これもすばらしい本だ。笠原十九司の『海軍の日中戦争』(平凡社)の趣旨と、この本のそれは基本的に重なる。日本海軍の開戦に果たした役割、日本海軍の影の部分が、この二冊でほぼ明らかになったということだろう。
陸軍悪玉、海軍善玉説は、ここに崩壊した。
この本のもとになったのは、NHKスペシャルの同名番組である。ボクもそれを見たのだが、どうもその趣旨を明確にとらえきれなかった。しかしこの本を読んで、この番組の重要性を理解することができた。
笠原の本も、この番組であつかった「証言」などを参考にしている。
いすれにしても、海軍の参謀ら、エリートたちは誰も戦争責任を追及されなかった。彼らは、戦争責任を免れるために、証言を合わせたり、GHQに働きかけたり、なかなか卑怯な真似をした。
今、ナショナリストたちに、東京裁判を再検討しようという動きが出てきているが、本来責任を負うべき者たちが訴追されなかった。
もう一度、1945年に終わった戦争の責任について、きちんと議論すべきであると思う。日本人は戦争に関する様々な責任について、追及することをしてこなかった。その結果が現在という状況を作り出している。
ぜひこの本を読んでい欲しい。750円+悪税である。読む価値は十二分にある。
陸軍悪玉、海軍善玉説は、ここに崩壊した。
この本のもとになったのは、NHKスペシャルの同名番組である。ボクもそれを見たのだが、どうもその趣旨を明確にとらえきれなかった。しかしこの本を読んで、この番組の重要性を理解することができた。
笠原の本も、この番組であつかった「証言」などを参考にしている。
いすれにしても、海軍の参謀ら、エリートたちは誰も戦争責任を追及されなかった。彼らは、戦争責任を免れるために、証言を合わせたり、GHQに働きかけたり、なかなか卑怯な真似をした。
今、ナショナリストたちに、東京裁判を再検討しようという動きが出てきているが、本来責任を負うべき者たちが訴追されなかった。
もう一度、1945年に終わった戦争の責任について、きちんと議論すべきであると思う。日本人は戦争に関する様々な責任について、追及することをしてこなかった。その結果が現在という状況を作り出している。
ぜひこの本を読んでい欲しい。750円+悪税である。読む価値は十二分にある。