であることに由来しないので、新人であっても介護支援専門員として自信をもって仕事をしてもらいたい。
介護状態となり支援をうけるようになった高齢者の状態は不安定な状態だといえる。2時間程度の課題分析で24時間365日を推し量るのは無理。数か月は事業者からの報告と照らし合わせて課題分析の修正もありえるだろう。居宅サービス計画も勇気をもって修正があってしかるべきかもしれない。
高齢者が要介護状態となったときははじめて人生初めての経験で、したがって介護サービスの利用もなじみがない。サービスを提供する事業所も事業は既知のことだが初めての利用となるときはなにをどうするか、慣れない。それなので始めての利用の日にはなるべく立ちあって状況を確認したい。