浜名史学

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アメリカが始めた対テロ戦争

2015-11-17 16:43:31 | その他
 テロリストも、アメリカが育てていた、今日の『日刊ゲンダイ』記事。

終わりの見えない戦争…テロ犠牲者「13年間で80倍」の衝撃


 9・11後に米国が始め、世界が追随した「テロとの戦い」はもはや完全に失敗だ。その根拠が米国務省が毎年発表している「国別テロリズム報告書」にあった。テロによる死者がこの13年間で、ナント80倍に増えているという驚愕の事実である。もはやテロ戦争には終わりが見えない。

 米国務省のこの報告書は1983年からまとめられているもので、世界的なテロ活動の年次白書と言っていい。これによると、世界全体のテロ犠牲者数は、米同時多発テロの前年(2000年)は405人だった。ところが、ブッシュがアルカイダのビンラディンに「対テロ戦争」を仕掛けて以降、犠牲者は増え続け、07年には2万2685人に。その後、1万人台で推移していたが、14年には前年比8割増の3万2727人に達した。

 報告書によれば、犠牲者が増え続けるのは、テロ事件が増加していることに加え、テロの殺傷性が高まっていること、テロ組織の規模が拡大していることが理由だという。

「戦車を爆破できるよう爆弾自体の殺傷力が高まった。道路を走行している自動車を遠隔操作して爆発させるといった高度な攻撃が行われるようになったこともあります。しかし、最も問題なのは、米軍の高性能兵器がテロリストの手に渡っていることです。米軍は当初、シリアのアサド政権を倒すためにIS(イスラム国)に武器援助していました。また米軍はイラク軍にも武器援助しましたが、そのイラク軍はISに敗れると、武器を放棄して逃走してしまった。それらの武器はいま結局、ISに渡っています」(元外務省国際情報局長・孫崎享氏)

 世界のテロ組織は、この13年で実に59グループにまで拡大した。組織の新設だけでなく、分裂や系列化の結果でもあり、とうとう「敵の敵は味方」のような矛盾まで顕在化している。

 今年9月、ロシアがシリア空爆でISとともに反政府勢力の「ヌスラ戦線」を攻撃した際、米国はロシアを非難した。反アサドの米国が反政府勢力側に立っているからだが、ヌスラ戦線はアルカイダの下部組織だ。アルカイダは米国の敵だったはずなのに、おかしな話である。

「対IS戦争で、米国の有力政治家が『アルカイダの穏健派を支援しよう』と言い出しています。また、米国では共和党のサントラム大統領候補が『ISは米国がつくったものじゃないか』とついに発言しました。結局、米国がテロリストを育て、それが過剰に強くなると攻撃し、その攻撃にかつての敵を味方として使うという異常な構図になっています」(孫崎享氏)

 パリの非道なテロは許されるものではないが、「テロとの戦い」の矛盾にも目を向ける必要がある。
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